【iPad Hacks_34】
iPadで書類を作成するには、Appleが提供しているオフィススイート「iWorks」のうち、「Pages」アプリを活用するのがおすすめです。Pagesを含め、iWorksのアプリは無料で利用でき、月額制のサブスクリプションを購読する必要がないのがメリットと言えるでしょう。
Pagesでは、テンプレートを選ぶことで、ある程度整った書類を簡単に制作できます。前回はこうしたPagesの入力で役立つ基本操作について紹介しました。
そこで今回は、書類のレイアウトをこだわって整える操作や、ヘッダ・フッタ、脚注などを追加する操作、PDFで出力する操作など、一歩踏み込んだ使い方について紹介したいと思います。
■「段組み」を設定する
「段組み」とは本文テキストを何列のブロックで表示するかという設定です。段組を増やすと1行の文量が調整されるため、可読性が良くなることがあります。
段組みを設定するには、段組みを分けたいテキストを選択しておき、画面右上にあるブラシのアイコンをタップします。表示されたメニューから「段組み」をタップしましょう。
「段組み」の欄にある「+」をタップして、数を増やすことで、段組みを増やせます。
▲テキストを選択した状態で、ブラシアイコンをタップし、「段組み」をタップ
▲「+」をタップすると、段組みが増えます
■余白を調整する
ここで言う「余白」とは、作成する書類の四辺から表示されるテキスト本文までのスペースがどのくらいあるのか、という設定を指します。
余白を増減したい場合には、画面右上の「・・・」アイコンをタップ。一覧から「書類設定」をタップします。
続いて、「書類」タブの下部にある「詳細設定」をタップすると、詳細設定画面に切り替わります。この画面で、枠の辺をドラッグすることで、書類の余白を調整できます。
▲「・・・」から「書式設定」をタップ
▲「書類」タブで、「詳細設定」をタップ
▲四角の辺をドラッグして余白を調整しよう
■ヘッダとフッタの設定
ヘッダは上部余白に表示されるテキスト、フッタは下部余白に表示されるテキストのことです。ヘッダやフッタを追加したい場合にも、上記の詳細設定画面から行います。
上部または下部にあるテキストフィールドに、表示させたい文字を入力しましょう。
▲詳細設定画面では、ヘッダ・フッタ用のテキストフィールドもある。ここにテキストを入力しよう
▲入力したテキストがヘッダ・フッタとして表示された
■インデントや行間の整え方
文頭の字下げ量(インデント)を調整するには、インデントを調整したい段落を選択した状態で、画面左上(左から2番目)のアイコンから「ルーラ」をオンにします。
書類の上端に数字が表示されるようになるので、四角いオレンジの枠をドラッグして調整しましょう。
▲テキストを選択した状態で、左上のアイコンから「ルーラ」のスイッチをオンにしよう
▲上部に表示されたルーラ部分で、四角をドラッグするとインデントを調整できる
■脚注を入力する
脚注を挿入するには、挿入箇所を選択した状態で、ショートカットバー(物理キーボード装着時に表示される細長いバー)の右端にあるアイコンをタップ。メニューから「脚注」を選択しましょう。
ページ下部に脚注のテキストフィールドが表示されるので、そのままテキストを入力しましょう。
▲入力したい位置を選択しておき、ショートカットバーの右端のアイコンをタップ。表示されたメニューから「脚注」を選ぶ
▲下部に脚注を入力する枠が表示されるので、テキストを入力しよう
脚注を数字ではなく「✳︎(アスタリスク)」の表示にするなど、カスタマイズしたい場合には、脚注のテキストフィールドを選択した状態で、画面右上のブラシアイコンをタップし、「脚注」タブを選択します。複数の設定があるので、各項目を変更してみましょう。
▲脚注のテキストフィールドを選択した状態で、ブラシのアイコンから「脚注」タブを選ぶと、細かいカスタマイズもできる
■PDFなど別のフォーマットで出力する
Pagesで作成した書類は、そのままの形式で共有すると、Appleデバイスを使っていない人には開けないこともあります。そんな共有に備えて、WordファイルやPDFなどに変換する操作を覚えておきましょう。
操作はシンプルで、画面右上の「・・・」アイコンをタップして、「書き出し」を選択します。たとえば、「PDF」を選べば、作成した書類をPDFとして出力可能。「共有」ボタンから「ファイルに保存」などを選びましょう。
▲「・・・」から「書き出し」を選択
▲ここでは「PDF」を選ぶ
▲「共有」をタップし、共有メニューから出力方法を選択しよう
* * *
慣れるまでは操作方法に悩みがちな「Pages」ですが、書類作成に基本的な機能は一通り揃っています。上述の通り、Word形式やPDF形式での出力も可能なので、レイアウトにこだわった書類の作成にも使えるでしょう。
前回と今回で紹介した機能だけが全てではありませんが、まずは手持ちのiPadで一通りの操作を試してみましょう。設定項目の位置や、大まかな操作の流れをイメージできるはずです。
<文/井上 晃>
井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter
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- Original:https://www.goodspress.jp/howto/484218/
- Source:&GP
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