凍結湖で実力を体験! 開発者が胸を張る日産「アリア B9 e-4ORCE」の走行安定性をチェック

すべりやすい路面でピュアEVを運転すると? 凍結湖を使って、日産自慢の4WDシステム「e-4ORCE(イーフォース)」の実力ぶりを体験させてくれたのです。

2023年2月、懸案のルノーと対等出資を、ついに実現させた日産自動車。高いEV技術を“人質”にした交渉術が奏功したとか。最新の「アリア」を氷上でドライブして、“なるほど”と思いました。

発表は2020年7月と早かったけれど、ようやく22年後半からデリバリーが始まったアリア。「e-4ORCE」モデルは、B6、B9ともに、納期遅れのせいか詳細がいま伏せられています。

でも「乗るならぜひe-4ORCEに」と、日産自動車の開発者が胸を張るモデル。

それは楽しみ! と思っていたら、23年1月終わりに、私的に念願だった「B9 e-4ORCE」に乗れました。

■氷上で体験、「e-4ORCE」の実力!

場所は長野県立科町の女神湖。用意されたB9 e-4ORCEは、モーターを2基使ったAWDシステム搭載。

「e-4ORCE」は、前後のモーターのトルクを制御するとともに、4輪のブレーキを個別に制御。それによって走行安定性をはかるという技術です。

「e-4ORCE」搭載モデルは、いまのところ、22年7月にフルモデルチェンジしたエクストレイルと、このアリアのみ(ともにAWD車)です。

アリアB9 e-4ORCEは、最高出力290kW、最大トルク600Nm。B6 e-4ORCEはそれぞれ、250kW、560Nmとされています。

はたして、よく走ります。もっとも摩擦係数が低い氷の上だろうと、モーターとブレーキをうまく制御。強めにアクセルペダルを踏み込んでも、あまりフラつかず直進性を保ってくれます。

より安定して走らせるコツは、ドライブモードで「エコ」モードを使うこと。

エコモードは、アクセルペダルの踏み込み量に対して、出力が出るのを(ある時点まで)しぼるシステムです。

なので、いきなりアクセルペダルを強めに踏み込んでも、ノーマルモードならタイヤが空転しそうな場面でも、エコモードは出力を抑えてくれます。

 

■e-4ORCEに加えて、回生ブレーキ「e-PEDAL」が安定性を保つ

アリアの設定がどうなっているのか、確認を忘れてしまいましたが、たとえばアクセル開度50%までは、出力を3割しぼります。

加えて、アリアには「e-PEDAL(イーペダル)」なる回生ブレーキがそなわっています。アクセルペダルを戻していくと制動がかかります。ワンペダルドライブを可能にするシステムです。

摩擦係数の極端に低い路面では、車輪の駆動力がなくなるとグリップ力も失うので、アクセルペダルの全閉は禁物。

とはいってもブレーキを踏まなくてはいけない場面はあります。そういうとき、e-PEDALだとアクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替えがないため、安定性が高いと、日産。

じっさいに、わざとくねくねと作ったテストコースを走ってみると、B9 e-4ORCE、加速と減速による車体のコントロール性が高いのを体感しました。

つまり、電気自動車だから雪道に強い、というのでなく、いかにブレーキを含めたドライブトレインを使うかが重要なのですね。

【Specifications】
日産 アリアB9 e-4ORCE iimited
全長×全幅×全高:4595x1850x1665mm
ホイールベース:2775mm
車重:2230kg
電気モーター×2 全輪駆動
バッテリー総電力量:91kWh
最高出力:290kW
最大トルク:600Nm
走行距離:560km(WLTC)
0-100kph加速性能:5.1秒
価格:790万200円
(※iimitedは予約終了)

>> 日産 アリア

<文/小川フミオ>

オガワ・フミオ|自動車雑誌、グルメ誌、ライフスタイル誌の編集長を歴任。現在フリーランスのジャーナリストとして、自動車を中心にさまざまな分野の事柄について、幅広いメディアで執筆中

 

 

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