米大学が次々とTikTokを使用禁止に〜ティム・クックCEOの母校も

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安全保障やプライバシー問題の懸念から、このところでは人気SNSアプリ「TikTok」へのアクセスを禁止する大学が増えています。

ティム・クックCEOの母校でも禁止

日本ではYouTubeに取って代わる勢いで若年層から注目されているTikTokですが、米国ではすっかり事情が異なります。
 
TikTokの親会社ByteDanceが企業であることから、ユーザーのデータを中国政府に提供する可能性を払拭できないとして、米国では使用禁止を求める声が日増しに高まっています。
 
米国当局が政府のデバイスやネットワークでTikTokの使用を禁止したのに続き、大学までも次々とネットワーク上での制限をかける動きを見せ始めました。
 
もちろん、こうした事態を若者が面白がるはずもなく、米国内のキャンパスでは、制限によってニュースや最新情報などのアクセスを奪われると感じた学生たちが不満を爆発させています。
 
禁止に踏み切ったテキサス大学の生徒は、Bloombergの取材に対し、中国製のを使うことのリスクは自分たちで判断すべきで、「TikTokを使いたいかどうかは米国市民それぞれが選択することだ」と強調しました。
 
TikTokを禁止した大学の多くはテキサス州やオクラホマ州といった共和党が強い地域で、そのうちの一つには、のティム・クック最高経営責任者(CEO)を輩出したオーバーン大学(アラバマ州)も含まれています。

一時はトランプ政権時代の思い出話だったが

もともとTikTok禁止案は、ドナルド・トランプ政権だった時代に、大統領令で半ば強引に推し進められた政策の一つでした。
 
中国への警戒ムードは当時から存在しましたが、単なるトランプ大統領の思いつきだとの見方は多く、裁判所はTikTok禁止令を差止め、ジョー・バイデン氏も大統領に就任するや否や、禁止措置の保留に踏み切ったほどです。買収候補となったMicrosoftのサティア・ナデラ最高経営責任者(CEO)も、当時を振り返って「私がこれまで取り組んだ中で最も奇妙な出来事だった」と述べたほどでした。
 
ところが、中国ByteDanceのエンジニアがグローバル版TikTokの個人データにアクセスしていたことが判明した2022年半ばから、次第に雲行きが怪しくなってきます。極めつけに先日、ByteDanceがジャーナリストへのスパイ行為を認めたことで、規制を求める議論が一挙に爆発しました。今回の大学によるアクセス遮断も、そうした世論を汲み取っての措置だと考えられています。
 
 
Source:Bloomberg,PhoneArena
(kihachi)


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