【夏の流行モノ指名買いリスト】
ハイエンドでは、各メーカーが創意工夫を凝らして個性的な先進機能を搭載した完成度の高い製品が多く見られる。しかし、それに伴い価格も上昇。予算感によっては、手の届きやすいミッドレンジにおいて、性能面が底上げされていることも見逃せない。
ITライター 井上 晃さん
スマートフォンやタブレット、スマートウォッチなどを軸に、最新ガジェットやITサービスを取材。雑誌やWebメディアにて寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
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予算を度外視した場合、XperiaとAQUOSの上位モデルは必見。前者は背面カメラにちゃんとした光学ズームを搭載しており、後者は1インチセンサーカメラの使い勝手を改良した。どちらもスマートフォンのカメラの行く先を想像させる存在だと言える。
ただ、ハイエンドモデルの価格は高騰を続けており、市場における4〜6万円台の普及価格帯の存在感がさらに強まるとみられる。とくに今季からは、従来SIMフリースマホと呼ばれていた端末が、「オープンマーケット向け端末」のような表現に変わりつつ、アピールを強めている。たとえば「Galaxy M 5G」や「motorola edge pro」は、防水やおサイフケータイを想定したいわゆる“日本仕様”ではないものの、その価格を鑑みれば、高い処理性能を誇るチップセットを搭載している。
当然、日本仕様をサポートする「Xperia IV」や「GalaxyA 5G」、「AQUOS wish2」などの機種も多くあり、ミニマルな選択ができる環境は十分整っている。ミッドレンジモデルを検討する場合には、性能を重視するか、日常的な使い勝手や安心感を重視するかで、狙うべき候補が自然と絞られるだろう。
1. ほかのスマホとは違う真の光学ズーム撮影が可能に
ソニー
「Xperia 1 IV」(実勢価格:19万円前後)
外見上の変化は少ないですが、中身の進化はたっぷり。カメラ、ゲーミング、オーディオなど多方面で攻めの姿勢です(井上さん)
6月上旬以降に発売が予定されるXperiaのハイエンドモデル。新たに85〜125mmの範囲で光学ズームに対応したレンズを備えたことがトピックだ。新アプリの「Music Pro」にも対応しており、録音用マイクとしての可能性も秘める。
▲動画用の「Videography Pro」アプリでは、ライブ配信向けの機能が強化されている
▲従来機は70mmと105mmの2つの焦点距離の可変式望遠レンズだったが、新モデルでは85〜125mmの全域で光学ズームに対応した
2. 高スタミナで軽いスタンダードモデル
ソニー
「Xperia 10 IV」(実勢価格:6万4000円前後 NTTドコモ ※他キャリアは未定 7月上旬以降発売予定)
価格を考えると、現実的な選択肢として魅力的。ミニマルなデザインは使いやすく、機能面も充実しています(井上さん)
約6.0型のミッドレンジモデル。CPUにはSnapdragon 695 5Gを搭載する。5000mAhのバッテリーを搭載し、ストリーミング動画なら最大約22時間の再生に対応する。4種類のカラーを用意。
▲背面に16mm超広角、27mm広角、54mm望遠のトリプルカメラを搭載する
▲アスペクト比21:9の有機ELディスプレイを搭載。通常時の明るさは従来の約1.5倍に向上した
3. 5万円弱で3眼カメラ搭載の高コスパ機
Samsung
「Galaxy M23 5G」(実勢価格:4万5000円前後)
チップセットには、Snapdragon 750Gを搭載していて、処理性能は高め。一方防水やFeliCaはサポートされていません(井上さん)
Galaxyブランドとしては日本初となるオープンマーケット向けのミッドレンジ機。6.6型の液晶ディスプレイは120Hzにも対応する。背面カメラは超広角、メイン、マクロの3眼構成。5Gも一部バンドに対応。
4. ミドルハイな「edge」シリーズの最上位モデル
モトローラ
「motorola edge 30 pro」(8万9800円)
9万円弱で高性能ですが、おサイフケータイや防水に非対応です。おサイフ重視なら「moto g52j 5Gも狙い目です(井上さん)
6.7型の144Hz有機ELディスプレイを搭載。チップセットには、Snapdragon 8 Gen 1を搭載する。インカメラも6000万画素と高解像度だ。バッテリーは4800mAh。
▲背面には5000万画素の超広角カメラとメインカメラに、深度センサーを加えた3眼カメラを搭載
▲カラーはコスモブルーのみ。質量は196gある。RAMは8/12GB、ROMは128/256GBを搭載
5. 主要機能を一式揃えたミッドレンジモデル
Samsung
「Galaxy A53 5G」(5万9835円 ※au、UQ mobile)
画面は120Hz対応でサウンドはDolby Atmos対応。画面内指紋認証も搭載するなど機能面も抜かりない1台です(井上さん)
▲背面カメラは、超広角(1200万画素)、広角(6400万画素)、深度測位(500万画素)、マクロ(500万画素)の4眼構成。光学手ぶれ補正にも対応
ドコモやau、UQ mobileが取り扱う6.5型のミッドレンジ機。カメラの映り込みを撮影後に消去できる機能なども標準搭載。バッテリーは5000mAh。5Gやおサイフケータイ、防水などもサポートする。
6. ライカカメラ社監修のカメラ機能が飛躍的に進化!
シャープ
「AQUOS R7」(価格未定 ※7月発売予定)
AF速度の改良やフラットな画面の採用など、従来機の課題に真摯に向き合い、完成度が増した良機だと思います(井上さん)
6.6型のフラグシップモデル。ライカカメラ社監修の背面カメラが象徴的で、従来機と同様に1インチセンサーを搭載しつつ、AFスピードなどの機能を改良。ディスプレイ端もフラットな形状に変わった。5G通信はミリ波もサポートする。
▲ライカカメラ社と共同開発したF値1.9/焦点距離19mmのズミクロンレンズを搭載する
▲全画素がフォーカス位置を検出できるようになり、AF速度が従来機から2倍高速化。AIによって被写体の検出速度もUP
7. 優しい風合いが魅力の5.7型モデル
シャープ
「AQUOS wish2」(2万2000円 ※ドコモ、ahamo)
従来機は2〜3万円で購入できたエントリーモデル。CPU性能が12%、GPU性能が35%ほど向上した新モデルも要注目(井上さん)
2月に発売された「AQUOS wish」から、チップセットをSnapdragon 695 5Gに刷新したマイナーチェンジモデル。最新のAndroid 12を搭載する。防水やおサイフケータイ、指紋認証などを搭載。
▲指紋センサーの長押しで「Payトリガー」機能が起動。決済アプリをすばやく起動できる
■国内発売が待たれるOPPO のハイエンドモデル
OPPO
「Find X5 Pro」(日本未発売)
OPPOが3月グローバル向けに発表したフラグシップモデルで、現在のところ国内展開への言及はないものの、市場トレンドとしては気になる一台。6nmプロセスで自社設計したイメージングNPU「MariSilicon X」を搭載し、撮影機能を強化した。
※2022年6月6日発売「GoodsPress」7月号22-23ページの記事をもとに構成しています
<文/GoodsPress編集部>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/458812/
- Source:&GP
- Author:&GP
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