Snapは米国時間12月14日、TikTok風サービスのSpotlightでこの1年間に1万2000人を超えるクリエイターに合計2億5000万ドル(約284億5000万円)以上を支払ったと発表した。友人との間で交わされてすぐに消えるSnapchatのメッセージとは異なり、Spotlightは広い範囲にリーチできる。Snapによれば、2020年のSpotlight開始以降、クリエイターは3倍の頻度で投稿しているという。
いうまでもなく、ショートビデオの覇権争いは進行中だ。TikTokは月間アクティブユーザー数が最も早く10億人に達したアプリの1つだが、SnapchatのSpotlight、Instagramのリール、YouTubeショートといったライバルはクリエイターが自社プラットフォーム専用のコンテンツを作る動機づけを打ち出した。Instagramのリールでは、TikTokのすかしが入った動画はプロモーションされない。Snapchatは当初1日あたり100万ドル(約1億1300万円)だった支払い金額を、2021年9月にCEOのEvan Spiegel(エヴァン・シュピーゲル)氏が「ものまねコンテンツ」が多すぎるためと述べて減らした。LinkedIn、Spotify、Netflix、Reddit、TwitterなどのプラットフォームもTikTokのようなフィードを実験している。
関連記事:これで誰でもディズニープリンセス、願いをかなえたARアプリへの捧げ物はあなたの生体情報!?
Snapによれば、Spotlightの投稿の65%でARレンズなどのSnapchatのクリエイティブツールが使われているという。特にCartoon 3D Styleレンズは2021年夏に口コミで話題となり、最初の1週間で28億インプレッションを叩き出した。
SnapはクリエイターにStory Studioも提供している。これは2021年5月にSnap Partner Summitで発表されたスタンドアロンのアプリだ。クリエイターの中には、デスクトップのFinal Cut ProやAdobe Premiereでビデオを編集し、それをスマートフォンに送る人もいる。これに対してSnapはユーザーがもっと柔軟に使えるようにと試みている。クリエイターはStory Studioを使えばスマートフォン上でもっと徹底的に編集ができる。一方、ウェブアプリのSpotlightを使えばコンピュータからコンテンツをアップロードできる。
クリエイターはアプリ内ギフト機能やSnapのクリエイターマーケットプレイスでSpotlightを収益化することもできる。マーケットプレイスはブランドとAR開発者やインフルエンサーがコラボする場だ。クリエイターはギフトから売上の一部を受け取るが、クリエイターマーケットプレイスでは全額を受け取れる。
画像クレジット:Snapchat
[原文へ]
(文:Amanda Silberling、翻訳:Kaori Koyama)
- Original:https://jp.techcrunch.com/2021/12/16/2021-12-14-snap-paid-250-million-to-creators-on-its-tiktok-clone-this-year/
- Source:TechCrunch Japan
- Author:Amanda Silberling,Kaori Koyama
Amazonベストセラー
Now loading...