Apple、一転してカリフォルニア州の「修理する権利」法案支持を表明

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Appleはこれまで、本社がある米カリフォルニア州で提出された「Right to Repair(修理する権利)」法案の成立に、反対してきました。
 
しかしこのほど、Appleがこれまでの反対姿勢を一転し、「修理する権利」法案成立を支持する側に回ったことが明らかになりました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleがカリフォルニア州の「修理する権利」法案支持を表明した。
2. 同州の「修理する権利」法案は修理用部品や工具の提供期間や罰金の金額まで定めている。
3. Appleはこれまで一貫して「修理する権利」法案に反対してきた。

カリフォルニア州の「修理する権利」法案の内容とは

カリフォルニア州では2018年に「修理する権利」法案が初めて議会に提出されました。現在「SB 244」として議会で討議中の「修理する権利」法案は、さまざまな家電製品を修理業者と消費者が自分で修理できるよう、必要な部品、工具などを提供することを、メーカー側に求める内容となっています。
 
また「SB 244」では、家電製品の金額によってメーカーが部品や道具を提供する期間も定められています。価格が50ドル〜99.99ドルの製品については、その製品の製造終了日から3年間、100ドル以上の製品については7年間、部品と工具の提供が義務付けられます。
 
違反した場合、1度目は1日あたり1,000ドル、2度目は1日あたり2,000ドル、それ以降は1日あたり5,000ドルの罰金が科せられます。

ニューヨークとミネソタではすでに「修理する権利」法が成立

アメリカにおいては、2022年にニューヨーク州、そして2023年にミネソタ州が、iPhoneなどのスマートフォンを含む家電製品の「修理する権利」を認める法案を可決、法律が成立しています。
 
しかし両州の法律では部品と工具の提供期間、および罰金の額までは明確に定めていないと、iFixitは指摘しています。

一貫して「修理する権利」法案に反対してきたApple

Appleは2018年に初めてカリフォルニア州で「修理する権利」法案が提出されて以来、一貫して同法案に反対してきました。
 
修理する権利を認めれば、iPhoneのセキュリティや安全性を脅かすことにつながるというのがAppleの主張で、同社はカリフォルニア州を含む複数州において、「修理する権利」法の成立を防ぐため、ロビー活動を行っていたことも知られています。

Appleは2022年よりセルフサービス・リペア・プログラムを展開

そのため今回Appleが、カリフォルニア州において「修理する権利」法案を提出したスーザン・タラマンテス上院議員の支持を公式に表明したことには、驚きの声が上がっています。
 
ただしAppleは2022年より、ユーザーが自分でiPhoneやMacを修理できるようにする「セルフサービス・リペア・プログラム」を展開しており、ユーザーによる修理を徐々に認める方向に舵を切っていたのは間違いないでしょう。

 
 
Source:iFixit via 9to5Mac,PIRG,Security Info Watch
Photo:Apple
(lunatic)


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