セキュリティ研究者が、iPhoneで特定の名前の無線ネットワークへと接続した際に、Wi-Fiへの接続が永続的に行えなくなるバグを発見した、と伝えられています。
デバイスの電源を入れ直してもバグは解決不可
リバースエンジニアリングを専門とするカール・スコウ氏(@vm_call)は、無線ネットワーク名“%p%s%s%s%s%n”にiPhoneで接続すると、設定アプリのWi-Fiトグルが永遠にオンにできなくなるバグが生じる、と動画を添えて投稿しました。
After joining my personal WiFi with the SSID “%p%s%s%s%s%n”, my iPhone permanently disabled it’s WiFi functionality. Neither rebooting nor changing SSID fixes it :~) pic.twitter.com/2eue90JFu3
— Carl Schou (@vm_call) June 18, 2021
なお、無線ネットワークのバグはiPadでも同様に発生するとのことで、Wi-Fiだけでなく、AirDropのようなネットワーク機能も使用できなくなるようです。この問題は、デバイスの電源を入れ直しても、SSIDを変更しても修正不可能とされています。
米メディア9to5Macは、バグの原因を次のように説明しています。
プログラミング言語では、変数を出力文字列にフォーマットするために、「%[英文字]」構文がよく使われます。C言語では、「%n」という指定子は、フォーマット文字列に書き込まれた文字数を、文字列フォーマット関数に渡された変数に保存することを意味します。Wi-Fiサブシステムは、おそらく文字列フォーマットを実行している何らかの内部ライブラリに、Wi-Fiネットワーク名(SSID)を無節操に渡しており、その結果、任意のメモリ書き込みやバッファオーバーフローが発生します。これにより、メモリ破壊が発生し、iOSのウォッチドッグがプロセスを終了させるため、ユーザーは事実上、Wi-Fiを使用できなくなります。
もし何らかの理由でこのバグの影響を受けてしまった場合、すべてのネットワーク設定をリセットする必要があります。これにより、iPhone上に保存されたすべてのWi-Fiネットワークがリセットされるため、問題を生じさせた名前のネットワークも消えることになります。
Source:9to5Mac
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-376788/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania