アマゾンがAlexaで利用できる子供向けの「読書仲間」と音声プロフィールを公開

米国時間6月29日、Amazon(アマゾン)はAlexaを子どもの読書仲間にする新機能と、家中の全Echoデバイスで子どものAlexaエクスペリエンスをパーソナライズする音声プロフィールのサポートを発表した。この2つの機能は連携して動作する。音声プロフィールによってAlexaは話者を特定するので、デバイスは「Alexa、読書をしよう」というようなリクエストに適切に対応できるようになるのだ。Alexaはリクエストを受けて、Amazonが「Reading Sidekick」と呼んでいる読書仲間エクスペリエンスを開始する。

この機能はAmazon Kids+サブスクリプションが必要であるため、Alexaデバイスの全ユーザーが利用できるわけではない、このサブスクリプションサービスは月額2.99ドル(約330円)で、多くの子ども向けの本、テレビ番組、映画、教育アプリ、ゲームの他、広告なしのラジオステーションとプレイリスト、Audibleのブック、限定のAlexaスキルといったEchoデバイス向けプレミアムコンテンツも利用できる(Amazon Kids+は、日本ではプライム会員は月額480円、一般会員は月額980円。ただしFireやKindleのキッズモデルを購入すると1年間無料)。

画像クレジット:Amazon

サブスクリプションを購入したら、子どもはAlexaに一緒に読書をしようと話しかけ、互換性のある紙の書籍または電子書籍を選んで読み始める。Alexaは何の本を読んでいるかを尋ねる。また、たくさん読みたいか、少しだけか、順番に読むかも尋ねる。この機能を使えるのはAmazon Kids+サブスクリプションに含まれる6〜9歳向けの数百冊の書籍で、紙の書籍も電子書籍も対象となっている。子どもが読む番になったらAlexaはそれを聞いて、上手く読めていればほめ、つまづいたら助ける。

子ども向けAlexa音声プロフィールも米国時間6月29日から公開が開始される。この機能をオンにすると、保護者は家族内の子ども、最大4人の音声プロフィールをそれぞれ作成でき、Alexaのエクスペリエンスが各人に応じてパーソナライズされる。つまり、Alexaはあらかじめ構成された適切なペアレンタルコントロールを自動で適用して、不適切な音楽を自動でフィルタリングし、通話やメッセージの送信先を承認された連絡先のみに制限し、保護者が前もって承認したAlexaスキルしか使えないようにする。また、子ども向けのゲーム、スキル、音楽、動画が利用できるようになり、子どもからの問いかけにはそれに応じた対応をする。

このような機能によりAlexaのエクスペリエンスは家族にとってこれまで以上に楽しく便利になるが、その一方で保護者は子どもの声が録音され、分析され、一定の期間保管されることを考慮しなくてはならない。現在、Amazonは子どもの質問やリクエストに対するAlexaの理解を向上させるために、子どもの声の録音を使って音声認識と自然言語理解システムをトレーニングしている。録音を人間が検討することもある。このように使われたくない保護者は、Alexaアプリの設定から子どもの履歴に関連する録音を1つずつ、または全部いっぺんに削除できる。3カ月または18カ月で録音を自動で削除する設定にしたり、音声によるリクエストで録音を削除したりすることもできる。

ただし、保護者が子どもの声の録音を保存しない設定にした場合、ペアレントダッシュボードから子どもがこれまでにリクエストした内容の履歴をたどることはできない。

Reading Sidekickや音声プロフィールなどの機能を有効にする前に、あるいはもっと広く考えるとスマートスピーカーのようなものを家庭に持ち込むかどうかについて、保護者は自分の家庭に適した判断を下す必要がある。

Amazonによれば、子ども向けAlexa音声プロフィールは7月2日(金)までにAmazonの全顧客に提供されるという。Reading Sidekickは米国時間6月29日から提供が開始されている。

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カテゴリー:ネットサービス
タグ:AmazonAlexa子ども音声認識音声操作読書

原文へ

(文:Sarah Perez、翻訳:Kaori Koyama)


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