「スマホ決済」の還元キャンペーンや割引情報を確認してお得に利用する

【これからはじめるスマホ決済⑤】

スマホ決済を使うメリットのひとつには、ポイント還元や割引クーポンなどが用意されていることが挙げられます。黎明期のような大規模なキャンペーンこそあまり見かけなくはなりましたが、それでもこうしたキャンペーンを上手く活用することで、お得に買い物ができること自体は変わりません。

今回は、還元キャンペーンや割引クーポンのよくあるパターンを確認したうえで、主なサービスにおけるキャンペーンの確認方法をチェックしましょう。

[特集]これから始めるスマホ決済
第1回 〇〇Payだけじゃない。いまさら聞けない「スマホ決済」の仕組みを知ろう
第2回 「iD」「QUICPay」と「Suica」「nanaco」の違いって? ポストペイを知れば「スマホ決済」がより分かる
第3回 スマホ決済時にお金をチャージして支払うまでの流れを解説
第4回 公共料金、税金、Amazonの支払い、個人間送金など「スマホ決済」でできることとは
第5回 「スマホ決済」の還元キャンペーンや割引情報を確認してお得に利用する

 

■よくあるポイント還元のタイプを把握しよう

スマホ決済をお得に使ううえで、最も基本になるのは「ポイント還元」です。これはスマホ決済を使って支払った金額のうち、指定のパーセントが、ポイントとして付与されるというものになります。

例えば、還元率0.5%の状態で、1000円の買い物をすると1000 x 0.005 = 5ポイントが付与されます。このポイントを1ポイント=1円換算で次回以降の買い物に利用できるという仕組みです。この仕組み自体は、スマホ決済以外でもよく見かけますね。

ポイント還元のイメージ ▲還元率が0.5%と仮定すると、1000円の支払いをした場合に、5ポイント(1ポイント=1円相当)が貯まる

スマホ決済の場合には、このポイント還元のパーセンテージが大きく変動することがあります。具体的には大きく3つのパターンがあることを知っておきましょう。

1つ目は、チャージや支払い方法による変動です。例えば、スマホ決済と連動した専用のクレジットカードを使って残高をチャージすることで、ポイント還元が多くなることがあります。例えば、LINE Payでは残高を使った支払いではポイント還元は0%ですが、「チャージ&ペイ」という機能を有効にしておくことで還元率が0.5%になります。

支払いに使うカードによってポイント還元率が変わるイメージ ▲そのスマホ決済サービスを展開する会社のカードなどを使うことで、通常時よりもポイント還元が高くなることはよくあるパターン

2つ目は、支払い回数や支払い金額によって、還元率が変わるという仕組みです。例えば、d払いやPayPayでは、基本の還元率は0.5%ですが、所定の条件を満たすことで最大1.5〜3%まで還元率が上がるという仕組みを備えています。このパターンの場合には、毎月定期的に利用することで、高い還元率を維持できます。その反面、使わない月があると、還元率が低い状態に戻ってしまいます。

利用回数などでポイント還元率が変動するイメージ ▲前月の利用回数や決済金額などによって、当月のポイント還元率が変わることもある

3つ目は、キャンペーンによる変動です。これには、さまざまなバリエーションがあるので一概には言えませんが、「特定のお店で、特定のスマホ決済を使うと、●●%還元される」といったパターンが多く見られます。キャンペーンでは、パーセンテージの数値も大きくなることが多く、例えば執筆現在でも最大30%還元というキャンペーンはあります。

ただし、キャンペーンでは、ポイント還元の上限は指定されていることも多く、「キャンペーン期間中に合計で1000ポイント以上は還元されない」などの条件が記載されているので、無駄な浪費を防ぐためには金額の目安を把握して使うのが重要です。

例えば、10%還元のキャンペーンで上限1000ポイントならば、○○円 x 0.10 = 1000ポイントという式が成り立ちますので、キャンペーンの恩恵を受けるには合計1万円以下の買い物をするのがちょうど良いと判断できます。

 

■割引クーポン

ポイント還元以外では、割引クーポンが使えることもあります。スマホ決済アプリのなかで、特定の店舗で使えるクーポンが表示されるので、支払い時の画面でクーポンを適用したり、店頭で提示したりすることで割引が適用されるという仕組みです。

▲「LINE」アプリ内で表示される「LINEクーポン」の例。「ウォレット」タブを選び、クーポンが表示されている欄から店舗を選択。「クーポンをつかう」を選ぶとクーポンが表示される。使い方や条件は「注意事項」から確認できる

割引クーポンに関連したところでは、スマホ決済アプリのなかに、特定の店のスタンプカードが備わっているケースも知っておきましょう。例えば、対象店舗での決済によってスタンプが貯まっていき、最終的には特定商品の無料引換券などが表示されるという流れです。例えば、PayPayの「PayPayスタンプカード」という機能などがこれに相当します。

なお、還元や割引クーポンの詳細な条件については、利用するスマホ決済ごとに異なるので、本稿では主なパターンを紹介するに留めておきます。

 

■キャンペーンを確認してみよう

上述したように、スマホ決済をお得に利用するには、還元率の高いキャンペーンを利用することが重要になります。しかし、キャンペーンは対象期間が限定されています。ゆえに、シーズンごとに実施されているキャンペーン内容を把握することが重要です。

ここでは、主なサービスについて、キャンペーンを確認する方法を確認しておきましょう。

ひとつは、スマホ決済アプリのなかで、実施中のキャンペーンが表示されていたら、そこから条件を確認するという方法です。メインのキャンペーンについては、これで十分把握できるでしょう。

「au PAY」アプリでのキャンペーン一覧画面 ▲「au PAY」の画面例。(左)下部にスクロールして表示される「キャンペーン一覧」をタップすると、(中)キャンペーンの一覧が表示されるので、気になるキャンペーンを選択。対象期間や還元率だけでなく、エントリーの必要有無や、還元上限、対象店舗など、ポイントとなる情報を確認していこう

もうひとつは、ブラウザで検索する方法です。スマホ決済サービスの公式サイトを表示し、メニューなどから「キャンペーン」と記載された部分を選択してみましょう。多くの場合、これで実施中のキャンペーンが表示されます。メイン以外の小規模なキャンペーンなどがある場合には、この手順の方が確認しやすいでしょう。終了済みの過去のキャンペーンも確認できることもあります。

PayPayの公式サイトにある「キャンペーン」一覧画面 ▲PayPayの公式サイトのキャンペーン一覧画面例

*  *  *

ここまで、スマホ決済の基本について確認してきました。次回は、スマホ決済の選び方のポイントをおさらいします。

>> これからはじめるスマホ決済

 

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter

 

 

 

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