カメラ、折り畳み、ゲームetc. スマホは“機能特化型”に注目【令和の新殿堂入り傑作モノ】

【令和の新殿堂入り傑作モノ】

進化し続けて現在は成熟市場となりつつあるスマートフォン。現在はどのモデルも多機能化が進み、付加価値を高めるための尖った機能が搭載され始めている。そんな次世代を担うスマホを紹介。

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この10年もっとも進化したモノのひとつがスマートフォンといえるだろう。国内においてはiPhoneの人気がまだ根強く、最新版の注目度も高い。

ITライターの井上晃さんは「Proシリーズのメインカメラは高解像度での撮影が可能になりました。さらに14シリーズ全モデルではソフトウェア処理も進化しており、『Photonic Engine』という機能によって、光量の足りないシーンをより綺麗に撮影できるようになっています。またブレを補正した動画を撮影できる『アクションモード』も追加されています。最新モデルでは、特にカメラの部分で進化を遂げています」と話す。

一方のAndroid端末も異なったアプローチで進化を見せる。

「Galaxyは折り畳み機能をもつシリーズに注目です。4世代モデルを展開中ということもあり、前世代と同じく防水性能を備えるほか、軽量化や撮影機能、使い勝手の向上を図ることで、さらに洗練されました」

どのメーカーも現在は“付加価値”を作ろうと試行錯誤している。その結果として、特に最上位モデルでは尖った機能を持つ製品が続々と登場している。“新世代を切り開く”スマートフォンは、その独自機能とのマッチングがカギとなりそうだ。

ITライター 井上晃さん
スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器をベースにしながら、最新ガジェット、デジタルサービスなど幅広く網羅するIT系ライター。雑誌やWebメディアを中心にレビュー、コラムなどを寄稿

 

■画面上部のデザインを一新!カメラを進化させた“Pro”の最新モデル

カメラアプリのUIで3倍だけでなく、2倍望遠も選択できるように。新機種らしい多くの改良点を楽しめるモデルです(井上さん)

Apple
「iPhone 14 Pro」(14万9800円)
「iPhone 14 Pro Max」(16万4800円)

横長パンチホール型インカメラと連動する新UI「ダイナミックアイランド」を採用したほか、CPUに「A16 Bionic」の搭載、さらにバッテリー性能を向上。また「衝突事故検出機能」は自動車の衝突事故の際に、自動で救助要請や緊急連絡先への連絡を行う。

▲無印のiPhone14にも採用されている常時表示ディスプレイ。電力消費を抑えながらロック画面を薄暗く表示する

▲iPhone 13 Proと同様に超広角、広角、望遠の3つのカメラを採用したほか、動画の手振れを補正するアクションモードを搭載

 

■マイナーアップデートだが軽さを求める人には最適

画面サイズが大きい“Plus”は新しい選択肢としておすすめ。「Photonic Engine」やアクションモードなどの新機能も◎(井上さん)

Apple
「iPhone 14」(11万9800円)
「iPhone 14 Plus」(13万4800円)

“無印”のiPhoneはカメラ機能の進化に注目。撮影した画像を処理前に調整する「Photonic Engine」機能により、暗めの状況で撮影した画像の色合いや質感が向上した。インカメラもオートフォーカスに対応。

▲iPhone 14にもアクションモードを搭載。ランニングなど激しい動きの中でもジンバル不使用で滑らかな映像が撮影できる

 

■畳んでスマホ、開いてタブレット。ペンで手書きにも対応!

ヒンジが改良され厚みがややスリムに。望遠カメラは光学3倍相当に進化しました(井上さん)

Galaxy
「Z Fold4」(実勢価格:23万円前後)

開くと現れる約7.6インチのDynamic AMOLED(有機EL)ディスプレイは、いろいろなコンテンツを大画面で楽しめる。中央の折り畳み部分にはわずかに折り目があるが、ほぼ気にならないレベルの仕上がり。

▲背面には上から1200万画素の超広角カメラ、5000万画素の広角カメラ、1000万画素の望遠カメラをセット

▲閉じた状態でも厚ぼったさはまったくなし。ポケットにすんなり収まる薄さ約14.2mmを実現

 

■さらに小さく便利に!“畳めるスマホ”の先駆者

ヒンジが改良され、展開時の厚みがやや薄くなった。可変リフレッシュレートが1Hzまで対応したことで省電力性もUP(井上さん)

Galaxy
「Z Flip4」(実勢価格:11万3000円〜)

約W72×H85×D15.9mmの小型サイズに畳める機能をもったスマホの4世代目。外側のカバーには畳んだ状態でも通知が確認できるディスプレイのほか、画角123度の超広角にも対応する1200万画素のメインカメラを搭載。

▲メインディスプレイはフルHD+対応の約6.7インチDynamic AMOLEDディスプレイを採用し、最大120Hzのリフレッシュレートで滑らかに画像を表示する

 

