広告事業で莫大な利益を上げている巨大テック企業と言えば、FacebookとGoogleの名前が真っ先に挙がるでしょう。しかし、そんな彼らの領域でAppleが存在感を増しています。
シェアランキングでAppleが3位に
CNBCが「GoogleとFacebookというオンライン広告の二大巨頭体制は、崩壊しつつあるのかもしれない」と報じているのは、決して誇張ではありません。
調査企業Appsumerによると、アプリ開発者がオンライン広告に費やす金額の企業別シェアで、Google(34%)とFacebook(28%)に次いで、Apple(15%)が3位にランクインしたことが分かりました。一方でTikTokは3%、Snapchatは2%に過ぎません。
Apple台頭の理由は2つ
Appleはハードウェア企業であり、FacebookやGoogleと異なり、広告が利益の基盤となっているわけではありません。しかし、Appleには「Apple Search Ads」があります。これは、App Storeの上位に優先してアプリを表示できる枠への課金システムで、最も高い入札額を提示したアプリ開発者が、その枠でアプリを宣伝することができます。
Appsumerの分析によれば、このApp Store上の広告枠が注目を集めている理由は、大きく分けて2つあるそうです。1つ目はアプリをよりダウンロードしてもらうべく、金銭を支払うことをいとわないアプリ開発者の数が増加したこと、そして2つ目が「アプリのトラッキングの透明性(App Tracking Transparency:ATT)」によって、Facebookのようなユーザー・トラッキングをベースとする広告システムの効果が衰えていることです。
ATTによるFacebookの体力低下
ユーザーが望めば、アプリのトラッキングを気軽に遮断できてしまうATTは、iOS14での導入が発表されて以来、ユーザーの追跡による広告事業を基盤とするFacebookによって、何度も批判されてきました。事実、2022年第2四半期(4月〜6月)の決算で、Facebook(Meta)は上場以来初めての減収を発表しています。
また、最近もFacebookのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が「(異なる方向を見ている)哲学的な競争相手」だとして、Appleを強く意識する発言をしたばかりです。
Source:CNBC,Apple
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-483269/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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