国内初のオンライン完結型調停機関「Teuchi」とは?

ミドルマン株式会社は、2021年10月1日に法務省から裁判外紛争解決手続き(ADR)機関の認証を取得。これにより、10月4日から国内初のオンライン完結型調停機関「Teuchi(テウチ)」として民事家事のトラブル解決サービスの受付を開始しました。

「Teuchi」とは?

「Teuchi」は、日本初のチャットによるODR(Online Dispute Resolution)システム。すべての手続きをオンラインで完結し、紛争解決当事者の金銭的・時間的・心理的コストを改善することでユーザビリティの高いリーガルサービスの実現を目指します。

申立人は、Webサイトから本人確認と申立内容などを入力し、申立てを完了。それが「Teuchi」で受理されると、相手方に手続き参加要請が出されます。その後、ケースマネージャーが双方の希望条件のマッチングを進め、お互いの希望条件が合致すれば和解成立という流れ。また、取り決められた内容の公正証書作成についても、オンラインで依頼可能です。なお、申立人と相手方の話し合いについては、ケースマネジャーまたは調停人が仲介の上、専用のチャットルーム内で進行します(テレビ会議システムは使用しません)。

サービス開始時点では、離婚や敷金トラブル、ネット上の取引など​toC向けサービスと、ビジネス上で生じる顧客や取引先とのトラブルに備えるtoB向けサービス「Teuchi for デジプラ(仮)」を展開中です。

開発背景と今後の目標

近年、対面が原則の裁判の利用者数は大幅に減少しているといいます。しかし同社は、人が一生のうちになんらかのトラブルに見舞われる確率が減少したわけではなく、裁判のオンライン化の遅れなどがその傾向を加速させているものと考えているようです。

そこで2018年にテキストチャットによるODRシステムの開発に着手。2020年1月にシェアリングエコノミー領域における実証実験をスタートさせODR社会実装を進める中で、より自由にODRビジネスを展開するためにADR認証取得の必要性を確認したといいます。そして2020年6月より、法務省に正式にADR認証取得のための事前相談をスタートし、このたび国内初のテキストチャットによるオンライン完結型ADR認証事業者となりました。

同社は今後、利用者の金銭的・時間的・心理的コストを低減しつつ、深刻な感染症や大規模災害などでも止まらない強靭なリーガルインフラの構築を目指す構え。同時に、コンプライアンス経営を重視する観点から、法務省をはじめ弁護士会や司法書士会と緊密に連携しながら、社会課題に対し共に変化を起こすべくルールメイキングを実践するといいます。加えて、紛争解決で蓄積されたデータを解析することで、紛争予防のための対策を提示し、ピースフルな社会を創造することも目標のひとつのようです。

PR TIMES

(文・Higuchi)


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