■遊びも音楽も1台でOK!エンタメ系スマホが続々登場

各メーカーが開発する独自の機能は、カメラ性能やエンタメ性能の向上に関するものだという。ソニーのハイエンドスマホ、Xperia 1 IVは、ゲーム用のギアを取り付けてエンタメ性能を高めている注目モデルだ。

井上さんは「Xperia Streamは、スマホに給電するだけではなく、送風機能でスマホを冷却したり、さらに配信をアシストする機能を備え、1台でゲーム関連のさまざまな用途に対応できます。またHTCのDesire 22 proは、VRグラスに最適化されているスマホ。それでいながら、おサイフケータイといった日本向け仕様にも対応するなど、使い勝手も考えられているんです」と話す。

一方カメラ機能といえば、シャープのAQUOS R7が尖った機能を持っている。

「ライカとのコラボによる1インチセンサーとSUMMICRONレンズの組み合わせが秀逸です。8K撮影にも対応ができるほか、オートフォーカスの速度が前モデルに比べて約2倍に改善。圧倒的なカメラ性能を誇るモデルになっています」

ほかにも音声認識機能がさらに向上しているPixel 7などもあり、自分がどんな機能が欲しいかを明確にすれば、答えはおのずと見えてきそうだ。

 

■プレイ&配信が快適にできるゲーミングギアとスマホが登場!

Xperia Streamはグリップしやすいだけではなく、給電しながらLANやHDMIケーブルを接続できる優れたギアです(井上さん)

ソニー
「Xperia 1 IV Gaming Edition」(実勢価格:19万円前後)

スマホでもゲームをしたいという、スマホに最高クラスの性能を求める人のために登場した最新モデル。「Xperia 1 IV」と、それに取り付ける専用のゲーミングギア「Xperia Stream for Xperia 1 IV」で、ゲームに対しての性能を最大に引き出す。

▲スマホとしての使い勝手ももちろん優秀。高性能CPU、120Hz駆動ディスプレイを搭載し、ゲームや動画再生でストレスのない動作を提供する

▲強力な送風で本体全体を冷却できるほか、HDMIケーブルを差し込んで動画配信も行える

 

■Music Proの使用でプロレベルの音楽体験を

Music Proは月額の料金が発生しますが、録音やノイズ除去、音の種類ごとの調整など本格的な音作りができます(井上さん)

ソニー
「Xperia 5 IV」(実勢価格:6万8000円前後)

Xperia 1シリーズに次ぐプレミアムスマートフォン。新搭載の「Music Pro」を利用すれば、スマホ自体をマイクとして使用可能。まるでスタジオで採録したようなプロレベルの録音ができる。

▲音楽のほか、カメラ機能も優秀。3つのリアカメラで瞳を自動的に検出してピントを合わせる「リアルタイム瞳AF」も搭載

 

■4年ぶりの登場でVRグラスへの連携も進化

機能は前衛的ですが、防水防塵、おサイフケータイなどの日本向け仕様をしっかりサポートしていることは見逃せません(井上さん)

HTC
「Desire 22 pro」(6万4900円)

HTCから約4年ぶりに日本で発売される新機種。VRヘッドセットの老舗らしく、VRグラスの「VIVE Flow」に最適化されており、ワイヤレス接続やMiracastでの投影もサポートしている。

▲別売のVRグラス「VIVE Flow」を連携させれば、プライベートシアターのように動画鑑賞ができる

 

■各種の“最高”を組み合わせたまさに高性能の塊!

画面内指紋センサーが3D超音波指紋センサーに進化。認識範囲が広くなり、使い勝手が向上しています(井上さん)

SHARP
「AQUOS R7」(実勢価格:19万円前後)

放熱性を考慮したアルミサイドフレームに、1〜240Hzのディスプレイ、さらにはフラグシップ向けのチップセット、Snapdragon 8 Gen 1を搭載。さらにライカとのコラボによるカメラを採用した、カメラ好きにはたまらない1台。

▲オートフォーカスの速度を前モデルの約2倍に改善! ディスプレイ内の被写体を素早く追いかけて撮影できる

 

■音声認識機能が大幅アップデート

Google
「Google Pixel 7 Pro」(実勢価格:12万4300円前後)
「Google Pixel 7」(実勢価格:8万2500円前後)

▲「Google Pixel 7 Pro」

▲「Google Pixel 7」

今年大注目の端末のひとつ。「独自チップの次世代版Tensorを搭載し、オンデバイスAIを活用した機能が強化。 従来機種では文字起こし機能などが高評価でした」

>> 特集【令和の新殿堂入り傑作モノ】

※2022年10月6日発売「GoodsPress」11月号34-37ページの記事をもとに構成しています

<取材・文/今 雄飛(ミラソル・デポルテ)>

 

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