【GoodsPress AWARD 2022】
機能、デザインはもちろん、革新性、コストパフォーマンスなど、さまざまなアプローチで我々を刺激したアイテムを表彰する年末恒例「GoodsPress AWARD」。各ジャンルの識者が厳選した“2022年の顔”をぜひチェック。
2022年におけるテレビは、とりわけ液晶モデルに関して、映像を表示するデバイスの新しいムーブメントが押し寄せた。それらのトレンドを踏まえつつ、新しい設置方法や、映像配信の視聴に特化した使い方を提案する意欲作を、AVライターの折原一也さんに厳選してもらった。
※2022年12月6日発売「GoodsPress」1・2月合併号40-41ページの記事をもとに構成しています
* * *
2022年に薄型テレビの市場を最も賑わせたトピックスとして、ライターの折原さんは「Mini LED&量子ドット」採用テレビの登場を挙げた。
「明るさと鮮やかさの再現性に優れているのが特徴。テレビにおける高画質化のトレンドをリードしたといえるでしょう。有機ELと双璧を成す主力モデルとして『Mini LED&量子ドット』モデルを展開するメーカーが多い中で、“Mini LEDバックライト”を搭載する『ブラビア XRJ-65X95K』を、映像の美しさで大賞に選びました」
ハイコスパ賞に選出したハイセンス「U9H」も含めて、2022年はハイエンド液晶テレビの逆襲に注目が集まった一年だったと、折原さんは振り返る。
「一方、上向きのイネーブルドスピーカーの搭載と立体音響・ドルビーアトモスへの対応によるサウンドの進化も、薄型テレビの注目すべきテーマになりました。特に新技術を投入したラインアレイスピーカー搭載のパナソニック『LZ2000』シリーズは、薄型テレビにおけるサウンド技術の高度化を技術面から牽引したといってもいいでしょう」
テレビの在り方について新たなチャレンジが見られたのも、2022年ならではのトピックスだという。
「ひとつは有機ELの小型化。各社42V型の小型有機ELテレビを手掛ける中、ソニーがリリースした『ブラビア 42A90K』は特に秀逸でした。また、パナソニックの『ウォールフィットテレビ TH-55LW1』という壁掛け専用の新提案もユニーク。エディオンの『Google TV搭載4Kチューナーレステレビ』をはじめとする“ネット動画時代”のチューナーレスTVも、2022年の代表モデルといえるでしょう」
AVライター 折原一也さん
PC系出版社の編集職を経て独立。オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などで、トレンド解説や商品レビューなど多彩な記事を執筆している。2009年よりVGP(ビジュアルグランプリ)の審査員も務めている
【生活家電部門 テレビ】
【大賞】
1. 4K液晶の中では最高峰!Mini LED光源を駆使した映像の美しさは段違い
高密度に配置された“Mini LED光源”のバックライトを、ソニー独自の認知特性プロセッサー『XR』に搭載した制御技術で巧みに操る、最高峰の4K液晶テレビです。『x-Wide Angle』技術の採用により、斜めから見ても映像がキレイ。視聴ポジションを問わずに楽しめます
ソニー
「ブラビア XRJ-65X95K」(実勢価格:45万2400円前後)
接続したブラビアを自動的に認識し、最適なHDR映像を出力するPlayStation 5の連携機能に対応。付属の無線リモコンには「Disney+」をはじめとするVODサービスの起動ボタンを備える。65V型は同シリーズ中の最小サイズで、85V型、75V型もラインナップ。
▲液晶テレビの画面から音が出ているかのようなサウンドを楽しめる「アコースティック マルチオーディオ」機能を搭載。さまざまな音源を5.1.2chの立体音響にアップスケールする「3D サラウンドアップスケーリング」にも対応する
▲幅広い設置環境に対応できる“3-Wayスタンド”を採用。スリムなベゼルの画面上部に別売りの「BRAVIA CAM」をセットすれば、ジャスチャー操作に対応。ユーザーの位置に応じて音や映像が最適化されるのがスゴイ!
【先進技術賞】
2. 内蔵スピーカーとは思えないサウンドが革新的!
