アクセシビリティの新機能「Personal Voice」がすごい!

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Appleは先日、2023年後半に導入するアクセシビリティの新機能として「Personal Voice」を発表しました。
 
Personal Voiceは発話できない、または発話能力を失いつつある人々のために開発された機能ですが、米メディア9to5Macは「誰もが活用すべき機能かも知れない」と主張しています。

声が出なくなるリスクは誰にでもある

Appleがプレスリリースでも例として挙げているように、筋萎縮性側索硬化症(ALS)などの疾患は、その人の発話能力を失わせる可能性があります。
 
そして声を失うリスクは誰にでもあり、ある日突然、声を失うかも知れないのです。

ボイスバンク利用は時間とコストがかかる

実は現在もすでに、ALSなどの疾患により声が出せない、声が出しにくい、正しく発音ができないといった人々のために、健常時の声を音声合成で再現する「ボイスバンク」があります。
 
9to5Macによると、ALSの非営利団体でディレクターを務めるフィリップ・グリーン氏が音声合成のために自分の声の収録に取り組んだところ、約1,500の文を読み上げなければならないため、数週間かかった上に、コストも相当な額にのぼったそうです。
 
日本でも国立情報学研究所において日本語ボイスバンクプロジェクトが進められています。

Personal Voiceは15分で録音完了

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ボイスバンクでは音声収録に相当な時間を要するのに対し、Appleが発表した新機能Personal Voiceで音声録音にかかる時間はたったの15分です。
 
ユーザーは、iPhoneまたはiPadでランダムに選ばれたテキストプロンプトのセットを読んで音声を15分間録音するだけで、作業が完了します。
 
しかもPersonal Voiceは、クラウドなどは使わず、デバイス上で機械学習を行うため、ユーザーのプライバシーが保護されます。
 
Personal Voiceはもうひとつのアクセシビリティ新機能Live Speechとシームレスに統合されているので、ユーザーは電話やFaceTime通話、対面での会話の際にiPhoneやiPad、Macに言いたいことを文字入力すれば、自分の音声で読み上げてもらうことが可能です。

誰もがPersonal Voiceの利用を検討すべき

今は健康に問題がなく、普通に発話ができる人でも、突然声を失う危険性はゼロではありません。
 
わずか15分、しかも無料で録音できるPersonal Voiceは、誰もが利用を検討すべき機能といえそうです。
 
ただし残念ながら当面は、英語のみの提供になるとのことです。

 
 
Source:9to5Mac, Apple, 国立情報学研究所
(lunatic)


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