新製品ラッシュの季節到来!最新デジタルガジェット徹底案内【夏の流行モノ指名買いリスト】

【夏の流行モノ指名買いリスト】

いわゆる“夏商戦”シーズンに向けて、今年も多くのメーカーが新製品を投入している。最新技術の粋を集めたフラグシップモデルや、トレンドを反映した普及価格帯モデルなど、各製品ジャンルの動向を掴むうえで軸になるアイテムらを横断的にチェック。

ITライター 井上 晃さん
スマートフォンやタブレット、スマートウォッチなどを軸に、最新ガジェットやITサービスを取材。雑誌やWebメディアにて寄稿する。Twitter:@kira_e_noway

 

 

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PCの新製品は今季も当然、高性能なゲーミングモデルから、Chrome OS搭載のお手頃モデルまで幅広く展開されている。そんななか一般向けのノートPCとしては新たに16型モデルを追加したデル・テクノロジーズの「Inspiron(インスパイロン)」シリーズに注目したい、とライターの井上晃氏は話す。

「オンラインミーティングが一般的に使われるようになった昨今、家庭用のノートPCとしても画面の広さは重要な要素です。Inspironは、16型のディスプレイを備えていて、アスペクト比(横辺対縦辺の比率)も書類作成などに適した16:10。フルHD対応のWebカメラも備えます。10万円未満という手を伸ばしやすい価格帯ですが、性能面についても堅実で、オフィスソフトを扱うような用途で困ることはほぼないと思います」

▼Web会議もバッチリ対応

DELL
「Inspiron 16」(7万5513円〜 2月8日発売)

▲新登場の16型モデル。APUにはRyzen 55625Uなどを搭載する。物理シャッター付きの1080pWebカメラや、AIによるマイクのノイズ低減機能など、Web会議利用を想定した仕様にも注目だ。

一方、ゲーミングジャンルとしては、ポータブルゲーミングPCが徐々に存在感を増している印象だ。ここでは、テックワンが代理店として5月に発売したONEXPLAYER miniを試してみた。

「PCゲームを手元で遊べるコンパクトなPCは、これまで無かったわけではありませんが21年ごろからSteam DeckやGPDなど、いくつかのブランドがクラムシェル型ではないストレートタイプの製品を出して話題に。One-Netbook Technology製のONEXPLAYERもそんな1台で、5月に発売されたminiのRyzen版は価格が少し抑えられています。

PCゆえに冷却ファンの音は多少するものの、イヤホンなどを装着すれば問題ありません。グリップ感やボタンの操作性はなかなか良い感じ。Steamなどで購入したゲームを寝室やソファ、出先などで手軽に遊ぶにはぴったりですね」

▼PCゲームをポータブルで

RIZEN版
「ONEXPLAYER mini(One-Netbook)」
(15万5100円 5月13日発売)

▲Windowsで駆動するコンパクトなゲーミングPC。7インチ画面を備え、HD版とフルHD版の2種類を展開。手に馴染むエルゴノミクスデザインを採用する。「エルデンリング」など話題のゲームも楽しめる。

 

■二極化がすすむスマートフォン

スマートフォンのトレンドとしては、15万円を超えるようなハイエンドモデルと2〜3万円で手が届くエントリーからミッドレンジ帯のモデルへの二極化がさらに進んでいる。特に、今季のハイエンドについて、完成度の高さが目立つという。

「たとえば、Galaxy S Ultraは、Sペンを内蔵しているなど『Note』シリーズの特徴も踏襲しています。書き心地もかなり良いですよ。また、100倍ズームまで可能な背面カメラも、センサーサイズや画像処理の強化などによって、より綺麗に撮れるようになっています。実際に使ってみると、高い枝や池の中央で咲いている花など、普通だったら撮れない被写体にまで、カメラを向けられるのが、すごく面白い。デジタルを交えてズームしても、鮮やかに撮れるので、散歩が楽しくなると思います」

