北海道・美々川&千歳川でカヌーと焚き火料理を満喫!2泊3日10万円旅

【10万円で行けるところ、できること】

晴れて海外旅行や、国内旅行が解禁され、勢いが増す旅行ニーズ! 気づけば海外線の増便に、国内も全国旅行支援の延長と国内外の旅行への後押しが目白押し。「今年は久しぶりに旅に出ちゃう!?」なんて考え中の人も多いはず。

とはいえやっぱり気になるのが旅にかかる費用。サーチャージに円安、繁盛期にローシーズン、気にするべき部分もあるけれど、予算内でしっかり楽しみたいもの。ということで、今回は旅の達人に予算10万円でとことん楽しめる、有意義な旅のプランを聞いてみました。

*  *  *

「パタゴニアは本当に風が強くて今までのなかで一番大変な旅だったかも。砂が舞って食事ができなくて、穴を見つけてそこで休んだり。それに、アマゾンではマラリア対策は万全だと思いきや蚊に一晩で140ヵ所も刺されまくって、ホント自然の脅威には叶いません」と笑って話してくれたのは漆彫刻家のチャーミー坂井さん。カヌーチーム・転覆隊の一員として約30年以上に渡り活動、世界を川側から眺めてきた旅の達人です。

今まで旅したエリアは?と聞くと「アラスカにニュージーランド、南アフリカ、アルゼンチンにウガンダ…」と次々と国やエリアの名前が出てくるほど。まさにアドベンチャーという言い方が相応しい旅先ばかりですが現地までのフライトは「マイレージや、早期割引などを活用してフルサービスキャリアをリーズナブルに使っています」と財布の紐は固い様子。

「それに宿泊場所もタダの河原でキャンプが基本。もちろん海外では現地のガイドもしっかり付けているのでご安心を。キャンプ場を使うときもご好意で無料にしていただいたり、人の優しさを感じています。ただし最終日は疲労困憊なので、安宿に泊まることにしているんです」とのこと。そもそも宿泊場所が皆無の旅先もばかりで、キャンプが前提でもあるようです。

そんなワイルドな旅をチームでし続ける同氏が今回10万円旅として紹介してくれたのは北海道が舞台の国内旅。新千歳空港近の美々川と千歳川を楽しむカヌープラン「転覆隊美々川&千歳川バトル」(転覆隊は川旅を“バトル”と呼びます)。空港から車で10〜20分と好立地な上、初心者にも優しいコースから上級者まで楽しめるオールマイティさが魅力の2泊3日の日程です。

10万円の内訳は会費3万円にレンタカー代が割り勘で1万2000円、フライト代が3万円(土曜出発・月曜着)ほど。最終日のホテル代8000円に空港の銭湯1800円で雑費や空港までの交通費も入れても余るほど。機材は自前、1・2泊はフリーでキャンプでの節約が効いているよう。

その中でも目立ったのが会費に含まれる食事代4万円(6名分)。「“旅と冒険、焚き火料理の三位一体”が転覆隊のバトル。なので食事だけは贅沢に。食事班は、最高の食材が手に入る市場・専門店を事前にリサーチし、その土地の名物を仕入れるんです」。旅前にはメニュー決めのオンライン会議も実施するほど。この熱量はどこから!?と聞いたところ、実は坂井さん、チーム創設から料理番を務めており、腕前もプロレベル。さらに“焚き火料理”の書籍も手がけるほど! ちなみに「食事の量は人数で割ってミニマムに管理」と細かな部分で引き締めます。

“締める部分はきっちり、使うべき場所は贅沢に”、それが転覆隊流。最後にこれから旅に出る人にメッセージをもらいました。「旅は期待せずとりあえず現地に行ってしまえば、必ずビックリさせられるもの。そこが面白く、まさに“未知との遭遇”! 皆さんも自分らしい旅をぜひ楽しんで!」

