スマートフォンのカメラ、前面/背面とも高解像度化の一途をたどる

iPhoneの背面カメラの画像
 
スマートフォンになくてはならない機能であるカメラは、他社との重要な差別化要素として各メーカーが力を入れている分野の1つです。スマートフォンに搭載されるカメラ解像度の割合の推移をグラフにすると、前面/背面ともに高解像度化の一途をたどっていることがわかります。

480万画素以上のシェアが伸びる背面カメラ

まず背面カメラについて見てみると、4,800万画素以上のシェアが大きく伸びていることが見て取れます。
 
スマートフォンに搭載される背面カメラの解像度の推移
 
2019年第1四半期(1月~3月)にはわずか2.5%しかシェアがありませんでしたが、2021年第1四半期には38.7%に達し、2021年第4四半期(10月~12月)には46.4%にまで伸びる予想となっています。
 
また、グラフを見ると2020年第3四半期(7月~9月)から2021年第1四半期にかけて高解像度化の勢いが停滞していますが、これは5G対応のための部品コストが上がったため、カメラに割り当てられるコストが低下したためであるとのことです。
 
2021年第1四半期に1億800万画素以上のカメラが3.4%に急上昇しているのは、Xiaomi Mi 11とGalaxy S21 Ultraの発売によるものです。

背面カメラに比べると高解像度化が遅い前面カメラ

一方、主に自撮りに使われる前面カメラは、背面カメラに比べると高解像度化のペースは遅いようです。
 
スマートフォンの前面カメラの解像度の推移
 
1,200万画素のシェアが2019年第4四半期や2020年第4四半期に大きく伸びているのは、iPhoneの発売によるものだとされています。
 
一方、2020年第4四半期に1,600万画素以上の前面カメラのシェアは大きく低下しています。
 
これは、ローエンドからミドルレンジの5G通信対応スマートフォンの多くが、5G対応によるコストアップを相殺するため、1,300万画素または800万画素の全面カメラを採用したためだとのことです。
 
今後は1,600万画素以上のシェアが拡大し、800万画素以下の低解像度センサーの需要は徐々に減少していくと考えられています。

 
 
Source:Counterpoint
(ハウザー)


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