著名アナリストのミンチー・クオ氏が先日、来年発売見込みのiPhone16シリーズは、Wi-Fi 7に対応する可能性があるとの予想を伝えました。
この予想が実現した場合、何がどのように変わるのでしょうか。Wi-Fi 7と現行の規格であるWi-Fi 6Eと比較してみます。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. iPhone16シリーズはWi-Fi 7に対応する可能性。
2. Wi-Fi 7とは何か。
3. Wi-Fi 7とWi-Fi 6/6Eの違いとは。
Wi-Fi 6Eとは?
現在、14/16インチMacBook Pro(2023)、Mac mini(2023)、Mac Studio(2023)、Mac Pro(2023)、11インチiPad Pro(第4世代)、12.9インチiPad Pro(第6世代)で採用されているWi-Fi 6Eは、2020年1月に発表された規格です。
名前が示すとおり、Wi-Fi 6EはWi-Fi 6の拡張版’E’はExtended(拡張)を意味する)であり、Wi-Fi 6とWi-Fi 6Eとの最大の違いは対応周波数の幅です。
Wi-Fi 6は2.4GHz帯と5GHz帯に対応していますが、Wi-Fi 6Eはこれらに加え6GHz帯にも対応しています。
Wi-Fi 7とWi-Fi 6/6Eとの違い
Wi-Fi 7(IEEE 802.11be)はWi-Fi 6/6Eに次ぐ次世代の無線通信規格です。最大通信速度は46Gbpsで、Wi-Fi 6と比べると4.8倍も高速です。
利用する周波数帯はWi-Fi 6Eと同じく2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯ですが、一度に通信に利用する周波数帯の帯域幅がWi-Fi 6/6Eは160MHz幅(8chぶん)であるのに対し、Wi-Fi 7ではこれが2倍の320MHz(16chぶん)まで拡張されます。
利用する帯域が増えれば高速化するだけでなく、接続遅延の改善や安定性の向上にもつながります。
Wi-Fi 7ではMLO機能が追加
Wi-Fi 6/6Eでは、送信側と受信側がそれぞれ複数のアンテナを用いて通信を行うMultiple-Input and Multiple-Output(MIMO)のストリーム数が8本でしたが、Wi-Fi 7ではこれが16本と2倍になります。これにより、前述した最大通信速度は46Gbpsが実現するのです。
さらにWi-Fi 7では、Multi-Link Operation(MLO)という新機能が追加され、2つの帯域に同時に接続することが可能になります。つまり2.4GHz帯と6GHz帯、5GHz帯と6GHz帯といったように、2つの帯域を組み合わせて通信することができます。
しかし仮にiPhone16シリーズがWi-Fi 7に対応したとしても、その恩恵を受けるには、ルーターもWi-Fi 7対応である必要があります。
ちなみに現行のiPhone14シリーズは、Wi-Fi 6に対応しています。
Source:9to5Mac, Wi-Fi Alliance/Twitter
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-542451/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania