【キャンプギア BEST HIT名鑑】
安価なキッチン雑貨を取り入れるキャンパーが増えたけれど、それでも多くのキャンパーから高い支持を得ているのは、ガチブランドの調理ギア。長年積み重ねてきた技術と経験が盛り込まれた調理ギアは、癖もあるけれど、それを克服したときの喜びときたら!
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正直、年に数回のキャンプなら、100円ショップで手に入るチープなキッチン雑貨で事足りる。特に、ここ数年は鉄板や鍋、アルコールストーブなどでキャンパーを狙いうちしたものが登場していて、それらを使えばかなりいい感じの野外キッチンになるのだから。
なのにアウトドアブランドの調理ギアは廃れることはなく、その勢いは増すばかり。その理由のひとつとして挙げられるのは、アウトドアブランドの威信をかけた「タフな作り」が野外料理を助けてくれるため。コンテナボックスにざっくり詰めた状態での山道ドライブやうっかり落としたくらいでは壊れない。この信頼性の高さはアウトドアブランドならでは。
また、どんなに評判のいいギアでも、最初から「これ、スゴイ」と思うことはまれで、何度も使うことで道具の癖を知り、最高のパフォーマンスを引き出していくのが常。例えば評判の鉄板であっても、初めて使ったときに焼きムラやこびりつきができて、がっかりすることがある。油の量やバーナーとの相性を試行錯誤しながら、自分の道具での最適解を見つけるというわけだ。
もちろん何度使っても合わない場合もあるけれど、多くのキャンパーが支持してきたガチギアは、末永く野外料理を助けてくれる一生モノになる可能性が高い。
1. 弱火でジワジワ焼くだけでごちそうに変身
溝がなくフラットだから、付属のコテで汚れをこそげ落として水洗いするだけ。ふっくら焼けるのはもちろん、手入れが簡単!
ジェットスロウ
「ヨコザワテッパン フルセット」(4665円)
アングラーの横沢鉄平が使っていた5mm厚の鉄板を商品化したもので、ミニ鉄板ブームの火付け役。焼くだけで肉の格が上がると評判に。分離型ストーブで気軽に鉄板焼きができるのも人気の理由。A5サイズ、1kg
2. 手間をかけずにおいしくなる魔法鍋
これがあるだけで北米スタイルのキャンプが実現。しかも熾火に突っ込むだけなのに、うまみたっぷりの極上料理が完成する
ロッジ
「キャンプオーヴン 10インチ」(1万4850円)
120年以上の歴史を持つ鋳鉄鍋。5mm厚の鉄で抜群の蓄熱性を誇る。底に脚、フタには炭や薪を置けるようフチがついていて、全方向から加熱OK。2段重ねでの調理も可能だ。φ25×8.6cm(脚のぞく)、6.6kg
3. 強火もとろ火も思いのまま
無鉛ガソリンや灯油、軽油、ジェット燃料も使えるマルチフューエルタイプ。寒い時期でも安心して使えるなど頼りがいがある
MSR
「ドラゴンフライ」(2万3100円 ※燃料ボトル別)
PHOTO:TSUTOMU ENDO
ポンピングや予熱など、今どきのガスバーナーに比べてひと手間かかるが、燃料を手に入れやすく繊細な火力調節が可能。とろ火を使えるので炊飯の失敗も少ない。大鍋を載せても安定し、ファミキャンでも活躍する。φ19×H10cm、412g(本体+ポンプ)
4. 結局たどり着くのはコレ!
日本にホットサンドを紹介した元祖。決して多機能ではないが、仕切りがなくフライパンのようにも使え、結局バウルーに落ち着く
バウルー
「サンドイッチトースター シングル」(5500円)
直火式なので、キャンプ場でもバーナーでホットサンドを作れる。アルミダイキャストの焼き面はフッ素樹脂加工を施しており、焦げ付き知らずで手入れが簡単なのもキャンプ向き。14.2×35×H3.6cm、450g
5. 注ぎ口のフタを固定できるのが秀逸
焚き火が似合う縦型ケトル。灰防止のフタは湯を注ぐときに開けっぱなしにできるなど、使用時の小さなストレスを解消している
スノーピーク
「クラシックケトル 1.8」(1万1000円)
五徳に置いても吊り下げてもいいケトル。二重になった大型ハンドルのおかげでしっかりつかめる、傾け時にフタからドバッと湯が流れるのを防止するなど、細部へのこだわりが満載。φ11.5×H24.7cm、690g
6. 器にも鉄板にもなる小さなダッチ
魚や野菜など、細長い食材を調理するのに便利。鋳鉄だが繊細かつシャープなデザインで、そのままサーブすれば食卓が華やぐ
スノーピーク
「コロダッチカプセル」(9130円)
トウモロコシなどの細長い食材を切らずに調理できて、うまみを逃がさない。ポットはちょっとした煮込みができる520ml、フタは330mlで裏が波形になっていて、鉄板としても優秀だ。28.2×9×H6.8cm、1.9kg
7. 吊して乾かせるケース付き
天然木の箸も、つなぎ目のないステンレス製カトラリーも、お手入れ簡単。洗った後はケースにいれたまま乾かせるのも衛生的でいい
コールマン
「ステンレスカトラリーセットファミリー」(4480円)
4人分のフォークとナイフ、スプーン、箸を通気性のよいメッシュ製収納ケースにいれて持ち運べる。別売で1人用のセット(1480円)もあるので、必要に応じて買い足せるなどアレンジが効く。27×5.5×6cm、490g
■高評価ギアで極上キャンプ飯を堪能!
