企業の採用面接では、面接担当者が自身の裁量で質問設計から評価までをおこなうことが多いため、ブラックボックス化しやすいといいます。
現場にて面接時のコミュニケーションを定量的に分析し、面接精度を検証することが求められるなか、株式会社ZENKIGEN(以下、ZENKIGEN)は企業の採用力向上を支援する取り組みを開始。
採用DXサービス「harutaka(ハルタカ)」を活用し、面接官ごとのスキルを可視化します。
「表情の動き」「発話比率」を可視化
「harutaka」は、採用のオンライン化を実現するWeb面接サービスと、そこで蓄積されたデータをAIで解析する採用DXサービスです。
ZENKIGENの新たな取り組みでは、harutakaの面接動画データから、候補者と面接官の「表情の動き」や「発話比率」などを面接品質の指標としてAIが解析し、定量化。加えて、適性検査結果や採用管理システム上のプロセス情報、面接官の評価結果などを総合的に分析します。
面接動画を解析・分析することで、面接官ごとの採用貢献度や、採用プロセスにおける改善点を抽出し、採用力向上に向けた効果的な施策を検討することが可能です。
不得意を検知して適切にフォロー
今回の取り組みでは、客観的なデータにもとづいて採用貢献度の高い面接官と低い面接官の面接スキルの相違点を明確化し、自社にとっての「優秀面接官」を定義づけることができるといいます。
目指すべきモデルケースを導き出すことにより、多数の面接官からスキルが不足する面接官を効率的に特定することが可能に。人事担当者は適切なフォローや育成研修をおこなえます。
また、面接動画データのAI解析結果や面接後の満足度アンケート結果をもとに、最適な採用プロセスや面接官の配置を実践すれば、候補者体験が向上し内定承諾の確率が上がるでしょう。
大塚商会での活用事例
ソリューションプロバイダーの株式会社大塚商会(以下、大塚商会)は、採用面接の現場においてZENKIGENの採用面接AIサービスを活用し「面接の定量化」を実現しました。
オンライン面接時の録画データでの表情や振る舞い、発話比率、発話ワードの頻度等を可視化し分析。
同時に、神戸大学服部泰宏准教授との共同研究にて面接官インタビューを実施し、熟練面接官の“実践知”を可視化するといった「面接精度向上のPDCAを回す仕組み」を構築しました。
なお、大塚商会での取り組みは「採用DX」の実現可能性を示した事例として、第7回HRテクノロジー大賞において採用部門優秀賞を受賞しています。
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/184737
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部
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