<<編集長の気になりもの>>
白いモノ、黒いモノ。
丸いモノ、四角いモノ。
小さなモノ、大きなモノ。
アナログなモノ、デジタルなモノ。
無名ブランドのモノ、有名ブランドのモノ。
毎日、数多の製品が世に出る中、特に気になるアイテムを取り上げるこの企画。
・
・
・
今回注目したのは、パナソニックから登場した自動計量IH炊飯器「SR-AX1-W」(4万5540円)です。
▲サイズは幅17.6×奥行33.6×高さ33.6cm
新しい形態の炊飯器ということで話題になっていますが、やっぱり気になったのは、まずこの形。
炊飯器なのに、ひと目でそれと分かるデザインではありません。そう。まるでコーヒーメーカーのよう。
使い方も同様で、米タンクに無洗米、水タンクに水をあらかじめ入れておき、0.5~2.0合の間で炊飯容量を決めてスタートボタンを押すだけ。
▲米タンクには2kg(約13.3合)の米を投入可能
▲本体背面にある水タンクには600 mlの水を入れられる
ボタンを押すといっても、本体ではなくアプリのボタンをタップ。
本体に用意されたタッチキーでも操作はできる(「START」「CANCEL」「RICE」キーのみ)ものの、真価を発揮するのがアプリ「Kitchen Pocket(キッチンポケット)」と連携させて使った時です。
手元でピピっと操作すれば、炊く分量に合わせて自動計量された水とお米が、ジャー、パラパラ(音はイメージです)と炊飯器の内釜に投入され、設定した時間がくれば炊き上がり。
だから朝、目が覚めて「あっ昨夜、炊飯器のタイマーセットしてなかった」って時も、仕事中に「今日は残業になったから一度キャンセルして、後で再設定しよう」って時も、飲んだ後に「あっ、〆のカレーを食べたい」なんて思いついた時も問題なし。
ベッドからでも会社からでも、歩きながらでも…アプリを操作するだけで、米を研ぐことも水を計量することもなく、炊飯予約が可能。自分時間に合わせて炊き上がり時間を自在にコントロールできる炊飯器なのです。
食卓につくタイミングを考えて、その時に食べる分だけ炊く! 炊飯器だから、保温機能は付いていません。
しかもご飯を炊いた釜は、おひつとしてそのまま食卓に出してもOK。1人暮らしで少量だけ炊くんだったら、茶碗代わりにダイレクトに食べる人も多そう。
“タイパ”が求められる今の時代にぴったりな炊飯器といえます。
■使ってみたら想像以上に手軽だった
そんな画期的な自動計量IH炊飯器「SR-AX1-W」を借りて、使ってみました。
SR-AX1-Wの狙いどころ、そのまんまですが、驚いたことは3つ。
1つめは、無洗米が想像より美味しかったこと。これまでキャンプぐらいでしか食べたことはなかったのですが、最近はブランド米が増えてきたようで、炊き上がりを美味しくいただけました。
2つめはこの炊飯器ならではの、自動計量で炊ける点。炊き上がり時間を逆算してお米を研ぐ必要がないし、計量カップでご飯を量り、お釜の目盛りを見ながら水を入れるなんてこともありません。それぐらい手間じゃないって思っていましたが、洗わない生活に慣れてしまうと抜けられない手軽さです。
3つめは、アプリの使い勝手が良かったこと。この炊飯器自体もそうですが、割り切ってあるからシンプルで使い勝手に優れています。
▼無洗米と自動計量IH炊飯器の関係
今回試食に使ったのは、無洗米の「ゆめぴりか」。コシヒカリやあきたこまち、ななつぼしなど、ブランド米と呼ばれる種類の無洗米もあります。
そもそも無洗米は、白米から胚芽と糠を取り除いたもの。白米の表面に付いている糠を取り除いてあるので、米を研ぐ必要がないというわけ。ひと昔前は美味しくないという“イメージ”でしたが、あくまでもイメージ。同じ銘柄であれば、味の本質は変わらないのです。
しかも白米のように、米を研がないから節水にもなるし、環境負荷が掛かる研ぎ汁が出ないから地球にも優しいといいことずくめ。
ただし無洗米は白米の外側を削っているので粒が小さく、水加減の難しさがあります。だから水タンクに水を入れておくだけで、炊飯に必要な最適な量の水を内釜に送り出す自動計量技術がより活きているのかもしれません。
ちなみにコーヒーメーカーを作っているから技術を転用して自動計量IH炊飯器を作れたんだろうと思いましたが、実は別もの。完成するまでに構想30年、開発に2年の歳月をかけてようやく誕生したそうです。
▼白物家電というよりガジェットのような操作感
自動計量IH炊飯器「SR-AX1-W」の操作パネルは至ってシンプル。
前述しましたが、本体に用意されたタッチキーは「START」「RICE」「CANCEL」キーのみ。表示は、Wi-Fiの通信マークと炊飯する分量が分かるお茶碗マークだけです。
写真では近くで操作していますが、無洗米と水を入れてあれば、ご飯を炊くのに本体を触る必要もないし、近くにいる必要もありません。
「Kitchen Pocket(キッチンポケット)」アプリの操作は以下の通り。
アプリを立ち上げたら、まず炊飯容量を決めます。小盛が0.25合、中盛が0.5合、大盛が1合という分かりやすい分量になっています。炊飯は0.5合からしか炊けませんが、0.25合という細かい設定があるので便利。普段は中盛1杯でいいけど、カレーの時はちょっと多めがいい、なんて時に重宝します。
次に炊き方の選択。アプリとの連携機能として、「銀シャリふつう・かため・やわらか」「早炊き」「カレー」「おかゆ」から選べる炊飯コースを搭載。選択肢が少ないから迷わずに済みます。本体で操作する場合、選べる炊飯コースは「銀シャリふつう」と「早炊き」飲み。
炊飯容量と炊き方を決めたら、あとは炊き上がり時間の設定。炊飯時間の目安は炊き方が「銀シャリ」で52〜60分。さすがに「会社に間に合わないから10分で炊いて!」と無理な注文はできませんので悪しからず!
