【GoodsPress 2023上半期AWARD】
技術が年々進化し、より美味しいご飯を炊けるようになった炊飯器。細かな炊き分けや高度な保温技術といった高機能化が進む中、大手メーカーの上位機種は独自技術をさらに追求する動きが目立つ。その代表的なモデルが、東芝の最新フラッグシップモデルだろう。家電ライフスタイルプロデューサーの神原サリーさんも、新技術を積極的に採用する姿勢を評価している。
「昨年の最上位機種では水の硬度に合わせた炊き方調節機能を採用しましたが、今年の新機種ではお米の吸水を高めるひたし工程を新たに搭載。他にない技術で、味を追求しようとする姿勢が見られます。スマホ対応や冷凍ご飯モードなど機能面も優れていて、最新炊飯器の実力がよくわかる1台だと思います」
一方で、ミドルクラス以下にも使い勝手や個性が光るモデルが増加。自分の食生活に合わせて、満足度の高い炊飯器を選べるようになってきた。
「手頃な価格帯でも、低温調理機能や水分を保てる保温機能、冷凍ご飯モードを搭載するなど、実用的なモデルが増えています。基本の炊飯性能も進化していますので、必要な機能を絞り込めば十分満足できるものが見つかるでしょう」
家電ライフスタイル プロデューサー 神原サリーさん
新聞社勤務、フリーライターを経て独立。広尾の家電アトリエをベースに幅広い媒体での執筆や商品企画、コンサルティングを手掛ける。テレビやラジオ出演も多数。YouTube「神原サリーの家電アトリエ channel」も人気
ー炊飯器部門ー
<大賞>
■水の硬度やひたし工程にもこだわり理想の美味しさを徹底追求
東芝
「炎匠炊き RC-10ZWV」(実勢価格:14万7000円)
真空ひたし工程に加えて、水の硬度に合わせた炊き分けも搭載し、独自のこだわりを追求している1台。細かな部分まで徹底して改良しようという姿勢が見えて、高級炊飯器の最先端を感じられます(神原さん)
炊飯コースに真空状態のひたし工程を追加できる圧力IHジャー炊飯器。ひたし工程を経ることで、よりふっくらとした甘みのあるご飯を炊ける。地域ごとの水硬度に合わせた炊き方の調節機能や、銘柄炊き分け、食感炊き分け機能も搭載。最大炊飯容量1L(約5.5合)
▲内釜は備長炭かまど丸釜を採用。7mm厚の釜底でしっかり熱を蓄え、底に丸みを持たせることで釜内に大きな熱対流を起こす
▲1420Wの大火力と多段階火力調節、熱対流の回転方向を切り替える加熱方式で粒立ちのいいふっくらとしたごはんに炊き上げる
▲水の硬度設定は粘りと硬さがバランス良くなるよう炊き方を調節。硬度は区分設定、数値設定、都道府県から選ぶ
<かまど炊き再現賞>
■かまど炊きを再現した甘みと粒立ちに大満足
三菱電機
「本炭釜 紬 NJ-BW10F」(実勢価格:13万2000円前後)
昨年登場したジャー炊飯器50周年モデルをブラッシュアップ。本炭釜や高火力での連続沸騰で、粒立ちの良いご飯を味わえます(神原さん)
内釜に純度の高い炭素材料を使ったIHジャー炊飯器。かまどの優れた断熱構造を再現し、熱を逃がさず高火力での連続沸騰で米のうまさや甘さを引き出す。銘柄炊き分け(50銘柄)や食感炊き分け、冷凍ご飯用モードも搭載。炊飯容量5.5合
▲八重のヒーターで内釜を包み込み、大火力を実現。さらに熱を密封する構造で効率よく加熱し、かまど炊きを再現する
▲内釜は純度99.9%の炭素材料を使い、職人が約100日間かけて仕上げた本炭釜。IHに瞬時に反応し、大熱量でムラなく炊き上げる
<ハイコスパモデル賞>
■手頃な価格で炊飯から低温調理までカバー
ビックカメラ
「温度調整機能付き マイコンジャー炊飯器 BKS-55」(9980円)
1万円未満で、調理機能を備えるだけでなく、3.1mm厚の内釜を採用し、お湯炊きや冷凍ご飯モードなども搭載。コスパの高さが光ります(神原さん)
温度や時間を細かく設定できる温度調理機能を搭載。炊飯に加えて、ローストビーフや鶏ハム、ガトーショコラなどを作れる。蓄熱性の高い3層特厚銅釜を採用し、ご飯もふっくら美味しく炊ける。ホワイトとブラックの2色を用意。炊飯容量5.5合
▲温度調理機能では、温度を50〜95°Cまで5°C刻み、時間を1分〜12時間まで1分刻みで料理に合わせて細かく設定でき、低温調理にも対応する
<少量炊きの実力派賞>
■厚釜と長時間保温機能で美味しさをキープ
象印マホービン
「極め炊き NL-BX05型」(実勢価格:2万2000円前後)
長時間保温機能や無洗米モードなど、若い世代のニーズをよく捉えたモデル。5mm厚の内釜を採用し、炊飯性能も優れています(神原さん)
長時間保温機能を備えた3合炊きのマイコン炊飯ジャー。底センサーが保温に最適な火加減で温度コントロールし、水分の蒸発を抑えながら24時間まで保温できる。無洗米モードや、雑穀米などの専用メニュー、パンメニューも搭載する。
<新規軸にチャレンジ賞>
■自動軽量と遠隔操作で炊飯器の使い方を革新
パナソニック
「自動計量IH炊飯器 SR-AX1」(予想実勢価格:4万5540円前後)
新たな使い方に挑戦していることを評価したいモデル。現代の生活スタイルをよく考えた炊飯器です(神原さん)
自動計量と遠隔炊飯機能を搭載した新規軸の炊飯器。炊飯器本体に2kg(13.3合)の米タンク(無洗米専用)と、600mlの水タンクを内蔵。米と水の計量、投入から炊飯まで任せられ、外出先からスマホで操作できる。7月上旬より発売予定。
※2023年6月6日発売「GoodsPress」7月号40-41ページの記事をもとに構成しています
>> 特集【GoodsPress 2023上半期AWARD】
<取材・文/TAYA>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/538642/
- Source:&GP
- Author:&GP
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