定番ノートアプリはどう進化した? 新「Goodnote 6」で試したい3つの新機能|iPad Hacks

【iPad Hacks_48】

「Goodnotes(グッドノート)」シリーズといえば、App Storeのランキングでも常に上位にある定番のノートアプリです。同シリーズはこれまでも、例えば「GoodNotes 4」「GoodNotes 5」のように、大きな改変があることに、アプリ名のナンバリングを改めて提供されてきました。そして日本時間8月10日に、新たなバージョンの「Goodnotes 6」の提供がスタートしました。本稿では、同バージョンではどんな変化があったのか、特に注目しておきたい5つのポイントでチェックしていきたいと思います。

 

■「Goodnotes」とは

Goodnotesは、App StoreでTime Base Technology Limited社が提供しているノートアプリです(プレスリリースの表記はGoodnotes Limited社)。同シリーズは、Appleで使えるサードパーティ製の有料ノートアプリとして長くユーザーから愛されてきた定番の選択肢であり、昨今で言えば「App Store Awards 2022」で「iPad App of the Year」を獲得しているように、現在も高い評価を受け続けているアプリのひとつです。なお、iPadOSのほか、iOSやmacOS版も提供されています。

Goodnotesがあれば、Apple Pencilのようなスタイラスペンを使って、ページ数を気にすることなく、iPadの画面でノートをとることが可能。用意されたペン先も豊富であり、画像だけでなく、PDFなどの資料もノート内に添付できるなど、情報整理をするために適しています。

 

■「Goodnotes 6」の料金は?

そんなGoodnoteシリーズの最新ナンバリングが「Goodnote 6」です。よく見ると、従来はアプリ名のスペル表記において「N」が大文字でしたが、同バージョンからは小文字の「n」へと変わっています。

Goodnote 6は、アプリ自体は無料でインストールが可能。ノートブックは3つまで無料で作成できます。一方、フル機能を活用するためには、年額1350円のサブスクリプション購読か、一括買い切り4080円での購入のどちらかが必要です。なお、従来バージョンの買い切り版購入者であっても、Gooodnotes 6の有料版を使うには、購読か購入が必須です。

ちなみに、従来バージョンの購入者・購読者に対しては、一定の割引があります。具体的には、年間サブスクリプションの場合、2023年以前に購入された方は25%オフ、2023年1月1日~6月30日に購入された方は50%オフ、2023年7月1日〜8月8日に購入された方は、100%オフで1年間 Goodnotes 6を無料で入手可能です。

買い切りの場合は、2023年以前に購入された方は20%オフ、2023年1月1日~6月30日に購入された方は26.6%オフ、2023年7月1日〜8月8日に購入された方は33.3%オフとなります。

料金体系の例 ▲たとえば、筆者は従来製品を買い切り購入していたため、Goodnote 6の新機能を使うためのプラン選択画面では、1年目のみ年額1010円、一括買い切りは3280円という割引価格で購入できる旨が表示されていました。

また、7日間の無料トライアルプランも提供されています。新機能に興味がある場合には、これを利用して試してみましょう。なお、Goodnotes 6へアップグレードするには、「Goodnotesアカウント」の作成が求められます。

Goodnotesアカウントの作成画面 ▲アップデート前にアカウント作成が求められた

実際にアップグレードしてみると、アプリ内のUIデザインが刷新されたことに気づきます。例えば、フレームやアイコン、作成したフォルダ、ファイルなどの見た目が変わっているようでした。特にフォルダの外観をカスタマイズできるようになったことで、一覧画面の視認性が良くなったように感じました。

デザインが刷新された以外でも、さまざまなアップデートが見受けられますが、ここではまず3つのアップデートに注目して、新バージョンの特徴を俯瞰しておきましょう。

 

1. ペン先を調整するUIが変わった

1つ目は、ペン先の調整をするために表示されるUIが刷新されたこと。ノートの作成画面で、ペンのアイコンを2度タップすることで、ペン先の種類や太さなどを変更するための画面が現れます。

ペンツール選択のUI ▲ノート画面で、ペンツールを選んだときのUIなどが大きく変わっている

例えば、ここで「万年筆」を選んでみると、「シャープさ」や「筆圧感度」などが5段階のスライダ操作で調整できるようになっていたり、「ペンのジェスチャ」などの設定項目をカスタマイズできるようになっていました。

新しいジェスチャ操作についても、軽く触れておくと、例えば「ペンのジェスチャ」にある、「こすって消去」がオンになっている状態ならば、書いた線をぐしゃぐしゃとなぞることで、消しゴムと同様の操作が行えます。

これらと同じように「消しゴム」のメニューなども、アイコンから表示されるウィンドウで、設定を変更できるようになっていました。

 

2. 「学習セット」の作成

2つ目は、作成できるノートの種類に「学習セット」が追加されたこと。このフォーマットでは、試験勉強でいうところの単語カードのようなデザインで、質問と答えをセットできます。

学習セット画面の例 ▲テキストで学習セットを整えた例。上スワイプすると回答が表示される。左右スワイプで、ページを切り替えられる。なお、作成手順としては、「書類」画面(ノート一覧画面)で「新規…」を選んでから「学習セット」を選択すればOK

左右スワイプでページを切り替え、上下スワイプで質問・回答画面を切り替えられる仕組み。ノート画面と同じく、テキスト入力だけでなく、手書きや写真を選択することもできます。あらかじめ試験勉強を想定した形で、セミナーや講義のノートを取るのに良さそうです。

 

3. アプリ内ストアでステッカーなどを購入できる

3つ目は、アプリ内に用意された「マーケットプレイス」です。ここで、クリエイターがデザインしたノートのデザインや、ステッカーなどを購入・入手できます。

マーケットプレイス画面 ▲「マーケットプレイス」画面。無料または有料の素材を入手できる

ノート一覧画面で、左上のアイコンをタップしてカラムを表示し、「マーケットプレイス」を選ぶと、同画面が表示されます。また、ノート内でも、ステッカーのアイコンをタップして、下部のタブからストアのアイコンを選択すると、「マーケットプレイス」の画面が表示されました。

この画面では、「プランナー」「ステッカー」「テンプレート」「教育」といったタブが分かれており、それぞれの画面で無料あるいは有料の素材を入手できるようになっています。

 

■AI活用の新機能は、日本語未対応

このほかにも、Goodnotes 6では、機械学習を使って、手書き文字をテキストに変換する機能が追加されたことがトピックです。ただし、現状の対応言語は、英語、スペイン語、ドイツ語、オランダ語のみ。

また、手書き文字について、スペルミスを補正したり、途中までの入力を補完してコンプリートさせるような機能も一部言語において実験的に提供されています。

ただし、どちらも残念ながら日本語はまだ対応していませんので、こちらは大部分の日本のユーザーにはあまりメリットはないでしょう。

*  *  *

Goodnotes 6には、本稿で取り上げた以外にも細々とアップデートがあります。また、有料版と無料版の機能差などについても、App Storeの説明画面やプレスリリースとして公開された情報だけではわかりづらいものです。

本稿では割愛した部分を含め、詳細な使い方などは、同アプリのヘルプページに一番詳細に記述されています。使い勝手が気になった方は、無料期間で試用してみることをお勧めします。

>> Goodsnotes

>> [連載] iPad Hacks

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X(Twitter)

 

 

 

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