海外&オリジナルのコンテンツが豊富な「NETFLIX」で年末年始に楽しみたい作品5選

サブスクリプション型動画配信サービスのコンテンツが一段と増えてきた。特に配信社が莫大な予算をかけて制作する「オリジナルドラマ」や「オリジナル映画」は、最近ではアカデミー賞を受賞するほど人気だ。またネット配信は、劇場上映が終わった映画も鑑賞できるメリットがある。この年末年始に「NETFLIX(ネットフリックス)」で観るべき作品を、映画パーソナリティのコトブキツカサさんに選んでもらった。

映画パーソナリティ コトブキツカサさん
年間約500本以上の映画や海外ドラマを視聴する大の映像ファン。好きな映画を3つ聞くだけで人の深層心理を分析する、映画心理分析カウンセラーを自称している。映画名言紹介やハリウッドースター秘話、恋愛映画相性診断なども得意

 

■海外作品や優れたオリジナル作品も豊富

ネットフリックス一番の特徴は、何といっても圧倒的なコンテンツ量。海外ドラマや映画をはじめ、バラエティ番組やアニメも豊富。日本発のオリジナルコンテンツも多く制作・配信されている。月額料金は広告付きベーシックが790円で、ベーシックが990円、スタンダードが1490円で、プレミアムが1980円。

プランによって変化するのは、画質と、同時視聴できるデバイスの台数のみ。作品数に違いはない。単に作品が楽しめればいいなら、広告付きベーシックで十分だろう。ちなみに、広告付きベーシック以外は動画をダウンロードできて、オフラインでの視聴も可能だ。

 

1. 『ハウス・オブ・カード 野望の階段』

大統領を目指す男の物語で、サブスクのネット配信初のドラマシリーズです。僕個人的にも、この作品からネットフリックスに加入しました。映画監督のデビット・フィンチャーがネット配信ドラマを? と賛否両論あったのですが、政治の裏側まで描いた内容の濃い作品です(コトブキさん)

民主党のベテラン下院議員であるフランクが大統領を目指し、さまざまな手段を使ってのし上がっていくヒューマンドラマ。2013年には、ネット配信で公開されたオリジナルシリーズとして初めてプライムタイム・エミー賞で複数主要部門にノミネートされた。シリーズでは計53回もエミー賞にノミネートされている。NETFLIXで『ハウス・オブ・カード 野望の階段:シーズン1〜6』を独占配信中。

 

2. 『THE GUILTY/ギルティ』

デンマーク版で同タイトルの映画があって、僕の中ではその年の1位にした作品です。ほぼ、緊急通報センター・911でのシチュエーションで展開されるのですが、それをなぞりながら、ネットフリックス版は山火事がテーマになっています。映画とネットフリックス版、両方を観比べてみると奥深さを感じます(コトブキさん)

主人公は元刑事でありながら、ある事情でコールオペレーターをしているジョー・ベイラー。ある朝かかってきた1本の電話から、被害者が重大な危険にさらされていると知る。彼は通信で送られてくる声だけを頼りに、被害者を救うためにさまざまな策を練る。しかし、その前には思わぬ真実が待ち受けていた。何もかもが想像と違うと気付き、真実を直視するのが唯一の解決策だと悟る。NETFLIXで独占配信中。

 

3. 『イカロス』

これは超有名なドキュメンタリー映画なので、知っている人もいるかもしれません。どこまでドーピング検査が有効かを調べようとするのですが、最初に意図していた結果とは全く違う展開になるんです。オリンピックはもちろん、国家間の関係を変えてしまう壮大な作品です(コトブキさん)

アマチュア自転車競技選手のブライアン・フォーゲルは、これまで一切ドーピングをしてこなかった。そこで彼はドーピング検査の有効性を実証するために、あるレースに向けて計画的にドーピングを行い、ドーピングでの変化をドキュメンタリー映画にしようとした。その協力者となったのが、ロシア人のグレゴリー・ロドチェンコフ博士。実は、彼はロシアが国家ぐるみでドーピングをしていると告発した人物だった。NETFLIXで独占配信中。

 

4. 『ブラック・ミラー』

SFのオムニバスドラマですが、例えば人がポイント付けされていて、そのランクによって評価されるなど、とにかく皮肉と風刺が効いていて面白かったですね。日本で言えば、作家の星新一さんのショートショートや、テレビなら世にも奇妙な物語的なイメージです(コトブキさん)

現在シーズン5まで配信されている、1話完結のアンソロジーシリーズ。急速に発達したテクノロジーをテーマに、現代社会の不安をあぶり出した作品。21世紀に生きる人間の姿や醜い業を映し出す、ダークで風刺が効いた物語。NETFLIXでシリーズ『ブラック・ミラー:シーズン1〜5』を独占配信中。

 

5. 『アイリッシュマン』

監督をはじめ、俳優陣にもそうそうたるメンバーが出演しています。実はマーティン・スコセッシ監督が撮ろうとしたところ、アメリカのあらゆる映画会社から断られ、ネットフリックスが買い取ったといういわく付きの作品。実話をもとに豪華な俳優陣が実に濃厚な演技で物語を展開します(コトブキさん)

主人公のフランク・シーランはアイルランド系アメリカ人で、通称アイリッシュマンと呼ばれている。第二次世界大戦当時は軍人で、退役後は食肉配達のトラック運転手として働いていた。そのとき、あることがきっかけでイタリア系マフィアの大物と関係ができ、組織の暗殺者としての一面を持つようになる。彼の視点で第二次世界大戦後のアメリカ裏社会が描かれた壮大な作品。NETFLIXで独占配信中。

 

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※2022年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号118-119ページの記事をもとに構成しています

<文/松尾直俊>

 

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