【特集】必需家電大全
在宅時間が長くなった今だからこそ、手の空いた時に部屋の中をキレイにするチャンスだと捉えよう。そこで役立つのが、軽くて小回りの効くスティック&ハンディクリーナー。最近は吸引パワーも高く、ラクラク掃除ができるものが続々と登場してきている。家電プロレビュアー・石井和美さん最新のコメントと共にスティック&ハンディクリーナーを紹介する。
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■まとめて掃除するなら吸引パワーとバッテリー接続時間をチェック!
スティックやハンディクリーナーは軽くて取り回しは良いけど、吸引力が弱い...。と、いうのは、もう過去の話。ここ数年発売されているモデルは、キャニスタータイプに勝るとも劣らない吸引性能を備えているものが多い。
「コードレスのスティックやハンディでも、休日や時間があるときにまとめて掃除をしたいのであれば、少し重くなるのですが、バッテリー持続時間や吸引力に着目して選んだほうがいいでしょうね」と石井和美さん。
パワーと軽さ、そしてバッテリー持続時間の長さ...、現時点でのコードレススティックの理想形と言えるのがシャープ『ラクティブ エアパワー ECSR5』だろう。またパナソニック『MC-SBU840K/SBU640K』は、吸引力に加えてブラシの手入れのしやすさがうれしい。
「三菱の「iNSTICK ZUBAQ HC-JD2X」は、すぐにつかえて吸引力が強いモデルです。ダイソン「Dyson V12 Detect Slim」はパワーと最大60分のバッテリー時間はもちろんですが、レーザー照射でホコリの取り残しが防げたり、吸引したゴミの量を計測したりと、掃除を可視化するギミックが盛りだくさん。掃除機かけの時間が楽しくなりますよ(笑)」
そして「スティックやハンディって軽いけど、どうせ吸引力がないでしょ?」というのは、もう昔の話。最新モデルは、モーターやヘッドへの様々な技術投入や工夫で小型軽量だってしっかり仕事をしてくれる。
「吸引力はもちろんですが、今はテレワークが進んでいて、部屋の中で髪の毛や埃などを見つけたら、すぐに手に取って掃除ができるモデルが人気ですし、メーカー側も、そちらのトレンドに向かっています」
この場合、バッテリー持続時間は気にしなくてもいい。軽さや取り回しに重点を置いた選択にするといいだろう。
「それに主婦目線で見た場合、床だけでなく階段や棚、壁際など、部屋の中を立体的に掃除がしたい。そこで延長パイプを付け替えて、スティックにもハンディにもなるタイプが便利に使えるんです」
“掃除時間を楽しむ”。これも家事をするうえで、モチベーションを高める大事な要素だ。部屋がキレイになれば、その状態を維持したくなり、さらに小まめな掃除機かけをするようになるというもの。
ただ、どんなに高機能を謳ったり、ネットの口コミで高評価であっても、掃除機選びは必ず店頭で実機に触れること。どんなに高性能であっても、試してみて自分の使い勝手に合うかどうかが大切なのだ。
家電プロレビュアー・石井和美さん
茨城県守谷市に主婦目線で家電をレビューするための「家電ラボ」を開設し、白物家電や日用品などを中心に製品レビューを15年以上に渡って行なっている家電コメンテーター&ライター
■スティック&ハンディクリーナー選びのポイント
その1:必ず店頭で操作してみる
口コミやネットの評価だけで選んでしまうと、自分の感覚と合わないこともある。
その2:何を重視したいか決める
溜まったゴミの捨てやすさや手入れの手軽さ、吸引力に持続時間など、決め手を考えておこう。
その3:ヘッドの重さも気にして
軽すぎると隙間ができて吸い取りができないことも。逆に重すぎると操作性が悪くなる。
その4:ヘッドを引くときの感触
ヘッドを“押す”“引く”を繰り返すことで埃を除去するので引く感触も確かめる。
その5:手に持ったときの重心位置
スペックで軽さを謳っていても、重量バランスが悪いと取り回しに不便さを感じることがある。
■まとめて掃除するなら吸引パワーとバッテリー持続時間で選ぶ
1. 新開発のモーターで同社従来機に比べて吸引力アップ
シャープ
「RACTIVE Air POWER EC-SR5」(実勢価格:5万4000円前後)
バッテリーは取り外して充電できるので便利です。そして長時間使えるので一気に掃除ができます(石井さん)
パワーと持続力と共に標準重量約1.6kgと、同社従来モデルよりも約300g軽量化。抗菌化されたハンドルのグリップにはセンサーが付いていて、手を離せば運転オフ、握れば掃除を再開できる便利な機能も備えている。
▲25.5Vの高電圧バッテリーと新開発の高出力モーター、そして新設計ボディによって、同社従来機から吸引性能が約40%アップ
▲バッテリー1個で同社従来機種、EC-SR3Sの約1.5倍、最長約90分の作動が可能。急速充電回路搭載の充電器で、約80分でフル充電
▲ヘッドにも新開発ネオジウム磁石モーターを搭載。ブラシ回転数が同社従来比で約2倍に。絨毯などのホコリを掻き出して吸引する
▲ハンディにしても使える、「コンパクトふとん掃除ヘッド」のほか、高いところに使える「はたきノズル」や「スグトルノズル」などのアタッチメントが付属
2. 新搭載のブラシでヘッドの手入れ負担を軽減
パナソニック
「パワーコードレス MC-SBU840K」(実勢価格:6万2000円前後)
大容量のバッテリーとハイパワーのモーター、そして軽量。家中をしっかり掃除できる嬉しいモデルです(石井さん)
ヘッドのペダルを軽く踏んで外すと..、低い角度でゴミが浮き上がって見えるLEDライトが先端に取り付けられた「子ノズル」が登場。意外と面倒な掃除中のノズル付け替えの手間が少なく、隙間や壁際掃除ができる。
