Apple、独自のAIチャットボット「Apple GPT」を開発中か

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AppleがOpenAIの「ChatGPT」に対抗する人工知能(AI)ツール「Apple GPT」の開発を進めていると、Bloombergのマーク・ガーマン記者が伝えています。チャットボットサービスやアプリ内のAI機能が急増する中、AIに関する取り組みはここ数カ月の間に同社にとって優先事項となっています。ただし、消費者へ向けた製品を作るための明確な戦略を立てるまでには至っていないということです。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1.Appleが独自のAIチャットボット「Apple GPT」を開発中と報じられる。
2.人工知能プロジェクトに関しても、Appleはプライバシーを優先。
3.Appleが2024年にAIに関する重要な発表を計画している可能性。

独自のAIチャットボット「Apple GPT」を開発中か

事情に詳しい関係者によると、AppleはChatGPT、Microsoftの「Bing」、Googleの「Bard」といった大規模言語モデルを作成するためのAjaxフレームワークを構築し、一部のエンジニアが「Apple GPT」と呼ぶ独自の社内用チャットボットを開発しているということです。
 
AIチャットボットの人気を考えると、Appleは人々のスマートフォンとの関わり方を変える新しいAIベースの技術に遅れをとっていることを懸念しています。
 
Appleの従業員がApple GPTを利用するには特別な許可が必要で、プロトタイピング用として活用されています。なお、その出力を顧客向け機能の開発に利用することは禁止されているということです。
 
Ajaxフレームワークは、Googleの機械学習フレームワーク「JAX」が元となっており、Google Cloud上で動作します。AppleはOpenAIと契約を結ぶことを検討し、社内チーム向けにOpenAIの技術を試用したと伝えられていますが、最終的に締結には至りませんでした。

Apple、機能性よりもプライバシーを優先

Appleには人工知能プロジェクトに取り組む複数のチームがあり、この取り組みには、プライバシーに関する問題に対処する試みも含まれているということです。パーソナルアシスタント 「Siri」 にしても、同社は機能性よりもプライバシーを優先し、常に競合他社より慎重な姿勢を取ってきました。しかしAppleは、Google、Microsoft、Samsung、Amazonなどの競合他社の製品と比較して、「Siri」の欠点について批判を受けています。
 
今年5月に行われた同社の四半期決算説明会でティム・クック最高経営責任者(CEO)は、AIには「整理しなければならない多くの問題」があり、開発アプローチにおいて「慎重かつ思慮深くあることが重要」だと述べました。クックCEOはまた、AppleはAIを「巨大なもの」と見ており、「思慮深く製品に織り込んでいく」としています。
 
Appleが消費者向けのチャットボットをリリースする可能性があるかどうかについては、今のところ明らかにされていませんが、同社は新しいソフトウェアをリリースする度に機械学習をベースとした自社製品の機能を改善し続けています。例えばiOS17では、予想テキスト機能が改善され、画像認識とVisual Look Upに関する新機能が導入されました。
 
Appleは2024年にAIに関する重要な発表を計画している可能性がありますが、現時点では具体的な計画は定まっていません。同社のAI部門の責任者であるジョン・ジャナンドレア氏とソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏は、AIプロジェクトの指揮を取っていますが、Appleの多くの新技術と同様に製品開発を巡って意見の相違があり、同社はこれを解決する必要があると報じられています。
 
 
Source:Bloomberg via MacRumors
(m7000)


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