MYOGデビューにX-PAC製ミニマル財布“ハイカーウォレット”がぴったりでした

<&GP自作部>

アウトドア界隈で盛り上がる「MYOG(ミョグ)」カルチャー。「Make Your Own Gear(自分のギアは自分で作る)」の頭文字だそうですが、「自作」の二文字で表現できる日本語って素晴らしい! と思いつつ、まずはミニマル・デザインの財布「ハイカーウォレット(ワレット)」で最先端文化に乗っかることに。

「ハイカーウォレット」とは、鍵やクレジットカードなど、最小限の貴重品をまとめられる小さな財布。最小限の持ち物で楽しみたいハイキングで便利なのです。

もちろんハイキングだけでなく、ランニングやサイクリングや銭湯(サウナ)、はたまたコンビニへの買い物など、様々なシーンで便利に使えます。

MYOGのいいところは、家庭用ミシンでも作れる気軽さ。近年はギアの軽さを重視するUL(ウルトラライト)志向が広がったためか、薄くて強い素材が手に入りやすくなりました。

そういった生地は、パワフルなプロ用ミシンでなくとも意外と縫えてしまうのです。今回紹介するウォレットは、パターン(型紙)もシンプルで工程も少なく小一時間で作れてしまうので、MYOGデビューにぴったりなのです。

■素材へのこだわりは一人前

今回使う生地は、みんな大好きX-PAC(エックスパック)。

ヨットの帆に使われる生地(セイルクロス)のトップブランド、ディメンョンポリアント社の開発した化学繊維で、引き裂きを防ぐ繊維が135度の角度で交差する人気の素材です。軽さ・強さ・防水性など、アウトドアギアにもぴったりな高いスペックはMYOG愛好家にも支持されています。

ファスナー(ジッパー)は日本が誇る世界のブランドYKKの止水タイプ「アクアガード」を用意。スライダー(引き手)は同じくYKKのマットブラックやシルバーを選びました。

■なにはともあれ製作開始!

今回作るウォレットの製作工程は以下のような具合です。

1.サイズと仕様を決める
2.布とファスナーをカットする
3.ファスナーを布に縫い付ける
4.カード類を仕切る布を縫う
5.両サイドを縫う
6.端をきれいに処理する
7.裏返して完成

1.使用シーンに合わせてサイズと仕様を決める

自分の好みでデザインやサイズを決められるのがMYOGの醍醐味。コンセプトは“必要最低限の持ち物入れ”で、「鍵」「緊急用のお札」「クレジットカード」が入るサイズとします。

コンセプトを紙に落とし込んでいきます。ミニマルといえども使い勝手が悪くなっては元も子もないので、サイズに少し余裕を持たせました。大きい声では言えませんが、デザインは検索で見つけたMYOGガチ勢のギアを“リスペクト”しています。

仕様が決まったら、縫い代などを含めた材料の寸法を計算します。次に生地に寸法を写しやすいよう、型紙を作ります。パーツを取り付ける位置も書き込んでおくと、設計図としても機能します。

2.布とファスナーを寸法通りにカットする

型紙を生地に乗せて、印をつけます。今回のパーツは長方形なので、角の位置が分かれば大丈夫。

断裁はハサミでもいいのですが、今回は海外のMYOGガチ勢が愛用している、丸い歯のついたロータリーカッターを使ってみました。定規に当ててスーッと動かすとスパッと布が切断されます。定規を押さえる指先を切らないようにくれぐれもご注意ください。

ファスナーも布と同じ幅で切りますが、裁縫用のハサミでは刃が痛んでしまいそうだったので、キッチンバサミを使います。材料は3セット分ほど用意しておけば、失敗した時も落ち込まずに作業を続けることができるのでオススメです。

3.表裏に注意してファスナーを縫い付ける

いよいよ組み立て工程に入ります。

ファスナーや生地の表裏を確認し、「出来上がった時に、表になる面」を重ね、クリップで固定します。もちろんマチ針でもいいですし、幅の狭い両面テープを使う達人もいるそうです。

縫い目は完成後に隠れるので、多少は歪んでも大丈夫。練習だと思って大胆に縫いました。

カラビナやドローコードでぶら下げることができるよう、15mm幅のナイロンテープでサイドループを作ります。

輪がズレないようにテープの端を縫ってから、本体に取付けます。

4.カード類を仕切る布を縫う

カード類と鍵を分ける仕切りを本体に取付けます。あらかじめ上下の端を5mmほど折り返して縫ってあります。

仕切りをつけると外側は、このようになります。各パーツが正しい位置に縫い付けられているか確認します。

ファスナーに縫い付けた本体の布を端から8mmのところで折り返し、表から見える部分に丁寧にミシンをかけます。

5.両サイドをしっかり縫って耐久性を高める

裏返しの状態のまま両サイドを縫いますが、ミシンを掛ける前にファスナーのスライダーを一旦取り付けます。スライダーの入り口に両側のファスナーをズレないように差し込み、ぐぐっと押し込むとファスナーが噛み込んでいきます。

スライダーがついたままだと縫いにくいので、一旦引き抜きます。

両サイドを縫うのですが、まずは仕上がった状態で「ファスナーが閉まったときにスライダーがある側」から縫います。

ファスナーの合わせ目は、開け閉めの繰り返しで力が掛かりそうなので、2往復ほどステッチを掛けました。

縫っていない側のファスナーを開き、再びスライダーを入れてから、もう片方の端を縫います。

6.きれいの秘密は布端の処理

両端を縫い終わったら表に返せば完成ですが、その前に四隅の先端を少しだけハサミでカットします。こうすることで、シルエットがよりキレイに仕上がります。

布の端の糸がほつれないよう、切り口をライターで軽く炙ります。火の取り扱いにはくれぐれもご注意ください!

7.表に返して完成!

残るは表に返す工程のみ。開いたファスナーの口からひっくり返すと…。

完成! と言いたいところですが、どことなくモッサリしたフォルムが気になります。

角の布が返しきれていないのが原因のようです。

竹串のようなもので内側から布の角を押し出すと、ビシッとエッジが生まれます。

縫い目を指で押さえるなどして、全体的な形を整えます。

完成!

こんどこそ完成! X-PACはハリがあるため、ひっくり返すときにどうしてもシワが入ってしまいます。ですが、このハリのおかげでふっくらと美しいシルエットに仕上がりました!(自画自賛)

※  ※  ※

実際に作って気がついたのは、サイズやファスナーの位置を変えたりマチをつけたりするだけで、サコッシュやファーストエイドキットなど様々な袋モノに応用できるパターンだということ。お出かけもままならないこのご時世、MYOGにすっかりハマりそうです。

所要時間:約1時間
材料費(1個当たり):布/約800円、ファスナー/約300円

>>&GP自作部

<写真・文/杉山元洋>

杉山元洋|自転車やSuperCubなどの二輪車と大衆酒場を愛する、下町育ちの編集者兼ライター。男性情報誌、ビジネス、生活情報、グルメなど、幅広い分野の雑誌・ウェブ記事制作に携わる。Instsgramアカウント:xcub_redbear

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