アマナイメージズら、人工衛星から地球を撮影できるサービス開始。AI開発用の教師データにも活用可能

2022年よりVisual Bankグループとなった株式会社アマナイメージズ(以下、アマナイメージズ)は、宇宙ベンチャー企業・株式会社アクセルスペース(以下、アクセルスペース)と業務提携。

アクセルスペースが保有する小型人工衛星による画像撮影の受注サービスを2023年8月25日(金)より開始しました。また、アクセルスペースが保有する過去の地上のアーカイブデータから、希望のエリアを切り出して取り寄せることもできます。

提供される衛星画像は、広告・教育・AI開発など幅広く活用可能です。

さらに、アマナイメージズが運営するストック素材販売サイトにて、アクセルスペースの衛星画像を順次販売開始します。

地球観測プラットフォーム「AxelGlobe」

アクセルスペースは、小型衛星コンステレーション*により、地球のあらゆる地域を高頻度で観測できるプラットフォーム「AxelGlobe(アクセルグローブ)」事業などを手がけています。

同社が保有する人工衛星「GRUS(グルース)」が2019年から撮影した衛星画像は、独自データベース「AxelGlobe」として構築。2021年には、「GRUS」を4機追加で打ち上げ、撮影キャパシティを拡大しています。

* 小型衛星コンステレーション:多数の人工衛星を協調して動作させる運用方式

希望のエリアを地上解像度2.5mで撮影

現在、衛星5機が軌道上でフル稼働する「AxelGlobe」では、同一地点を2~3日に1度撮影可能。希望のエリアを地上解像度2.5m*で撮影できます。

新規撮影サービスでは、指定の1箇所を指定した期間内に1回だけ撮影でき、複数の地域の撮影もできる「AxelGlobe Tasking Service」と、月単位の契約で指定の1箇所または複数の地域に対して複数回撮影する「AxelGlobe Monitoring Service」を用意しています。

* 地上解像度2.5m:画像中の1ピクセルで、地上の2.5m程度の情報を撮影

衛星画像は幅広く活用可能

これらの衛星画像は、広告・出版・教育など多方面での活用が可能。また、物体検出や土地・都市状況の把握など、AI機械学習用の教師データとしても活用できます。

AI機械学習用途においては、アマナイメージズが業務提携している、AIデータプラットフォーム開発のFastLabel株式会社と共同で、分類・物体検出・領域検出などのアノテーション加工済みの衛星画像を提供することも可能です。

過去の衛星画像も提供

こうした新規の撮影に加え、「AxelGlobe」に蓄積された2019年以降の衛星画像データから、希望のエリア(地域・地区・番地など)や撮影時期のものを探し出し、切り出して提供することもできます。

既存のデータを活用するため、依頼日から4日前後でスピーディに納品することができ、コストパフォーマンスに優れています。

取り寄せた衛星画像データもまた、広告・出版・教育・AI機械学習用の教師データなど、さまざまな用途で活用することが可能。

価格は、アクセルスペースが独自に定める、地球全体を約5km×5kmの正方形で区切った範囲を「1セル」とし、衛星画像の撮影範囲によって異なるようです。

ストック素材販売サイトで衛星画像を順次販売

アマナイメージズが運営するストック素材販売サイト「amanaimages.com」では、2023年9月より、アクセルスペースの衛星画像47点を順次、販売開始します。

世界の主要都市や、世界各地の砂漠・湖・山・氷山などさまざまな地形、NDVI(Normalized Difference Vegetation Index/正規化植生指数)データと呼ばれる植生の分布状況や活性度を可視化した画像など、衛星画像ならではのビジュアルになっています。

そして今後も、ニーズの高い場所を中心に、点数を増やしていく見通しです。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000108024.html

(文・Higuchi)


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