『ラインアレイ&イネーブルド&ワイドスピーカー』搭載による『360立体音響サウンドシステム+』が自慢の超高音質な有機ELテレビ。自社設計の有機ELディスプレイによる画質も最上級! 画質面でも最高峰です
パナソニック
「LZ2000 シリーズ」(77型「77LZ2000」実勢価格:88万円前後/65型「65LZ2000」実勢価格:56万1000円前後/55型「55LZ2000」実勢価格:38万5000円前後)
同社が独自設計・組み立てを行った「Dynamicハイコントラスト有機ELディスプレイNEO」を採用。高コントラストで映像を表示する。HDMI2.1規格の「4K120p入力」に対応し、ゲームプレイ中の映像遅延を低減させる。
▲多数のスピーカーユニットを直線上に並べて音の干渉を抑制。解像感の高いクリアな音や厚みのある音を再現できる
【レイアウトフリー賞】
3. 大掛かりな工事は不要!手軽に壁掛けできる新提案
大掛かりな工事なしに壁掛けにできるのがポイント。55V型のモニター部は有機ELの高画質志向。同梱する4Kワイヤレスチューナーには2TBのHDDを内蔵し、デザインと機能を両立しているオールインワンモデルです
パナソニック
「ウォールフィットテレビ TH-55LW1」(実勢価格:36万6300円前後)
細いピンで固定した付属の専用金具にフックカバーを取り付ければ準備は完了。あとはモニター部を、フックカバーに引っ掛ければ“壁掛けテレビ”の完成。画面振動スピーカーによるサウンドクオリティも上々だ。
▲ワイヤレスでモニターに届く4K映像は、独自の無線伝送&データ圧縮技術により、データ容量が重くても映像は劣化しにくい
【小型モデル賞】
4. 42V型のサイズで極上の映像を満喫できる!
最高画質を手頃なサイズで満喫したい人におすすめの1台。最上位機と同じ認知特性プロセッサー『XR』を搭載しているので、42V型のサイズでも映像の美しさは申し分なし!
ソニー
「ブラビア 42A90K」(実勢価格:29万4210円前後)
ソニー・ピクチャーズの映画をネット経由で視聴できるサービス「BRAVIA CORE」に対応。スマホの映像を本機の画面上へ簡単に表示できるなど、ネットワーク機能が充実している。画面を振動させて発するサウンドも豊か。
【ハイコスパ賞】
5. Mini LED&4K大画面で驚きの20万円台!
明るく鮮やかなMini LED&量子ドットを搭載しながら、65V型で20万円台前半というコスパの高さが驚き! 日本人エンジニアによるバランス志向の画質チューニングも巧みです
ハイセンス
「Mini LED 4K液晶テレビ U9Hシリーズ」(75型「75U9H」実勢価格:28万4000円前後/65型「65U9H」実勢価格:20万2800円前後)
Bluetooth機器とワイヤレスでつながるほか、選局やビデオ再生を音声操作で実行できるなど、映像が美しいだけでなく使い勝手にも優れる。「ゲームモードPro」に切り替えれば、プレイ中に遅延のストレスを感じない。
【チューナーレス賞】
6. Google TVを搭載し動画視聴にピッタリ!
2022年に人気を博したチューナーレスTV。エディオン製はネット機能の『Google TV』を搭載し、先進性でリード。NetflixやAmazonプライム・ビデオの動画も視聴できるのが◎
エディオン
「Google TV搭載4Kチューナーレステレビ」(43型:4万9800円/50型:5万9800)
家電量販店チェーンのエディオンが、中国の電気機器メーカーTCLと共同開発したモデル。HDMI端子を3ポート備え、ゲーム機、PC、レコーダーといった機器を同時に接続できる。Dolbyの技術に準拠した音と映像も上々だ。
<取材・文/折原一也、GoodsPress編集部>
【関連記事】
◆テレビで地上波見ないなら“ネット動画視聴”に特化したAndroid TVを導入してみない?
◆このテレビ台、天然木なのにリモコンの赤外線が通る!秘密は“突板ガラス”にあり!
◆幅2m超え!98型4K液晶テレビが約50万円!とにかく大きいサイズが欲しい人向けです
- Original:https://www.goodspress.jp/features/503680/
- Source:&GP
- Author:&GP
Amazonベストセラー
Now loading...