8. もうカトラリーの置き場所に困らない
口に触れるカトラリーはテーブルに直置きしたくない。ハンドルのくぼみに差し込むだけで箸置きがわりになる唯一無二のデザインだ
ベルモント
「チタンシェラカップREST深型480(メモリ付)」(2475円)
飲み物もごはんもたっぷり入り、小型の調理用鍋としても使えるロッキーカップに、箸置き機能を搭載。食事はもちろん、調理時に軽量スプーンをちょい置きできるのが便利。φ11.9×H5.8cm、69g
9. 3種類の包丁で調理がはかどる
日本の三徳包丁をモデルにしたシェフナイフが使いやすい。パン切りや果物ナイフもそろった、料理好きにうれしいセットだ
GSI
「ラカウ ナイフセット」(1万3200円)
3種類のナイフとまな板、シャープナー、キッチンクロスをひとまとめ。まな板の周囲には溝が刻まれ、果汁などがテーブルに落ちにくい構造なのも気が利いている。29.5×19×5.1cm、1030g
10. 多彩なオプションで楽しさ無限大
手に入れやすいカセットボンベを使うシングルバーナーで自動点火装置付き。手軽で長時間の使用でも火力低下しづらいのもいい
SOTO
「レギュレーターストーブ ST-310」(6800円)
マイクロレギュレーター搭載で火力が安定し、秋の急な冷え込みでも慌てずにすむ。クッカーやウインドスクリーン、ホットサンドメーカーなど、魅力的なオプションも豊富だ。16.6×14.2×H11cm、330g
11. 世代を超えて使えるまさに一生モノ
ダッチオーブンや鉄板料理も対応するガソリンツーバーナー。シンプルな構造のため自分の手で補修できて趣味人の心をくすぐる
コールマン
「パワーハウス ツーバーナーストーブ」(3万3800円)
いてつく冬でも灼熱の砂漠でも、安定した火を放つガソリンツーバーナー。左右で出力が異なり、左のバーナーはとろ火を使えるので炊飯やじっくり加熱する煮込み料理にもってこい。67×46×H44.8cm、5.8kg
12. おいしい米を炊くなら羽釜が一番!
かわいいデザインで炊飯の実力もホンモノ。同社プレミアムショップ限定販売商品のフッ素加工モデルは手入れが楽なのだ
ユニフレーム
「キャンプ羽釡 3合炊き フッ素加工」(8500円)
対流が起きやすいスリ鉢型・アルミ鋳造・重いフタなど、おいしい米を炊くために生まれた羽釜。「ネイチャーストーブ ラージ」(8500円)にセットすれば、かまど炊きを再現できる。φ20.6×H15cm、1.35kg
13. 調理にも使えるチタン製スポーク
スプーンとフォークとギザ刃がそろった簡易カトラリー。カラフルモデルもいいけれど、チタン製は調理にも使えるのがいい
ライトマイファイヤー
「スポーク チタニウム made in Sweden」(2860円)
カラフルなポリエステル樹脂とは違って熱に強いチタン製で、調理にも使えるスポーク。ほかの荷物に押されても折れないので、メインのカトラリーになり得る。3.8×17cm、19g
14. 広口鍋と繊細な火力調節が自慢
口を23mm広く、高さを45mm抑えた鍋のセットで、調理のしやすさはシリーズ随一。とろ火での煮込み料理にも対応し、使い勝手抜群
ジェットボイル
「ミニモ」(2万2000円)
サーモレギュレーター搭載ストーブとフラックスリング付き広口鍋のセット。カトラリーを持つ手が鍋に触れにくい、ステンレス製のハンドルでしっかり持てるなど、調理向きの設計だ。φ12.7×H15.2cm、415g
15. ガシガシ洗えるから気持ちいい
1.6mm厚の黒皮鉄板製で、小型鋳鉄スキレットよりも軽く、さびにくい。取っ手が短いので持ち運びやすいのもメリットだ
ユニフレーム
「ちびパン」(1700円)
鉄製ではあるが、使用後は食器用洗剤で洗って乾かすだけ。油を塗布する必要がないので、べたつきを気にせずに収納できる。別売のフタ(1100円)を使えば、蒸し焼きも可能。φ16.3×H3.5cm、390g
16. ないと困るものを集めてわずか136g
折りたたみ式のスプーンとフライ返しはぐらつきなし。収納袋は巾着型なので、ナイフなどを加えて自分だけのセットを作れる
MSR
「ウルトラライトキッチンセット」(3850円)
汁物をすくうのに便利な折りたたみスプーンとフライ返し、まな板(18.2×14cm)、塩・コショウ・油を収納するのに便利な調味料入れ、タオルという、これさえあればなんとかなる、お守りのような調理ツールセット。136g
17. 包丁を安全に運べるナイスアイデア
安全に包丁を持ち運ぶためのケースがまな板という、目からうろこの構造。磁石で包丁が飛び出さないのもうれしい
スノーピーク
「マナイタセット M」(4730円)
燕三条エリアで生まれたステンレス製包丁は切れ味抜群。実用的なサイズの天然木まな板は、ゴム脚付きで滑りにくい。細部にわたって計算された設計が、野外での本格調理をサポートする。25.6×20×H1.7cm、470g
18. 料理を入れたままでもさびない
シーズニング不要で手間いらず。ステンレスは酸や塩にも強いので、できた料理をそのまま翌朝まで保管できるのも便利
SOTO
「ステンレスダッチオーブン 8インチ」(2万円)
脚はないけれど、フタの十字ハンドルに載せて重ねて調理OK。油を重ね塗りする必要がないので、和食などの繊細な料理にも使える。IH対応なので、自宅でもガシガシ使いたい。31×22.6×H12.5cm、3.5kg
※2022年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号86-89ページの記事をもとに構成しています
<文/大森弘恵>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/467207/
- Source:&GP
- Author:&GP
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