「アプリのトラッキングの透明性」が方向転換?Appleが複数アプリに追跡を許していた

Appトラッキング
 
Appleが2021年4月末にiOS14.5で導入した「アプリのトラッキングの透明性(ATT)」により、ユーザーが許可しない限り、アプリはユーザーを勝手にトラッキングし、データ収集することができなくなりました。
 
しかしそれから約7カ月が経過した現在、AppleはSnapchatやFacebookを含む複数のアプリに対し、データを匿名化し、特定のユーザープロファイルに紐付けられていないことを条件に、iPhoneからの「ユーザーレベルの信号」を許可の有無に関係なく収集、共有することを認めていることがわかったと、Financial Timesが報じています。

個人を特定しなければOK

表向きは、ユーザーが「Appからのトラッキング要求を許可」を拒否すれば、アプリはそのユーザーのトラッキングは一切できなくなるはずです。
 
しかしFinancial Timesによると、Appleは現在SnapやFacebookなどに対し、個人を特定する目的でなければiPhoneからの信号を収集し、ターゲット広告に利用することを認めているようです。
 
つまりiPhoneからの信号を個人ではなく「グループ」レベルで収集、ユニークIDには紐付けずに「コホート」向けに広告を打つのは問題ない、とAppleが許可しているというのです。
 
たとえばSnapは最近、投資家らに対し、トラッキング要求を拒否しているユーザーを含む3億600万人分のユーザーデータを広告主と共有、より的を絞ったターゲット広告キャンペーンを実施する計画を明らかにしています。

プライバシーは本当に守られているのか

アプリ開発企業は匿名化したユーザーデータしか見ないと約束しているようですが、実際にユーザーデータがどのように扱われているのか、プライバシーが本当に侵害されていないのかを知ることは難しい、と専門家は述べています。

 
 
Source:Financial Times via MacRumors
(lunatic)


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