強力なAI性能を持つといわれているGoogleのTensorチップですが、GeekBenchのAIベンチマークではAppleのA15 Bionicに劣るスコアとなっていました。
しかしながら、MLPerfのスコアではA15 Bionicを上回る性能を発揮しており、特に言語処理では圧倒的な差をつけました。
MLPerfでA15 Bionicを上回ったTensorチップ
AnandTechによっておこなわれたのは、機械学習アプリケーションを実行する性能を測定するためのベンチマークであるMLPerfによるAI性能比較です。
画像認識、物体検知、画像の領域分けといったベンチマークにおいて、TensorチップはA15 Bionicを上回るスコアを記録しました。
しかしながら、これらのベンチマークではQualcommのSnapdragon 888には負けています。
一方、言語処理に関するテストでは、Tensorチップは他のチップを圧倒する性能を発揮しました。
Tensorチップを搭載したPixel 6シリーズは、リアルタイム翻訳や文字起こしなど、言語に関するAIを利用した独自機能を搭載しており、まさにその背景となる性能があらわれた結果といえそうです。
GeekBenchではA15 Bionicに劣るスコアを記録
一方、GeekBenchのAI処理に関するベンチマークでは、以前の結果と同様に、TensorチップはA15 Bionicに劣る結果となりました。
ただ、A15 BionicがCoreMLを利用しているのに対し、TensorチップはGPU/NNAPIを利用しており、単純な比較はできないかもしれません。
同じNNAPIを利用するAI Benchmark 4の結果では、Tensorチップは他のAndroid用チップを上回るAI性能を発揮しています。
ただしAIは、Google自身が述べているように、ベンチマークよりもどのように使うかが重要です。
ベンチマーク性能が優れているからといって、優れたユーザー体験が得られるとは限りません。
Source: AnandTech via 9to5Google
(ハウザー)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-417369/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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