▼100倍ズームもSペンも

Samsung
「Galaxy S22 Ultra」(実勢価格:18万4000円前後 4月21日発売)

▲6.8インチの有機ELディスプレイを搭載し、Sシリーズとしては初めてSペンも内蔵した一台。背面には、108MPの広角カメラや光学10倍の望遠カメラを含むクアッドカメラを搭載する

一方、安さを追求したいという人には、低価格帯のスマートフォンも選択肢が充実してきている。OPPOやシャオミなど中華系のブランドは、すでに広く認知されている存在だ。

「昨年10月にキャリアスマホのSIMロックが原則的に撤廃されました。そのため、従来のSIMフリースマホ市場を指す言葉として『オープンマーケット』という言葉がよく使われています。廉価帯の機種も、安かろう悪かろうではなく使い勝手の良い選択肢が増えた印象。たとえば、シャオミのRedmi Note 10Tは、3万円台という手頃さでありつつ、おサイフケータイや防水をサポートしています。ディスプレイやカメラは十分及第点超えのクオリティですし、コスパ重視の人なら注目しておきたい一台です」

▼まさに“高コスパ”な一台

シャオミ
「Redmi Note 10T」(3万4800円 4月22日発売)

▲ソフトバンクのほか、オープンマーケット向けにも展開される6.5型のスマートフォン。ディスプレイはフルHD+かつ90Hz対応。5GやeSIM、おサイフケータイ、IP68の防水防塵などをサポート

モバイルジャンルでは、Android搭載のタブレットも見逃せない。特にいま面白いのが12インチを超える大型の製品だ。

「Galaxy Tab S8シリーズは大型のタブレット製品として注目です。特に、上位のS8 Ultraは14・6型で小型のノートPCより大きいディスプレイを備えます。アプリウィンドウの分割も柔軟に行えるので、マルチタスクが行いやすいのは良いですね。専用ペンを背面に磁力で固定しつつ充電できたり、画面内指紋センサーを搭載していたり、とハイエンドらしいギミックも満載です」

▼広々使えるタブレット

Samsung
「Galaxy Tab S8シリーズ」(14万2888円4月21日発売 ※Galaxy Tab S8+のもの。Galaxy Tab S8 Ultraは、6月下旬以降発売予定、価格未定)

▲日本では約7年ぶりの復活となるGalaxyのタブレットで、12.4型の「S8+」と14.6型の「S8 Ultra」の2モデル展開(写真は後者)。Sペン(付属)やキーボードカバー(別売)など周辺機器も

■ARグラスがいよいよ市場に

周辺機器市場では、3月に発売されたサングラス風のARグラス「Nreal Air」がトピックだ。半透過型ディスプレイを搭載しており、装着者からは宙に浮いた仮想のウィンドウが見える。

「NTTドコモとKDDIが販売しているARグラスで、価格は約4万円。基本的には、スマートフォンなどと有線接続して使います。専用アプリを通じて、スマートフォンの画面をミラーリングしたり、MR(複合現実)モードとして専用のウィンドウを表示したりできます。

視野角が限られていたり、明るい場所で視認性が低減してしまったりと細々とした課題はまだありますが、一般向けARグラスの現在地を体験できるという意味で、非常に面白い製品です。使い方は多様ですが、MR表示に興味がない場合も、メガネ型の外付けディスプレイと捉えてみると面白いかもしれません」

ちなみに、非対応機種からもキャスト機能で、Nreal Airへの画面出力が行えるようになるストリーミングボックスが別売されている。

▼カジュアルなAR体験を

Nreal
「Nreal Air」(3万9799円~ 3月4日発売)

▲約79gのARグラスで、仕様としては6m先に最大201インチサイズの画面を映し出せる。耳当て部分(先セル)の先端にUSBポートがあり、付属のケーブルでスマートフォンなどに接続して使用する

>> 特集【夏の流行モノ指名買いリスト】

※2022年6月6日発売「GoodsPress」7月号18-19ページの記事をもとに構成しています

<撮影/湯浅立志(Y2)>

 

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