中国BOE Technologyが、iPhone13ディスプレイのサプライチェーン入りを果たした、とNikkei Asiaが報じています。Samsungなどの既存のサプライヤーにとって大きなプレッシャーとなります。
最終テストは問題なくクリアか
BOEが6.1インチiPhone13の有機EL(OLED)ディスプレイの供給を開始したのは9月末頃からで、最終的な確認作業を終えた後、同社は出荷数をさらに増やす見通しであるとのことです。
これまでBOEは、廉価iPhone向けにLCDパネルを生産してきましたが、OLEDディスプレイを最新フラッグシップiPhoneモデルに供給するのは今回が初めてのことです。BOEのOLEDディスプレイ供給は、修理および整備品のiPhoneのみに限られてきました。
「現在最終テストの段階にあるが、過去のサンプルから判断すると、BOEは問題なくテストをクリアできるだろう」と、この件について直接情報を知る幹部クラスの人物がNikkei Asiaに語っています。
最終テストはディスプレイの耐久性に関するものであるとのことですが、早ければ今月にも結果が出るようです。
iPhone13ディスプレイの最大40%の供給を視野
BOEは、iPhone13ディスプレイ供給の20%を担う見通しですが、最大40%に達する可能性もあるとのことです。
BOEのiPhone13ディスプレイサプライチェーン入りは、2017年から独占的にOLEDディスプレイをAppleに供給してきたSamsungにとって大きな打撃となります。Appleにとっては、サプライヤーの分散化が実現することで、Samsungとの価格交渉がより行いやすくなると推測されます。
中国の電力状況が不安要素
中国では大規模な停電が続いており、多くの企業の生産施設が影響を被っています。
四川省綿陽市(めんようし)でOLEDディスプレイ生産を行うBOEは、地方政府から優遇されており、今のところ安定した電力供給を受けているとのことですが、不安定な状況が続いています。
日本企業はOLEDセグメントへの参入を逃す
中国・北京に本社を構えるBOEは、過去10年以上にわたって中国政府から巨額の資金援助を受けてきましたが、ついに日の目を見るときが来たと言えそうです。
シャープ、ジャパンディスプレイなどの日本企業もiPhoneのLCDを供給してきましたが、Appleがフラッグシップ機のディスプレイをすべてOLEDディスプレイに切り替えたことで、シェアを失いました。OLEDディスプレイの生産には莫大な設備投資が必要なため、多くの日本および台湾企業はセグメントへの参入を逃しています。
Source:Nikkei Asia
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-411597/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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