▲新搭載の「からまないブラシ」で長い髪やペットの毛もほとんどブラシに絡まない。円錐形の2つのブラシを組み合わせることで、中央に集めて吸い取る仕組みだ
3. スティックもハンディも着脱がラクですぐに使える
三菱電機
「iNSTICK ZUBAQ HC-JD2X」(実勢価格:7万3000円前後)
充電台にセットして部屋に置いておいても“掃除機感”がないんです(笑)。強力モーターで吸引力もバッチリです(石井さん)
充電台から手前に引けばスティック、持ち上げればハンディクリーナーになる。思い立ったらすぐに掃除が始められる。約100年前からモーターを作り続けてきた三菱電機の技術を集約した、最大毎分12万5000回転のJCモーター搭載で強力に吸い取る。
4.レーザーが細かいホコリも可視化。取り逃がしを防げる
ダイソン
DysonV12
「Detect Slim Total Clean SV20 ABL」(実勢価格:9万8000円前後)
センサーがゴミの量とサイズを計測して、液晶ディスプレイに表示するなどのギミックで掃除が楽しくなります(石井さん)
ピエゾセンサーはゴミの量や大きさを感知するだけなく、オートモードであれば必要に応じて自動で吸引力を調整してくれる。また、液晶モニターには、現在の吸引モードや秒単位での残り運転時間が表示されるので効率的に掃除を進めることができる。
▲レーザーの照射角は、微細なホコリが見えやすいように調整されている
▲ハンディにすれば、布団やソファーなどの掃除にも便利だ
▲ピエゾセンサーがゴミの量とサイズを常に計測。サイズごとに分類してリアルタイムに表示してくれる
■「すぐ掃除!」なら軽量級で小回りがきくスティッククリーナーで
5. UVの力で除菌もできてハウスダストもしっかり吸引
レイコップ
「UVスティッククリーナー RSC-300」(実勢価格:2万7000円前後)
全体の重心バランスが良くて、延長パイプとパワーヘッドを付けても1.7kgと軽量なので取り回しがラクです(石井さん)
UVヘッドを装着すれば、パワフルな吸引力と相まって99.9%除菌できるハイブリット設計。床はもちろん、絨毯や布製のソファーなど、1台で家中のハウスダストをキレイにできる。パワーヘッド装着時は、細かな埃までしっかり掻き出す。
▲パイプを外せば簡単にハンディに。UVヘッドを取り付ければ、ふとんクリーナーとしても使える便利モノ
6. 1.1kgの軽量設計&強力なパワーでしっかり掃除
日立
「ラクかるスティック PV-BL2H」(実勢価格:5万5000円前後)
軽さと相まって、自走式ヘッドが取り回しのラクさを高めています。高いところから床まで立体的に掃除ができます(石井さん)
同社の従来モデル「PV-BL20G」と比較して約15%軽量化している。軽い取り回しで手元がラクに動かせるので、力が弱い人でも体に負担をかけずに家中を掃除することができる。ヘッドには白色LEDが付いているので取り残しも少ない。
▲片手でラクラク持てるほどの重量。取り回しがラクだ
▲「ペタリンコ構造」で、家具下の隙間などのホコリも取れる
7. アイリスオーヤマのサイクロン史上最軽量
アイリスオーヤマ
「充電式サイクロン スティッククリーナー マルチツールセット」(実勢価格:4万2000円前後)
機能性を考えられた付属アタッチメントが豊富で、アイディア満載。細かいところまでしっかり掃除ができます(石井さん)
本体重量だけなら約0.9kg、ヘッドとパイプを取り付けても約1.4kgの重量。自走式パワーヘッドを備えているので、小回りアタッチメントの交換で、家中の様々な場所をパワフルに掃除できる。
▲自走式軽量パワーヘッドで、吸引力を落とさずに軽い力で進める
▲軽量なので、ノズルの交換で高いところでも片手でラクに掃除ができる
▲アタッチメントは全て充電スタンドにまとめて収納できるので必要なときにすぐに使える
8. よりスタイリッシュによりパワフルに進化
シャーク
「EVOPOWER EX WV406JGG」(実勢価格:3万円前後)
サッと手に取って、サッと使えるのがとっても便利。机の上や棚などの埃も、気になったらすぐに掃除できますよ。(石井さん)
ボディは日本の住環境に馴染むようにデザインされている。隙間用や毛髪や汚れを除去するマルチノズル、ミニモーターヘッド、フローリング用延長ノズルが付属。それらを1カ所にまとめて置いておくことができるので、思い立ったときにすぐ掃除できる。
▲標準から、ブースト、エコと3つのモードで使い分けられる
▲高速回転のミニモーターヘッドで、髪の毛も強力に吸引。布団やマットレス、布製ソファーなどの掃除にも使える
9. 延長パイプとヘッドを付けても0.9kgの超軽量
CCP
「CM-DC94-GD」(実勢価格:1万2000円前後)
こんなに小さいのに大丈夫?と心配になるほどですが、すごくよく吸ってくれますよ。(石井さん)
同社従来モデルのCN-DC53から、約57%の軽量化と約10倍の吸引力強化に成功している。小回りが効くので、子ども部屋用やロボット掃除機を使っている家庭の2台目として用意してもいい。クルマのシートなどの掃除にも便利だ。
▲2in1すき間ノズルで狭い場所やPCのキーボードの掃除も可能
▲延長パイプを取り付けてスティックタイプにしても0.9kg。ラクラクと床掃除ができる
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※2021年7月6日発売「GoodsPress」8.9月合併号48-51ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/松尾直俊>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/388346/
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