「OK Google」と呼びかけて駐車料金の支払いが可能に、米国400以上の都市の駐車場で

米国のAndroidユーザーはこれで、これまでのように駐車違反切符を切られることがなくなるかもしれない。少なくともそれが、最新のアップデートでGoogleがユーザーに約束していることだ。

米国時間3月10日、Googleは最新ソフトウェアアップデート新しい機能をたくさん発表したが、その中には、ParkMobileとの提携により音声で駐車料金を支払うことができる機能がある。これによって、寒すぎたり、会議が予定より長引いたり、カップホールダーの小銭が少なくてもメーターまで行って支払いを行うという苦痛とおさらばできる。

この提携は、最近、Googleが交通に力を入れていることの最新の例となる。これまでは、Googleマップに自転車やライドシェアに関する機能を追加、デジタルキーを開発、自動車メーカーと共同でAndroidオペレーティングシステムをクルマに統合するといったものがあった。

駐車場は、Googleが消費者の日常生活にさらに溶け込むための取り組みの1つだ。今回のParkmobileとの提携は、現在のところ限られた範囲にとどまっているが、これまでのことを考慮するとGoogleはすぐにでもパートナーを増やしていくだろう。

音声による駐車機能は、読んで字のごとしの機能だ。どこかに駐車して「Hey Google, pay for parking」(OK Google、駐車料金を払って)と口にすると、あとはGoogleアシスタントのプロンプトに従うだけだ。決済は、Google Payで行う。

Googleのキャッチフレーズは「No more coins, no more confusion(コインと混乱にさようなら)」だ。

混乱の原因は、ダウンロードして使える駐車アプリの不出来にもある。今回の駐車料金支払い機能は、使いづらいアプリを無視してデフォルトでParkMobileを使う。これは、400以上の米国の都市にある駐車場に対応している最上位のアプリだ。

アプリのAndroid用のアップグレードでは、残り時間をチェックしたり、時間を延ばしたりといったことが音声コマンドでできる。「Hey Google, parking status(OK Google、駐車場の状況)」や「Hey Google, extend parking(ねぇGoogle、駐車延長)」と言うだけだ。

また、Googleがあなたのクルマを介して、その位置といった個人情報を追跡できるもう1つの方法であることも重要だ。そしてそれは、あなたのデータをめぐるAppleとの戦いにおいて、Googleの勝利の結果でもある。

AppleやGoogle、Amazonにとって、ユーザーのクルマから得られるデータは、サブスクリプションサービスを販売したり、そのデータをサードパーティーに売って広告のパーソナライズに使わせたりすることにも利用できる。そのようなデータが多くなれば、テクノロジー大手の売り上げも増える。

2021年GoogleとParkMobileは路上駐車の支払いをGoogleマップからできるようにしたが、今回の音声による支払いはAndroidユーザーとGoogleとParkMobileにとって大きな進歩であり、さらに、ターゲティング用のデータに飢えているサードパーティーの顧客にとっても、すごくありがたいものだ。

画像クレジット:Getty Images

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(文:Jaclyn Trop、翻訳:Hiroshi Iwatani)


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