太陽光発電で自動駆動するコンポスト登場! 生ごみ投入量・想定温室効果ガス排出量の測定可能に

微生物群「コムハム」を使用した生ごみ処理技術を提供する株式会社komham(以下、komham社)は、生ごみの投入量や温室効果ガス排出量などの情報を取得し、太陽光発電で自動駆動する「スマートコンポスト」を開発しました。

スマートコンポストの先行予約開始にあわせ、立命館大学びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)にて、デモ機の運用を開始します。

微生物群「コムハム」を活用した生ごみ処理機

コムハムとは、有機性廃棄物を高速分解・減容する微生物群。生ごみの98%を水と二酸化炭素に分解し、堆肥(家畜の糞や落ち葉などの有機物を微生物が分解・腐熟したもの)をあまり作らないという特徴があるといいます。

そんなコムハムを活用したのが、今回komham社が開発した「スマートコンポスト」です。

スマートコンポストは、太陽光発電で自動駆動する独立型の生ごみ処理機。コムハムがより安定して生ごみを分解できる環境をスマートコンポスト内に整えています。

管理者は、クラウドにアップロードしたデータから、生ごみ投入量、投入量から算出した想定温室効果ガス排出量、バッテリー残量などの情報を取得することが可能。

なお、今夏実施するソフトウエアアップデートにて、温室効果ガス排出量データを取り扱う予定です。

「環境に優しい暮らし」を実現するインフラ作りを目指して

これまで、komham社は、コムハムを「安全で、機能性が高く、安定した技術」として世の中へ提供できるよう、コムハムの改良を中心に研究を続けてきました。

研究や実証実験を進めるなかで、コンポストの設置環境や利用者の運用モチベーションに、生ごみの分解能力が依存することがわかったとのこと。

komham社は「だれもが意識せずとも環境に優しい暮らしができるインフラを作る」というミッションを達成するために、コムハムのブラッシュアップだけではなく「コンポスト利用者の利便性の担保」「使い続けるために必要なデータの蓄積」などが重要だと捉えています。

その最適解として、同社はスマートコンポストを開発。

コムハムが活動しやすい環境をスマートコンポストのなかに整え、その場で微生物が生ごみを食べて分解する、新しい生ごみ処理インフラを提案します。

立命館が「スマートコンポスト」デモ機の運用開始

立命館学園は、2030年までにカーボンニュートラル・キャンパスの実現を目指すことを掲げ、大学の形態・特性に応じた脱炭素化モデルの構築にむけて、エネルギー・水・一般廃棄物削減の取り組みを推進しています。

この目標を実現させる1つの対策として、「生ごみ排出ゼロキャンパス」「生ごみの運搬・焼却による温室効果ガスの削減」の実現を目指し、びわこ・くさつキャンパス(以下、BKC)にてスマートコンポストの運用を開始。

komham社は立命館大学と協働し、BKCで昨年9月にオープンした自然派レストランForest Dining forestにて試験導入し、試験結果を踏まえてキャンパス内にあるほかの飲食施設への水平展開について検討を進める方針です。

また、同社はキャンパスから排出される生ごみをキャンパス外に排出しないインフラ構築をサポートし、カーボンニュートラル・キャンパス創造に向け伴走するといいます。

PR TIMES(1)(2

(文・Haruka Isobe)


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