AppleのVision Pro導入で外科手術に革新的進化、外科医が期待

Apple WWDC23 Vision Pro
 
Appleが発表した空間コンピュータ、Vision Proを医師が手術中に装着すれば、医師が頭を動かさずに必要なデータにアクセスできるようになり、超能力のような効果をもたらす、とベテランの外科医が期待を語っています。この医師は、すでに複合現実(MR)技術を手術に活用しています。

 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. AppleのVision Proを手術に導入することに外科医が期待。
2. 手術中に必要なデータにアクセスできるなどのメリットがありそう。
3. デジタルアシスタントがメモ取りなどの作業を支援することも期待している。

Vision Proが外科医に革命をもたらす

Appleが発表したVision Proは、外側のカメラで撮影した実際の映像にさまざまな情報を重ねて表示し、視線と指先の動きだけで操作できるのが特徴です。
 
Google Glassを使って外科手術の様子を初めてライブストリーミング配信したことで知られる、米メーン州在住の外科医、ラファエル・グロスマン氏は、すでに外科手術に有用なデータを同期して把握するのに複合現実(MR)技術を活用しています。
 
WMTW8 ラファエル・グロスマン医師
 
グロスマン医師は、外科手術にVision Proを導入することで、頭を動かさずに各種データを把握でき、超能力のような効果があるのではないか、と期待しています。また、アイコンタクトが取りやすくなり、医師と患者の関係がより良くなる可能性もある、と述べています。
 
同氏は、ChatGPTのような生成型人工知能(AI)を活用してメモ取りやデータ検索の作業を担当するデジタルアシスタントが、医師を支援するようになる将来も思い描いています。

Vision Pro体験者らは精度やラグのなさを称賛

Appleが世界開発者会議(WWDC23)でVision Proを発表した後、一部のジャーナリストらにVision Proを体験する機会を提供しています。
 
彼らの多くが、Vision Proを通して見る現実の世界と、重ねて表示されるデジタルコンテンツが自然で、自分の手の動きとのタイムラグや位置のズレもないので、装着していても疲れを感じない、と称賛しています。
 
人命に関わる手術へのVision Pro導入には慎重な意見も出そうですが、検証を重ねたうえで有効に活用できれば、Vision Proの活用の幅が拡大する可能性もあります。
 
AppleのVision Proは、アメリカでは2024年初旬からアメリカで販売を開始、アメリカ以外の国・地域では2024年後半から販売開始予定です。
 
 
Source:WMTW8 via AppleInsider
(hato)


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