【GoodsPress Award 2021】
Webブラウジングやゲームだけでなく、テレワークが一般的になってからは手書きデバイスとしての役割も期待されるタブレット。電子書籍などに詳しいライター山口真弘さんに、今年発売された中で印象に残っている端末を挙げてもらった。
* * *
■タブレット市場自体はシュリンク傾向
「タブレット市場はiPadの一人勝ちで、他の選択肢がほぼ皆無。他はChromebookに引っ張られる形でキーボードを重視している傾向です」
そう話すのは、タブレットに造詣の深い山口さん。iPadは「iPad mini」のリニューアルによって、エントリーモデルの「iPad」を残してラインナップの整理がほぼ完了。ほとんどの機種が一定の水準に達したことで、モデルチェンジごとの新鮮な驚きがなくなってしまった印象が強いとか。
「急成長を遂げてきたアップルも、今後どう出荷台数を増やすか。その解がなく、困っているように見えますね」
一方のAndroid端末は、ファーウェイが積極的だった頃と比べると新製品が激減。発売されてもスペックは最低限のOEM製品ばかりだそうだ。
「新製品が出てもCPUやメモリがエントリークラスだったり、価格が割高な製品ばかりです。直近の1年でも『Lenovo Yoga Tab 13』など目に付いた製品もありますが、自称にとどまらないiPadキラーの製品がぜひ出現してほしいものですね。」
ライター 山口真弘さん
PC周辺機器メーカーや、ユーザビリティコンサルタントなどの職を経てライターとして独立。PC周辺機器や電子書籍などに関する記事を中心に各社Webメディアなどで執筆している。
GoodsPress Award 2021
BEST HIT OF THE YEAR
手書き対応モデル部門
★最優秀賞★
■薄型フル画面&指紋認証で使いやすい!
シンプルに「美しい」と感じられる無駄のないフラットなデザイン。モデルチェンジによって重くなる製品が多い中で逆に軽量化(300.8→293g)したのは秀逸ですね」(山口さん)
Apple
「iPad mini(第6世代)」(5万9800円〜 ※Wi-Fiモデル)
フルモデルチェンジでホームボタンが廃止され、画面サイズも7.9型から8.3型へと大きくなるなどデザインを一新。ガラリと変わった一方、細部に至るまで完成度は高く、妥協の跡も見られない。従来よりもわずかにスリムになり、片手でも掴みやすくなったのもポイントだ。
▲インターフェイスはLightning端子からUSB Type-C端子に変更。手持ちのUSB Type-Cケーブルを使ってデジカメに接続すれば、撮影データをスムーズにやりとりできる
▲電源ボタンには指紋認証を内蔵。10型クラスのモデルと違って、手に持って使う機会が多い使用スタイルとの相性がいい。なお、持ち運びやすい薄型ではあるものの剛性も備わっており、使っていてひ弱な印象がない
GoodsPress Award 2021
BEST HIT OF THE YEAR
手書き対応モデル部門
★マルチユース賞★
■メインPCのサブモニターにも早変わり!
ワイヤー型の折りたたみスタンドと一体化した特殊な形状ながら、高性能CPUによる処理能力が高く、市場が縮小傾向のAndroidタブレットの中では健闘した製品と言えます(山口さん)
レノボ
「Yoga Tab 13」(実勢価格:8万7780円前後)
13型のAndroidタブレット。価格も8万円台で手に入るなどコストパフォーマンスも高い。本体側面にはmicro HDMIの入力端子を備え、PCのセカンドディスプレイやゲームコンソールの表示デバイスなど、サブのモバイルモニターとして活用できるのも便利だ。
▲立体音響規格DolbyAtmosに対応したJBLスピーカー4基による音響効果をはじめ、画質とサウンド機能を強化。手書き入力にも対応し、幅広いシーンで活用できる
GoodsPress Award 2021
BEST HIT OF THE YEAR
手書き対応モデル部門
★電子ペーパーモデル賞★
■電子書籍だけでなく幅広いアプリを利用可能!
電子書籍を閲覧できるだけではなく、Google Playストアがきちんと使える汎用性の高さがポイント。動作速度が快適なのは、同種製品の中ではメモリが多いためだと思われます(山口さん)
BOOX
「BOOX Note Air」(実勢価格:4万3800円前後)
モノクロE Ink電子ペーパーを採用したAndroidタブレット。電子書籍を表示したり、Google Playストアのアプリを利用できるほか、専用のスタイラスを使って手書きのノートが取れるなど実用性も高い。スタイラスの吸着が可能な金属製ボディは、この種の電子ペーパー端末とは思えないほど剛性に優れ、高級感もある。
▲内蔵の重力センサーにより、本体を傾けると画面表示が自動で横向きに回転。電子書籍アプリを手軽に見開きで表示できるようになる
▲Bluetoothに対応し、外付けのキーボードを組み合わせれば文字入力も快適。目にやさしいE Ink表示によって快適に作業できる
■タブレットで利用したいコミックサービス事情
コロナ禍以降、電子書籍が読まれる機会が増えている。中でも多く閲覧されているのが、ここで紹介する3つのサービスだ(出典『電子書籍ビジネス調査報告書2021』)。今回取り上げた3つのタブレットでも利用可能。豊富な書籍コンテンツを満喫したい。
■豊富な無料マンガをスマホだけでなくPCでも読める!
メッセージアプリ「LINE」が運営。マンガをはじめ、雑誌、ライトノベルなどの書籍が40万冊以上。「毎日無料」や「曜日連載」など、課金せずに閲覧できる作品が多いことも人気の理由。スマホだけでなくPCでも利用可能。
■いつものAmazonIDで利用できる!
読み放題プランを利用すれば、200万冊以上のマンガや書籍が読み放題になるのはもちろん、すでに登録しているAmazonのアカウントですぐに利用できるハードルの低さも、利用者が多い理由。
■話題のマンガが1日待つだけで無料に!
話題のマンガ、ノベル、オリジナル作品を、毎日待つだけで1作品につき1話を無料で読める。フルカラー・縦スクロールのコンテンツ「SMARTOON」も人気。2021年10月には累計3000万ダウンロードを突破した。
※2021年12月6日発売「GoodsPress」1-2月合併号82-83ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/GoodsPress>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/419890/
- Source:&GP
- Author:&GP
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