お騒がせインフルエンサーのアンドリュー・テイト氏によるアプリ「Real World Portal」が、性差別助長とネズミ講であることを理由に、App Storeから削除されたことが分かりました。これに先立って、GoogleもAndroid向けストアのGoogle Playから同アプリを取り下げています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Googleに続いてAppleも「Real World Portal」をストアから削除。
2. 女性蔑視やネズミ講を放置して利益を得ているとの批判を避けたいとの狙いが背景に。
3. Appleは過去にも陰謀論者や右派向けSNSのアプリを削除してきた。
Googleに続いてAppleも削除
「Real World Portal」は、オンライン教育や金融などをテーマにしたビジネスアプリで、主に若い男性を対象として、月額49.99ドル(約7,440円)で提供されていました。
こう書くと聞こえがいいですが、実態は違法なネズミ講と女性差別的な内容が横行しているとの批判が噴出しており、9月中旬にGoogle Playが同アプリの公開を取り下げ、Appleも22日にApp Storeから削除するに至っています。
物議を醸してきたアンドリュー・テイト氏
アンドリュー・テイト氏は、極端な陰謀論や女性差別的な過激発言を繰り返すインフルエンサーとして有名で、2022年12月には性的な人身売買に関わっていたとしてルーマニア政府から逮捕された、いわくつきの人物です。
これまで同氏はハスラーズ大学(Hustler’s University)と題した情報商材を販売していましたが、FacebookやYouTube、Instagram、TikTokのアカウントがことごとく削除された結果、アプリ「Real World Portal」を立ち上げるに至りました。
しかし今回、Appleに取り下げるよう訴えを起こした法律団体の話では、このアプリでも女性蔑視的なテイト氏の思想が展開されていることに変わりはなかったそうです。
問題含みの内容で利益得ているとの批判避けたい
アプリ開発者がサブスクリプションから得る収益のうち、30%をマージンとして徴収しているAppleやGoogleとしても、「Real World Portal」を野放しにすれば、差別的かつ違法な内容で利益を得ているとの批判は免れません。
テイト氏のSNSアカウントが次々と削除されたように、こうした悪質なインフルエンサーに対し、テック企業は以前から“包囲網”とも呼べる厳しい処置を下してきました。
2018年には陰謀論者アレックス・ジョーンズ氏のサービスやアプリが一斉に各プラットフォームから排除されたほか、2021年にも右派に人気のSNSアプリ「Parler」が不適切な投稿を放置していることを理由に、App StoreとGoogle Playから削除されています。
Source:The Guardian,AppleInsider
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-554594/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania
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