漆彫刻家 チャーミー坂井
転覆隊創設以来、部長兼料理長を兼任。昨年料理長の座を後輩に譲り、現在はサポート中心に。世界中が“バトル(川旅)”のフィールド。7月8日より「坂井二朗 個展」を京都「新・古美術 横山」にて開催。
URL:http://jirosakai.jp/ja/

【例えばこんな10万円旅】
空港近で本格体験、レベル別に楽しめる!「転覆隊美々川&千歳川バトル」

「今回の“バトル”の舞台、北海道・千歳川&美々川は、新千歳空港からの車で約10〜20分と非常にアクセスが良いのが特徴。千歳川は北海道屈指の美しさを誇る支笏湖が源流で、千歳梅花藻の生息地。美々川は、約18kmの架線で多くの野鳥のサンクチュアリとして有名な「ウトナイ湖」へ流入、上級者から初心者まで幅広いレベルに対応しているんです」

「まずは美々川のヨシ原からスタートし、まるでジャングルのようなエリアまで進みます。鳥獣保護区の関係で短めのコースのため移動し翌日に千歳川もプラス。2泊3日のプランです」

「今回の“バトル”は、ネイチャーツアーなどで人気の北海道・美々川」

「うねうねと曲がりくねったヨシ原からスタート!」

「日本とは思えないような、木々が生い茂るジャグルエリア(湿地林)へ」

「レンタカーで機材を運搬。通常は川原でキャンプですが、写真は近隣のキャンプ場を利用したときの様子」

「こだわりの食事ラインアップ・朝版。①北海道大あさりの酒蒸し→②旬のサクラマスのムニエル→③根曲がり竹の炭火焼き→④豚ロースバルサミコ(レガーロ)→⑤丸ごとホタテの炊き込みご飯→⑥しじみ味噌汁。写真は①②③⑤」

「夜は豪華に「転覆隊海鮮丼」。どどんとウニを載せて豪快に頬張るのがたまりませんっ!」

「『カウンターアソールト 熊撃退スプレー』は、機内持ち込みNGなのに気づかず空港のカウンターで没収に…。皆さんもご注意を!」

 

■旅の達人の相棒は!? 旅のおともアイテム

▼信頼度抜群のパックラフト! 導入後次々とメンバーが購入するほど

先行したアルパカの欠点(空気取り入れ口)、シート、大腿部固定ベルトを改善。導入後メンバー5人も追随するほど快適(チャーミー坂井さん)

MRS
「Alligator 2s Pro」(実勢価格:18万円)

まさにアリゲーター(ワニ)の名の通りのフォルムが特徴。上向きの船首と船尾の尖りが荒波もしっかり捉えてくれ、安定感も抜群。エアを抜けばコンパクトに持ち歩けます。「購入から約2年、これで沈(没)が明らかに減りました」

▼800gと超軽量! 出入りもラクラク、ソロにぴったりのダブルウォール型テント

キャリーバッグにテントとカヌーを入れても超余裕。約800gの軽量さ&高性能なソロテント(チャーミー坂井さん)

NEMO
「HORNET STORM 1P」(実勢価格:4万8400円)

独自機能“ボリューマイジングガイアウト”で、見た目以上に頭上に空間があり、圧迫感もなく快適&しかも居住性も◎。インナーテントは風を防ぐウィンドブロックナイロンを採用。ドアの半分はメッシュで、換気も◎。長辺側の前室は、出入りしやすいうえギアが置けるスペースにも。オールシーズン使えます。

>> 特集【10万円で行けるところ、できること】

<取材・文/相川真由美 写真/転覆隊>

相川真由美|エディター/ライター。ライフスタイル系雑誌の編集アシスタントを経て、IT系週刊誌・月刊誌で約10年以上編集者として刊行にたずさわる。現在は、フリーの編集記者として国内外のテーマパークやエンタメ、ならびに観光、航空関連の取材・インタビューを中心に執筆中。

 

 

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