【GoodsPress AWARD 2022】
機能、デザインはもちろん革新性、コストパフォーマンスなど、さまざまなアプローチで我々を刺激したアイテムを表彰する年末恒例「Goods Press AWARD」。各ジャンルの識者が厳選した“2022年の顔”をぜひチェック。
2022年秋のスマートウォッチ市場は、Appleの新製品やGoogleの参入により連日盛り上がりを見せた。ここではスマートバンド型ではなく“ウォッチ型”新製品のうち、完成度が高く個性の際立った5つを選定。特に、実用性やコスパの高さで評価を得たのはAmazfitの新モデルだ。
※2022年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号24-25ページの記事をもとに構成しています
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MM総研が2022年9月に発表した調査内容によれば、21年度における国内スマートウォッチのメーカー別販売台数シェア1位はアップルで、61.1%。市場を席巻しているのは、相変わらずApple Watchシリーズだ。
アップルからは、9月に初のアウトドア用途を意識した「Ultra」が発売された。新OSには、ついに「低電力モード」が追加され、バッテリー持ちの弱点をカバー。ただし、Ultraは価格が12万円を超えるため、購入時のハードルはやや高い。
一方、メーカー各種が意欲的な新機種を投入していることも見逃せない。特に「Amazfit T-Rex 2」は、4万円台でありながらも充実した機能や使い勝手を備え、コストパフォーマンスの高さでは群を抜く存在だ。
ワークアウト特化という視点では、ガーミンの「Forerunner 955 Dual Power」も尖った一台。画面がタッチ操作に対応するほか、ソーラー充電の併用で長いバッテリー持ちも実現している。
Wear OSでは、Google初のスマートウォッチ「Pixel Watch」が話題になった。同機の細部まで突き詰めた筐体デザインは、スマートウォッチ市場No.1の完成度といっても良いだろう。
ITライター 井上晃さん
スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器をベースにしながら、最新ガジェットやデジタルサービスを幅広く網羅するIT系ライター。雑誌やWebメディアを中心に、レビューやコラムも寄稿している
【PC・デジタル家電部門 スマートウォッチ】
【大賞】
1. 3週間以上も電池が持って4万円強で買えるってマジ!?
しっかり“スマート”なのに、標準使用で最大24日間、省電力モードで最大45日間というスタミナは驚異的。GPSを有効にしても、モードによっては50時間以上使え、1泊2日の登山などにも対応します。なにより価格が手頃です
Amazfit
「Amazfit T-Rex 2」(実勢価格:4万3780円前後)
中国Zepp Health社「Amazfit(アマズフィット)」ブランドのアウトドア向け「T-Rex」シリーズから2022年6月に発売されたモデル。一部機能を除き、Android/iOSに対応。ディスプレイは1.39インチで、AMOLEDを採用している。MIL規格の15項目に準拠。“デュアルバンド位置測位システム”により、同時にふたつの衛星電波を利用できる。
▲移動経路を記録。迷ったときに同じ道で戻れるようにナビゲートする機能も搭載。「.gpx」拡張子に変換したルート情報を取り込めば、マイルートの登録もできる
▲150種類以上のワークアウトを測定可能。-30℃の超低温環境でも動作する。ただし、超低温時はGPSオンで最大10時間駆動となる
▲重さはストラップを含めて66.5g。物理ボタンは計4つで、2時/4時/8時/10時位置に配置されている。ピンバックル式のシリコンバンドは22mm幅
【トレンド賞】
2. バッテリー持ちとタフネス特化で従来モデルとは異なる体験ができる
使い勝手を維持しつつ、アウトドアに最適化されたモデル。従来モデルで挙動やバッテリー持ちが安定しなかった場面でも、活躍が期待できます。一方、ケースにエッジができたため、意図せぬ接触には注意が必要
Apple
「Apple Watch Ultra」(実勢価格:12万4800円前後)
2022年9月に発売されたApple Watchシリーズ初のアウトドア向けモデル。ケースサイズは49mmで、動作可能温度は-20〜55℃。バッテリー持ちは最大約36時間。必要な機能にすばやくアクセスできるアクションボタンが新設された。カジュアルダイビングでも使える耐水性能も備えている。
▲ピーク輝度は2000ニト。Ultra専用の「ウェイファインダー」文字盤は、Digital Crownを回せば夜間でも見やすい赤色で表示される
▲チタニウムケースを採用。Digital Crownやサイドボタンは少し飛び出ている形状。ディスプレイはやや盛り上がっている
【Wear OS賞】
3. 従来機から順当進化を遂げた堅実なWear OS搭載モデル
同シリーズは「体組成」を測定できるのがユニーク。新モデルは高速充電にも対応し、使い勝手が良くなっています。なお、上位の「Pro」モデルは、やや大型でチタン素材を使用。トラックバック機能にも対応します
サムスン
「Galaxy Watch5」(実勢価格:4万6800円前後)
Wear OS搭載のスマートウォッチ。40mmと44mmの2サイズを展開している。ディスプレイに耐傷性の高いサファイアクリスタルを採用。バッテリー持ちや充電速度が改良されているのもポイントだ。センサーや睡眠トラッキング機能も強化され、時計以上のパフォーマンスを提供する。
▲睡眠段階の分析やいびき検出、体脂肪率・骨格筋量の測定など、多くのヘルスケア機能を利用可能。約90種類のワークアウトに対応する
【デザイン賞】
4. Fitbitの技術を受け継いだGoogle初のスマートウォッチ
Googleは2021年1月にシェア2位のFitbitを買収。その資産がPixel Watchで生かされています。第1世代ゆえ、電池持ちやサービス面など発展途上な部分も残ってはいますが、2022年を象徴する印象的な一台です
Google
「Pixel Watch」(実勢価格:3万9800円前後〜)
Pixelシリーズ初のウォッチとして2022年10月に発売。丸型・ドーム状のケースを採用し、有機ELディスプレイとベゼルがシームレスにつながっている。物理ボタンを2時位置と3時位置に配置。Fitbit由来のヘルスケア関連機能を備える。Google PayのSuicaにも対応。4G LTE対応モデルも選択できる。
▲ストラップバンドは「アクティブ」、「ストレッチ」、「ウーブン」、「クラフトレザー」、「ツートーンレザー」の5種類
【先進技術賞】
5. ランナー向け人気シリーズがタッチ対応になった
“スマート”ウォッチというより“ランニング”ウォッチという印象があったガーミンですが、同機はタッチ操作対応により使い勝手が向上。一気に持ち前の機能を生かしやすくなりました。日常とスポーツシーンを繋げる一台です
ガーミン
「Forerunner 955 Dual Power」(実勢価格:8万4800円前後)
ランニングGPSウォッチの最上位モデルとして、2022年6月に登場。ディスプレイがタッチ操作に対応し、スムーズに地図や情報を確認できるようになった。文字盤のベゼルに備わったソーラーパネルで充電しながら使えば、スマートウォッチモードで約20日間、GPSモードで約49時間稼働する。
▲毎朝の起床時に睡眠の質やトレーニングの概要を表示する「モーニングレポート」機能を搭載
▲ワークアウトの測定画面をカスタマイズすれば、運動時のスタミナ残量をバーでグラフィカルに表示できる
<取材・文/井上晃>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/502809/
- Source:&GP
- Author:&GP
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