ドコモショップ、MNP契約数ノルマ達成を「転売ヤー」に依存か〜文春報道

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一部のドコモショップが、NTTドコモ本部からのノルマを達成し、閉店を回避するために店舗ぐるみで「転売ヤー」に頼っている、と文春オンラインが報じています。ドコモショップなどの店舗を運営する販売代理店の苦しい実態が伝えられています。

売れば売るほど赤字が積み上がる

文春オンラインの報道によると、NTTドコモ本部からドコモショップに対する営業目標のうち、特に重視されている契約数の数値は、MNP導入直後の最盛期に近いもので、店舗関係者は「とても達成できない」と語っています。
 
契約実績が3カ月連続で一定水準を下回り閉店の対象となるのを避けるために、店舗幹部の指示で、MNPの契約を転売ヤーに頼る店舗が出ている、と文春オンラインは伝えています。
 
総務省の規制により、による端末割引は2万円が上限とされていますが、MNP契約での大幅な安売りは、各店舗が独自に値引きを行っています。そのため、売れば売るほど赤字が積み上がる状態にある、と店舗関係者は明かしています。
 
なお、一部のドコモショップでは、転売ヤー対策として、販売する端末の外箱にマジックで購入者の名前を書かせる対策をとっていますが、フリマでは外箱に名前の書かれたiPhoneが多数、販売されています

ドコモショップから協力会社に転売ヤーの手配を依頼

転売ヤーを利用しているドコモショップは、出張販売で顧客のキャッチを担当する協力会社に、台数を指定して転売ヤーの手配を依頼し、転売ヤーの元締めがTwitterなどで他の転売ヤーを集めているとのことです。
 
転売ヤーたちはMNP契約で SEを割安で入手し、最低契約期間を過ぎたら端末を転売して利益を得ている模様です。
 
ドコモショップ関係者は、現実的でない実績が出ているので、NTTドコモも分かっているはずだ、と指摘しています。

ドコモショップ、2025年までに3割削減の方針

「ドコモショップ」など、各キャリアショップの大半は販売代理店が運営しています。
 
NTTドコモの井伊基之社長は、ドコモショップの整理統合を進めており、2022年度中に約100店舗閉鎖、3年後の2025年度までに全体の約3割にあたる700店舗を閉鎖し、減少分は仮想店舗で補う計画と語っています。

キャリアからの報奨金が販売代理店の生命線

総務省が2021年4月に公開した調査結果では、販売代理店は端末販売では利益が出ておらず、契約目標達成状況に応じてキャリアから支払われる販売報奨金が経営の生命線となっている実態が明らかにされています。
 
2021年には、新料金プランとして大々的に宣伝していた「ahamo」の名前をエサに客を引き寄せ、高額プランを契約させる販売手法をNTTドコモが「アハモフック」として販売代理店に指示していた、と東洋経済オンラインが報じています。
 
公正取引委員会は2021年6月に公開した報告書で、各キャリアに対して販売店の評価指標を見直しを求めています
 
2022年11月末には、総務省の有識者会議で各キャリアが端末価格の割引に上限を設けることを提案しています。
 
 
Source:文春オンライン
(hato)


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