設定が完了したら、あとは「炊飯を開始する」をタップするだけ。
容量を決めるところから設定して、ものの数十秒で完了します。
設定が手軽な上に、メモリー機能もあり、よく使う設定を3つ登録しておけるのも便利。設定の変更も簡単で、シンプルながら痒いところに手が届く仕様です。
そんなこんなで、ピッと押したらあっという間に炊き上がり!
忙しい日々を送る人には、使い勝手のいい炊飯器ではないでしょうか。
スマホとBluetoothスピーカーとを接続し、手元で配信音楽サービスをコントロールしているような感覚ですが、注意が必要なのはBluetooth接続ではなく、本体と指定のWi-Fiとを同期させる必要があるということ。
つまり、Wi-Fiがあればどこでもアプリ連携できるわけではありません。例えば、自宅のWi-Fiで設定した本体を、実家に持って行って使おうとしても実家のWi-Fiを再登録しない限り、アプリと連携させて使えないということ(タッチキーを使えば炊飯は可能)です。
▼せっかくだからカレーも作った
炊き上がりを待つ間、気になっていたこちらパナソニック「自動調理鍋 オートクッカー ビストロ NF-AC1000」(7万9200円)も借りたのでカレーを作ってみました。
サイズは幅33.3×奥行33.6×高さ26.0cm、約8.2 kgという巨漢! キッチンに置いておいても存在感は抜群です。
こちらも「Kitchen Pocket(キッチンポケット)」アプリで操作でき、タッチキーでの操作も可能です。
使用前は電気式の圧力鍋でしょ! とタカをくくっていたら大間違い。商品名に“オートクッカー”と冠してあるように、自動で調理を作ってくれる鍋。
オートクッカー自体は随分前から話題になっていましたが、これまで触る機会がなかったため今さらながら今回が初めて。
細かな操作は割愛しますが、切った食材とカレールーを鍋に入れ「自動メニュー」からカレーを選んでスタートボタンを押すだけ。
たったそれだけ。時間がくれば、完成です! 具材は柔らかく、それでいて野菜が煮崩れしているわけでもなくちょうどいい感じに仕上がります。
角煮も作ってみましたが、自動でかき混ぜるからだと思うのですが、通常の圧力鍋で作るよりもトロトロ。脂身が溶けているわけではなく、しっかり弾力はありつつ噛むととろけるような感じで、ちょっと感動しました。
操作もお手入れも簡単で、1台あれば多彩な調理が自動でできるから、忙しい人や晩御飯にもう1品欲しいなんて時には良さそうです(そういうニーズに応えるために作られたので、そのまんまなんですが…)。
ということで、「自動計量IH炊飯器 SR-AX1-W」と「自動調理鍋 オートクッカー ビストロ NF-AC1000」を使った、自動料理の完成です。
食材を切ったり、鍋に入れたりする作業は多少ありますが、それ以外は手元の操作だけで料理ができるなんて…調理器具の進化を体感しました。
>>パナソニック「自動計量IH炊飯器 SR-AX1-W」
>>パナソニック「自動調理鍋 オートクッカー ビストロ NF-AC1000」
<文・写真/澤村尚徳(&GP)>
【関連記事】
◆外出先からスマホで炊飯予約!米も水も自動で計量して炊飯できる「自動計量IH炊飯器」
◆“鍋底かきまぜ”機能付き!パナソニック「オートクッカー ビストロ」で時短&ほったらかしの幅が広がる!
◆家電が目指す未来の食卓。メーカー担当者が考えるキッチン家電のこれから【安くて良いもの夏ベストバイ】
- Original:https://www.goodspress.jp/reports/548046/
- Source:&GP
- Author:&GP
Amazonベストセラー
Now loading...