Appleが、2021年第4四半期(10月〜12月)のインドにおけるメーカー別スマートフォン売上高で首位に立った、との推計を調査会社Counterpointが発表しています。iPhoneの売上高は、出荷台数シェアで上位のSamsungを超えたとみられます。
Appleの売上高、前年同期比34%の増加
Appleは、2021年第4四半期にインドでiPhoneを230万台販売し、メーカー別出荷台数シェアで約5%と急成長を遂げている、と調査会社Counterpointが推計しています。
CounterPointは、インドにおけるiPhoneの平均販売価格を908ドル(約104,300円)で、売上高は前年同期比34%増となる約20億9,000万ドル(約2,400億円)にのぼる、とみています。
Appleの売上高は、Samsungの売上高20億ドル(約2,297億円)を上回っており、メーカー別売上高でトップです。なお、Samsungの平均販売価格は278ドル(約32,000円)とみられます。
シェア1%からの急成長
国内産業の保護と育成のため海外からの輸入品に高い関税を課すインド政府の方針に対応し、Appleは2017年にはインド国内でiPhoneの生産を開始しています。
しかし、インドの物価水準と比べて高価なiPhoneの販売は伸びず、シェアは1%〜2%と低迷が続きました。2018年のiPhone年間販売台数は、直近の3カ月よりも少ない180万台でした。
Appleは、2020年9月にはオンラインでの直接販売を開始して販売価格を適正化し、インド国内でのiPhone製造を本格化しています。
Appleは、インド国内に複数のApple Storeを出店する計画を進めています。
コロナ禍がインド市場での転換期に
Appleのインド市場について「ターニングポイントとなった」 Counterpointのアナリスト、ニール・シャー氏は語っています。
インドでiPhoneの販売が伸びた理由は、コロナ禍により人々の生活がスマートフォンを中心としたものになり、人々が高価なプレミアムモデルに支出するようになったため、と同氏は分析しています。
事実、インドでのiPhoneの販売台数はコロナ禍が拡大した2020年から急激に伸びており、2021年1月〜3月期には前年同期比207%と急増しています。
なお、インドのテクノロジーメディアなどによるガジェットアワードで、iPhone13が2021年の最優秀スマートフォンに、iPhone13 Pro Maxがプレミアムスマート部門の大賞となっています。
インドといえば最近、AppleがiPhone SE(第3世代)とiPad Air(第5世代)を極秘にインドに輸入したと報じられています。
インド市場でAppleへの逆風も
Appleはインド市場で順調に販売を伸ばしている一方、問題も抱えています。
Apple最大のサプライヤーであるFoxconnの工場で、従業員の集団食中毒が発生し、労働環境の問題を指摘されました。Appleは現地に監査担当を派遣し、改善に取り組んでいます。
また、インドの公正取引委員会は、App Storeの手数料が独占禁止法違反に当たるのではないかと調査を開始しています。
Source:Bloomberg, Conterpoint
Photo:Apple India
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-436129/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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