順天堂大学は、AppleのResearchKitで開発したiPhoneアプリを用いて収集したビッグデータから、まばたきを我慢できる時間からドライアイ症状をグループ化する手法を開発したと発表しました。ドライアイの早期発見や効果的治療につながることが期待されます。
iPhoneのカメラでまばたき我慢時間を測定
順天堂大学大学院医学研究科の研究グループによる研究は、AppleのResearchKitを活用したiPhoneアプリ「ドライアイリズム」を対象期間(2016年11月2日〜2019年9月30日)にダウンロードし、研究に同意した3,593名から収集したデータを用いて、ドライアイ関連の健康ビッグデータを取得して実施されました。
研究では、ドライアイのさまざまな症状を7つにグループ化したほか、iPhoneのカメラを使い、まばたきを我慢できる時間(最大開瞼時間)のデータを収集したところ、研究参加者の72.9%に症候性ドライアイが認められました。症候性ドライアイでは、まばたきを我慢できる時間が短いこともわかりました。
研究グループは、スマホのカメラでまばたきを我慢できる時間を計測することで、ドライアイの早期発見、予防、効果的治療に活用できる可能性があると説明しています。さらに、ドライアイの症状管理、重症化抑制や予防介入につながるアプリの開発を目指します。
「ドライアイリズム」は現在も無料で公開されており、誰でもインストールして利用できます。
2015年にリリース、世界で活用進むResearchKit
ResearchKitは、Appleが2015年4月にリリースした、医療用研究のためのフレームワークで、iPhoneユーザーが自らの意思で研究に参加することで治療法の研究、新薬開発などに活用されています。
日本でも研究機関や医療機関から歓迎され、順天堂大学はコンタクトレンズ装用中の不快感を分析するアプリや慢性疼痛のセルフケアアプリなどを公開しています。
このほか、東京大学とNTTドコモによる不整脈検出や糖尿病の共同研究や、国立がん研究センターによる研究なども行われています。
Source:順天堂大学
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-433295/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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