【令和の新殿堂入り傑作モノ】
設置性の問題でなかなか導入しづらかった食洗機。しかし、タンク式の登場やスリム化でその問題が解消。細かな使い勝手が改良された最新モデルは、家庭に欠かせない存在となるはずだ。
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食事関連の家事で特に煩わしさを感じるのが食器洗いという人も少なくないだろう。食器洗い乾燥機があればその手間が一気に解消するのだが、ネックとなるのが設置場所。シンク横に十分な広さがあり、蛇口を分岐水栓にする工事も必要など、導入のハードルが高かった。しかし、家電プロレビュアーの石井和美さんによると最近は「状況が変化してきて、新モデルが続々と登場している」とのこと。特に目立つのが水道工事が不要なタンク式モデルだ。
「新たなメーカーがタンク式を発売するようになり、選択肢はかなり増えてきました。タンク式は毎回の給水の手間が課題でしたが、ここに来て本体下部からの給水やバケツからの自動給水などバリエーションが増加。サイズも2人程度向けの小型モデルから5人家族でも使える大容量モデルまで、ラインナップが豊富になっています」
一方で、分岐水栓から給水するタイプも、スリムになったり扉を改良したりと設置しやすいモデルが登場。内部に残るゴミの捨てやすさなど、細かな使い勝手も工夫されている。
「食器洗い乾燥機は一度使えばその便利さを実感でき、手洗いより節水できるメリットもあります。選択肢が増え、使いやすさもアップした最新モデルをぜひ使ってみてもらいたいです」
家電プロレビュアー 石井和美さん
調理家電や生活家電、日用品のお役立ちグッズなどを中心に製品レビューを得意とし、Webや雑誌などで多数執筆。2018年より家電をレビューするためだけの一軒家「家電ラボ」を開設し、幅広い家電に触れている
■奥行き29cmのスリムボディで洗浄力や収納力も大満足
大容量のままスリムになって、ドアの開閉機構も改良。格段に設置しやすくなりました。食器の置き方などもよく考えられています(石井さん)
パナソニック
「卓上型食器洗い乾燥機 スリム食洗機 NP-TSK1」(実勢価格:7万円前後 ※工事費別)
約4人分の食器24点を一度に洗える食器洗い乾燥機。従来機より5cm近くスリムになり、ドアの開閉機構も改良することで、シンク横にも設置しやすくなった。50℃以上の高温・高圧水流で、しっかり洗いながら除菌するほか、低温洗浄や仕上がりを良くする高温すすぎ機能も搭載。
▲大皿、小皿、茶碗、コップなどを4点ずつとカトラリーを収納可能
▲直径26cm以下のフライパンも洗える
▲ドアはリフトアップしながら上下に2分割して開閉する構造。開閉時に蛇口に当たりにくいので、設置の自由度を高めている
▲庫内の隅々まで水流が届くように従来より噴射口を増やし、噴射角度も緻密に計算。高い洗浄力と節水性を両立
■置き場所を選ばないスリム&タンク式モデル
本体下部から給水できるようにしたことで、タンク式の煩わしさを軽減。洗浄力や細かな使い勝手も優れています(石井さん)
パナソニック
「卓上型食器洗い乾燥機 スリム食洗機 NP-TSP1」(実勢価格:8万円前後)
「NP-TSK1」と同様の本体サイズや洗浄力、収納力で、分岐水栓を使わないタンク式の給水方法を採用したモデル。給水口を本体下部に配置することで、使い勝手にも配慮。分岐水栓での給水に切り替えることも可能だ。
▲本体の前面下部に給水口を設け、給水カップを高く持ち上げることなく、楽に水を入れられるようにしている
■バケツからの自動給水で置きやすさと手軽さを両立
4人家族なら少し食器が多い時でも余裕がある容量。鍋なども食洗機で洗いたい人は大容量モデルがおすすめです(石井さん)
シロカ
「食器洗い乾燥機 温風乾燥タイプ SS-MH351」(実勢価格:6万9800円前後)
付属のバケツを使った自動給水式を採用するモデル。本体の奥行きが35cmとスリムながら、4〜5人分の食器36点をセットできる容量を備え、直径28cmまでのフライパンも洗える。最高75℃の高温洗浄と最大2mに達する高水圧で洗浄力も高く、UV除菌機能も備える。
▲シンクに置いた付属のバケツに水を入れて、そこからホースで自動給水する仕組み。水道工事が不要で本体の水を注ぐ手間もない
■シンク横にも置ける小型のタンク式モデル
小型で工事せずシンク横に置けるので、単身世帯や賃貸暮しの人におすすめ。弁当箱など小物を洗うのにも便利です(石井さん)
サンコー
「ラクア mini」(2万2800円)
幅30.8cm、奥行き31.5cmと設置面積が小さく、置き場所に困らないタンク式の食器洗い乾燥機。一度に2人分の食器などを洗浄可能。汚れや時間に合わせて強力洗浄から水洗いまで4つのモードを選べる。1回の洗浄での使用水量は約3.2L。
▲大皿、中皿、汁椀、茶碗、カトラリーなどを2点ずつ、計12点の食器を収納できる。55℃以上のお湯を噴射するので洗浄力も十分
■下からの給水でタンク式の手間を軽減
2〜3人の家庭向けの小型モデルで価格も手頃。下から給水できる点で同様の機種より使いやすいでしょう(石井さん)
MAXZEN
「食器洗い乾燥機 JDW03BS01-SV」(2万7800円)
食器約15点とカトラリーなどを一度に洗えるコンパクトなタンク式モデル。約70℃の温水を360度に回転する上下のシャワーノズルで噴射し隅々までしっかり洗い上げる。5つの洗浄コースを備え、最大24時間までの予約運転にも対応。
▲本体下部から給水する仕組みで給水の手間を軽減。タンク容量は約6L。分岐水栓給水への切り替えも可能
※2022年10月6日発売「GoodsPress」11月号50-51ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/高橋智>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/488864/
- Source:&GP
- Author:&GP
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