ティム・クックCEO、批判をよそに中国のビジネスサミットに出席

AppleEvent 2022年3月 ティム・クックCEO
 
米中関係の緊張が日増しに高まるなか、中国と距離を置こうとする企業も少なくありません。しかしそんなムードもどこ吹く風で、中国で開催されるビジネスサミットにティム・クック最高経営責任者(CEO)が出席します。

数少ない米企業CEO出席者の一人

ティム・クックCEOは以前からこのイベントに出席しており、過去には共同司会者を務めたこともあります。しかし、このフォーラムは中国政府からの支援を受けているため、今回はAppleやPfizerなど、ごく限られた米企業のCEOしか出席しない見通しです。
 
Bloombergによれば、ティム・クック氏は出席にあたって「現在の地政学的状況では、中国でビジネスを行うことが難しくなりつつある点を強調」しているそうです。

中国との協力関係を重視

アメリカでは現在、共和党を中心として中国を警戒する動きが高まっており、議会でも中国共産党対策委員会(Select Committee on the Chinese Communist Party)が作られる事態にまで発展しています。
 
米企業のCEOが今回のフォーラムにほとんど姿を見せないのは、そうした強硬派議員の的となるリスクを避けたい見通しもあると考えられます。これまでにAppleも米企業でありながら、中国当局の要求に大人しく従ってアプリサービスを取り下げる姿勢が問題視されてきました。
 
しかしそのような逆風が吹くなかでも、今回サミットへ出席することによって、サプライヤーの一大拠点のみならず消費市場としても巨大な中国との関係を壊したくないとの考えを改めてアピールしたと言えるでしょう。
 
なおイベントに先立って、北京のApple Storeを訪問したことが、クックCEO自身による中国SNS微博への投稿から分かっています。
 
 
Source:Bloomberg,9to5Mac,AppleInsider
(kihachi)


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