凸版印刷株式会社は、デジタルテクノロジーと高度なオペレーションノウハウをかけ合わせ、データ活用を機軸としたハイブリッドなDX事業を展開中。このDX事業をさらに拡大するには、既存ビジネスモデルから脱却し、新事業の創出を進めていく必要があると考えているようです。
そこでこのたび、最新のデジタルテクノロジーを社内外から取り入れ、新たな事業のタネを創出する共創拠点として、秋葉原と本所の2カ所に「TOPPAN DIGITAL SANDBOX」を開設。新規事業創出とDX事業の拡大を図ります。
拠点での取り組み
「TOPPAN DIGITAL SANDBOX」は、通信設備や工作設備など開発環境を整備した共創拠点。社員が、自社のDX事業のあるべき姿について、未来社会の理想像から逆算して考えるバックキャスティングと、社内リソースや最新デジタルテクノロジーなど現状から考えるフォアキャスティングの両観点で、アイデアを構想・検証していく場となっています。
具体的には、体験の質向上を目的として高精細・高臨場感の表現手法を開発する「XR・映像技術」、リアルとデジタルの融合やIoTとの連動などを通じてコミュニケーションの質向上や行動変容を促す技術・知見を蓄積する「IoT・センシング」、施設に備えられた10Gbps高速回線を活用した「高速通信の実証実験」などに取り組んでいく構えです。
2つの拠点の役割とは?
このたび開設された2つの拠点には、それぞれ異なる役割があります。
秋葉原の「TOPPAN DIGITAL SANDBOX AKIHABARA」は、デジタルテクノロジー利活用の構想・試作を中心に社内外との共創拠点となる場です。施設内には、ヘッドマウントディスプレイやドローンなどの各種デジタル機器や、3Dプリンターやレーザーカッターなどの工作機械を整備し、構想やアイデアを素早く試作できる環境を整えています。
また、社内外のプロジェクトメンバーが一定期間、構想・試作に集中するためのプロジェクト専用ルームが複数設けられているとのことです。
一方、本所の「TOPPAN DIGITAL SANDBOX® HONJO」は、主に実験・技術検証を担う施設。XR、IoT、ロボティクスなどのデジタルテクノロジーを実験・検証する環境を整備しています。
また、高速通信技術検証を行う実験場でもあり、ローカル5G基地局、高速通信回線、Wi-Fi6を有し、高速通信技術の検証をはじめ、各種5Gアプリケーション、高精細映像やデジタルサイネージなどを用いたさまざまな実証実験を実施予定です。
さらに、日本最大級のフォトスタジオ施設やデジタルコンテンツ制作施設など、高速通信との親和性が高い施設を集結。これらの施設と同社のノウハウをかけ合わせることによるシナジー効果が期待されています。
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/166666
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口
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