四半期別では過去3年で最も少ない出荷台数となった世界スマートフォン市場ですが、SamsungとAppleはともに前年と同じだけのシェアを維持しており、両社の底堅さが改めて浮き彫りとなっています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. 世界スマホ市場全体の出荷台数は前年同期比で10%減となった。
2. それでも調査企業は市場に回復の兆しがあることを指摘している。
3. シェアを維持したAppleとSamsungの戦略が光った。
落ち込み幅は縮小しつつある
調査企業Canalysによると、2023年第2四半期(4月〜6月)における世界のスマートフォン市場全体の出荷台数は前年同期比で10%減となり、2億5,820万台となりました。
この出荷台数は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響を受けた2020年第2四半期すら下回っており、過去3年の四半期で最低となったことがグラフからもうかがえます。
しかし一方で、前年同期比での落ち込み幅が緩やかに小さくなっていることも確認できます。理由としてCanalysは、在庫削減に向けた業界全体の取り組みや、一部の地域で需要が回復しつつある傾向などを挙げました。
エコシステムのApple、プレミアム市場で拡大目指すSamsung
さすがにスマートフォン市場全体の潮流には逆えないものの、業界ツートップのSamsungとAppleがシェアを維持したことは注目に値します。
Appleについて言えば、コストパフォーマンスに優れるiPhone SE(第3世代)が登場した2022年と異なり、2023年上半期はiPhone14/14 Plusの新たなカラーバリエーションとしてイエローが追加されたくらいでした。
iPhone14を見送ってiPhone15へのアップグレードを待つ消費者が少なくないとの指摘もあるだけに、前年から6.5万台の減少にとどまったのは、Appleのエコシステムが堅牢な証とも言えるでしょう。
またSamsungに関しても、出荷台数こそ2013年以来最低となったものの、 Galaxy Sシリーズ以外にも、高額な折りたたみスマートフォン(Galaxy Z Flip/Foldシリーズ)を展開することで、利益が大きく見込めるとされるプレミアム市場で確かな存在感を示してみせました。
7月26日(現地時間)に開催された同社の新作イベントでも、最新モデルであるGalaxy Z Flip5(999.99ドル=約14万円〜)とZ Fold5(1799.99ドル=約25万円〜)が発表されたばかりです。
Source:Canalys via AppleInsider
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-546814/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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