新資金で潤うFoxtrotの「未来のコンビニ」があなたの近くにやってくる

シカゴにあるFoxtrotの店舗の1つ(画像クレジット:Foxtrot)

Foxtrot(フォックストロット)は、コンビニエンスストアに対する考え方を変えようとしている。同社は、今後2年間で実店舗を50店舗まで拡大するために、新たに1億ドル(約115億5100万円)のシリーズC資金を調達した。

前回、シカゴを拠点とするFoxtrotに注目したのは2020年初頭、世界的なパンデミックに世界が震撼する直前のことだった。成長ラウンドで1700万ドル(約19億6300万円)を確保し、商品を店舗で購入するか、オンラインで注文して配送するかという選択肢を顧客に提供していた。そして当時、ダラスとシカゴに小売店舗を構えていた。

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2014年にMike LaVitola(マイク・ラヴィトラ)氏とTaylor Bloom(テイラー・ブルーム)氏が創業した同社は、街角のコンビニエンスストアを再構築しようとしている。その起源は、デジタルファーストのコマースプラットフォームだが、彼らはそこに小売り店舗の体験を追加した。Foxtrotの主力商品であるコーヒー、すぐに食べられるカフェ料理、ワインに加え、同社は現在地元の職人による最高レベルの食品を探し求めている。

前回、FoxtrotはワシントンD.C.をマーケットリストに加え、その後、この3都市で16の小売店をオープンした。5分以内のピックアップ、迅速なオンデマンド配送「Foxtrot Anywhere」という全国配送ツールなどを提供している。

加えて、同社は1年前にプライベートブランド商品にも着手し、現在では同社の小売商品の約30%、小売とeコマースの売上のほぼ半分を占めるまでになったと、CEOのLaVitola(ラヴィトラ)氏はTechCrunchに語っている。同氏は、今後1年間に約200の新しいプライベートブランド商品が発売されると期待している。

米国時間1月11日の新たな資金調達は、D1 Capital Partners(D1キャピタル・パートナーズ)が主導し、既存の投資家であるMonogram Capital(モノグラム・キャピタル)、Imaginary(イマジナリー)、Almanac(アルマナック)、Wittington(ウィッティントン)、Fifth Wall(フィフス・ウォール)、Beliade(ベリアード)、Lerer Hippeau(レラー・ヒポー)、Revolution(レボリューション)が参加したものである。このシリーズCにより、Foxtrotの総資金額は1億6000万ドル(約184億円)に達した。

パンデミックでの現状で見られるように、ほとんどの販売はオンラインに移行した。しかし、ラヴィトラ氏はFoxtrotの小売店舗へのアクセスが増加したことに気がついた。小売店舗へ足を運ぶのは、新しいスナックを発見するのにはそれほど激しくなく、かつレストランや食料品店に行くよりも「人々の日常の中の20分の楽しみとなった」ことに言及した。

同社は2021年、事業を倍増させたが、小売店の導入は、新たな資金を使って2022年に25店舗を新たにオープンするための原動力の1つにもなっている。新店舗には、ボストンのバックベイ地区、オースティン初となる2店舗、シカゴのウィリスタワー、トリビューンタワー、リグレーフィールド付近への追加店舗が予定されている。2023年には、ニューヨーク、ナッシュビル、マイアミなどの新市場にも進出し、現在の都市でも店舗を拡大する予定だ。

「私たちが見た最大のトレンドは、顧客が小売体験に完全に傾倒し、それがオンラインビジネスの主要な顧客獲得ポイントになっているということです」と、ラヴィトラ氏は述べている。「配送は今後も続くでしょうが、お客様は最終的に私たちの商品の価値を理解するようになります。その結果、私たちは、誰が一番おいしいドーナツ、コーヒー、トルティーヤを持っているかという点にとことんこだわりながら、対面での体験に私たちの90%の時間を費やしています」。

Foxtrotは小売店舗に加え、新たな資本を商品化モデルの拡張に投資し、エンジニアリングの人材を追加採用し、2023年にはチームの規模を3倍にする計画だ。ラヴィトラ氏は物流、店舗決済、在庫管理、パーソナライゼーション、Foxtrotのロイヤルティプログラムである「Perks(特典)」の分野でも採用を予定している。

Perks自体は2021年に110%以上の成長を遂げ、同時期に、5分以内マーケットピックアップは250%、カフェオーダーは375%の成長を遂げたという。

Monogram Capitalの共同創業者でFoxtrotの取締役を務めるJared Stein(ジャレド・スタイン)氏は、Foxtrotがオムニチャネルブランドとローカルプロダクトキュレーターとして支配力を発揮している点を「カテゴリーキリングモデル」と称した。

「Foxtrotは、我々の中では、稀有な存在です。Foxtrotは、一から技術スタックを構築しました。それに、同じレベルのキュレーションとおもしろいブランドとのローカルなパートナーシップを持つ会社を見つけるのは難しいものです。それが、人々が物語に入ってくる理由なのです。他の企業もこれをやっていますが、複雑です。Foxtrotは、それをスケールアウトする前に取り組んだのです」。

編集部注:1月11日6:29 a.m. PT:Foxtrotは、投資家のリストにM3 VenturesのBeliadeへのブランド変更を含むように修正しました。

画像クレジット:Foxtrot/シカゴにあるFoxtrot社の店舗の1つ

原文へ

(文:Christine Hall、翻訳:Akihito Mizukoshi)


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