パナソニックの「星空に優しい照明」を導入した美星町が「星空保護区」に認定

岡山県井原市美星町は、1988年に環境庁(当時)から「星空の街」に選定され、翌年には照明の光によって夜空が明るくなるなどの光害を対策するために「光害防止条例」を制定するなど、星空の保護に取り組んできました。

そして、米国アリゾナ州に本部を置くNPO団体・国際ダークスカイ協会(IDA)が認定する「星空保護区」を目指し、その認定基準を満たす屋外型照明器具の開発をパナソニック株式会社 エレクトリックワークス社(旧 ライフソリューションズ社)に依頼。開発された照明400台以上を導入し、このたび「星空保護区(コミュニティ部門)」に認定されました。

「星空に優しい照明」の認証を受けたLED照明

パナソニックが開発した屋外型照明器具は、眩しさを最小限に抑えるとともに、星空を見えにくくする上方への光漏れが無く(上方光束率0%)、青色光が少ない電球色(色温度3000K以下)のLED照明。IDAによる「星空に優しい照明(Dark Sky Friendly Lighting)」の認証を取得しています(2020年2月20日時点で国内メーカー初)。

美星町では防犯灯約440台と道路灯7台を導入し、取り換え工事を進めてきました。そして2021年11月1日付(米国アリゾナ州現地時間)で「星空保護区(コミュニティ部門)」に認定されたということです。

国内では3例目の「星空保護区」。部門ではアジア初!

「星空保護区」は、IDAが2001年に開始した、光害の影響のない、暗く美しい夜空を保護・保存するための優れた取り組みを称える制度「ダークスカイプレイス・プログラム(和名:星空保護区認定制度)」において認定される地域。夜空の暗さ(星空の美しさ)だけでなく、屋外照明に関する厳格な基準や、地域における光害に関する教育啓発活動などが求められるといいます。

今回、美星町が認定されたのはコミュニティ部門である「ダークスカイ・コミュニティ」。この部門での認定は2021年11月2日時点でアジア地区初となります。

「星空保護区」には、「コミュニティ」の他に「パーク」「リザーブ」「サンクチュアリ」「ナイトスカイプレイス」「デベロップメント」という部門も。国内では沖縄県の西表石垣国立公園(2018年3月)と東京都の神津島(2020年12月)が「ダークスカイ・パーク」として認定されています。また、福井県大野市南六呂師地区は、パナソニックの「星空に優しい照明」を導入し、「アーバン・ナイトスカイプレイス」の認定を目指しているところです。

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国際ダークスカイ協会 東京支部

(文・Higuchi)


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