ペグの選び方から打ち方まで!強風にも飛ばされずきれいにテントを張るための「ペグ打ち」の基本を整理

<不自由を自由にする野営スタイル>

こんにちは、「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。

最近キャンプを始めたばかりの人とご一緒をする機会が多い中で、「意外とペグ打ちの基本を知らない方が多いな」と感じました。

キャンプ初心者に限らず、それなりにキャンプ歴がある方でも知らないことも多かったりするので、本日はペグ打ちの基本をまとめたいと思います。

ペグ打ちはテントやタープの設営で欠かせませんし、ペグがちゃんと打ててないと、せっかく良い幕を持っていても、ちょっと強い風が吹くと飛ばされてしまいます。

今回は強風でも飛ばされず、きれいにテントやタープを張るためのペグダウンの基本を整理していきましょう!

私が使っているペグの紹介、ペグの角度や、ペグを打つ位置の探し方など、初めたばかりの方はもちろん、中級の方も意外と知らなかった発見があるかもしれませんので、お付き合いください。

■ペグは素材と長さに気をつけて選ぶ

私が使用しているペグは、バンドレス・ボヤージュ(Boundless Voyage)のチタンペグの24cmと30cmを使用しています。チタンペグの良い点は軽量で高強度な点です。

ペグにはプラスチック、アルミ、ステンレス、鉄、チタンなど、さまざまな素材がありますが、ステンレス、鉄、チタンにしましょう。

プラスチックやアルミは強度が担保できないので、あまり意味がありません。鉄で鍛造ペグは有名なところでいくと、スノーピークのソリッド・ステークがあります。これは本当に秀逸なペグですが、本当に重いです。

重量が気にならない方は、強度的には間違いないのでおすすめしますが、私のようにバックパック1個にすべての装備を詰め込んでキャンプをする人に取って重量は最大の敵です。私が使っているチタンペグは、風速15mの強風でも耐えるレベルなので、チタンでも強度は全く問題ありません。

次にペグの長さですが、ペグは長ければ長いほど、地中に埋まる部分が多いため、強度は高いと考えてください。

ただ40cmもあると、打ち込むのも大変ですが、撤収時に抜くのが本当に大変です。私は経験上、24cmと30cmの組み合わせでまったく問題ないと感じているので、そのくらいの長さを選ぶと良いと思います。

ただし、大きくて重いタープを強風時に張るのであれば40cmくらいあった方が安心な場合もあります。

長さの使い分けですが、地面の硬さと強度が必要な場所で使い分けてます。

地面が硬いところは短くてもしっかり強度を保てますが、野営地などで地面がゆるい場合は長いペグを使います。また、テントやタープでもメインとなる部分のペグは長いペグで強度を出し、サブ的に打ち込む部分は短いものを使用するケースが多いです。

■ペグの打ち方簡単3ステップ

ペグの選び方が分かったら、次に大事なのがやはりペグ打ちです。打ち方を間違えるといくらペグに強度や長さがあっても効果的ではありません。

【ステップ1】ポジションを決める

ペグ打ちで最も大事なポイントはポジション決めです。ペグを打つ場所が間違っていると、どんなに強度が高くても無意味ですからね。

ポジションとはペグを打つ場所のこと。ロープやループにたわみが生じてないか、常に確認しながら最適なポジションを探ってください。この、ポジションを探る時に重要なのが「ペグの先端で探る」です。

▲写真は幕のループにペグを引っ掛けて、ペグを打つところを探しているところです

さて、皆さんはこの上記の写真の間違いがお分かりですか? これは中級者の方でも結構やってる方、いらっしゃいます。

間違っている部分は、ループと地面の位置が遠いことです。ペグを打つときは地面に打つわけですから、ペグを打つ場所を探すのであれば地面に近いところで探さなければなりません。

▲これが本来のペグを打つ場所の探し方

上記の写真のように、ペグの先端をループに引っ掛け、地面を這うようにペグ打ちする場所を探してください。

先ほどの間違った探し方ですと、最終的に地面とループの距離分、ペグを打つ場所がズレることになるんです。これを何箇所もやると、必然的にズレズレのペグダウンになってしまうわけなんですね。

【ステップ2】ペグの角度に気をつける

ペグを打つ場所の次に非常に重要なのは、強度を決定づける角度です。角度には、地面とペグの角度と、ペグとループやロープとの角度(テントやタープとの角度)があります。まずは地面との角度ですが、皆さんは正しい地面との角度はお分かりですか?

▲この写真は間違った角度です

またもや間違った方からですが、何が間違っているかお分かりですよね? 左側が幕で左側からテンションがかかるのですが、ペグが左側に倒れてますよね。これでは、左側からの強い力がかかった時に抜けてしまいます。

なので必ず幕とは逆の方向にペグの頭を向けるように打ってください。この時に打ち込む際の、ペグと地面との正しい角度は45〜60度といわれています。意外とこの間違いをする人が多いので、くれぐれも方向に気を付けてくださいね。

▲これが正しい方向と角度です

このように、幕とは反対方向に倒してくださいね。これでないと抜けてしまいますから。地面に対して、45から60度と幅があるのは、もうひとつの角度である、ロープやループとの角度が非常に重要なのです。

▲ロープとペグは垂直になるのがベスト

上の写真をご覧ください。わかりやすいので、ちょっと違うシチュエーションの写真です。

今、上の写真ではロープとペグの角度がほとんど垂直だと思います。これがロープやループとペグの角度で、最適な角度なのです。

力学的に、垂直方向の力が一番強いので、このようにロープとペグの角度が垂直になるように、地面とペグの角度を45から60度くらいに調整すると、完璧なペグの角度となります!

ちなみに、先ほど、位置を探る時は地面に這うようにとお伝えしておりますが、この上の写真は地面よりロープが少し高い位置にあるのは、上記説明をわかりやすくするために撮った写真なのでご了承ください。本来はなるべく、ロープは地面にスレスレにします。

【ステップ3】ペグダウン

ペグの位置を決めて、ロープやループとの角度、そして地面との角度を決めたら、あとはペグを打ち込むのみです。

毎回、ベストな位置に打ち込めればいいのですが、石があったり、木の根っこがあったりで、思うように上手く行かないこともありますよね。そんな時はほんの少し、ずらしてください。そして、つまづいたり、外れたりしないように、なるべく地中深くペグは打ち込みましょう!

※  ※  ※

さて、いかがでしたでしょうか? 本当にペグダウンで気を付けたい3ステップをご紹介しました。ご存じの方も多いと思いますが、少しでも参考になる部分があったら嬉しいです!

>> 連載

(文・写真/RYU

RYU/横浜元町ミリタリーキャンパー

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

 

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