AIが障害物を検知し、回避。埼玉工大、大型自動運転バスをスクールバスに導入

埼玉工業大学(以下、埼玉工大)は、2019年12月自動運転マイクロバス「リエッセⅡ」をスクールバスに導入しましたが、その後、感染症拡大防止の観点から運行を中止しました。

中止から数年経った今回、スクールバスの再開にあわせて深谷観光バス株式会社と協力し、大型自動運転バス「レインボウⅡ」を導入。本格的に学生の送迎を再開します。

導入期間は2022年9月19日(月)~12月23日(金)の毎週月曜日と金曜日です。

AI技術により障害物を回避して走行

日野自動車株式会社が販売している“日野レインボー”をベースにした自動運転バス「レインボウⅡ」は長さ910cm、幅244cm、高さ307cm、定員58人乗りの実証実験用車両。

自動運転システム「Autoware」をジョイスティック車(株式会社ミクニライフ&オートの障がい者向け車両)として架装された車両に、カスタマイズする形で開発された自動運転AIを搭載しています。

AIによる障害物の検知(識別・分類)機能を強化しており、複数のライダーやカメラの画像情報をディープラーニング(深層学習)で周囲環境として認識。障害物を回避して走行することが可能です。

ハンドルとアクセル・ブレーキは自動制御

今回の導入でレインボウⅡは、埼玉工大~最寄り駅(JR高崎線「岡部駅」)間で、約1.6kmの公道を法定速度内の最高40㎞以下で走行します。

バスにはドライバーが乗車しますが、ハンドルとアクセル・ブレーキはシステムによる自動制御で走行するようです。

導入期間は2022年9月19日(月)~12月23日(金)の毎週月曜日・金曜日で、1日9便の走行を予定。着座での運行となるため乗車定員は22名となります。

運賃は無料で、学生だけでなく来校する一般の人も乗車可能です。

埼玉県・深谷市での運行実績

レインボウⅡは、2021年2月に放映を開始したNHK大河ドラマ『青天を衝け』にあわせて、ドラマの登場人物である渋沢栄一扇ゆかりの地・埼玉県深谷市にて運行した実績があります。

走行期間はドラマの放映期間を含む2021年2月16日(火)~2022年1月10日(月)。

「渋沢栄一 論語の里 循環バス」として、大河ドラマ館、渋沢栄一記念館、旧渋沢邸・中の家、道の駅おかべ、JR深谷駅などを循環し、リエッセⅡとともに合計約1万kmを走行しました。

PR TIMES(1)(2
埼工大 自動運転特設サイト

(文・Haruka Isobe)


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