ティム・クックCEO、AppleのAI開発を公式に認める

Apple ティム・クックCEO iPhone15 Pro Max カラー
 
イギリスを訪問したティム・クック最高経営責任者(CEO)が、Appleが人工知能(AI)を積極的に開発していることについて認め、今後も同分野での採用を拡大していくと述べました。具体的な製品やサービスの発表前から、Appleの上層部が最新技術に前向きな見解を示すのは比較的珍しいケースです。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. ティム・クックCEOがAIの開発や技術者の雇用について前向きな回答。
2. すでにAppleのAI技術は様々なサービスに採用されている。
3. 独自の対話型AIを開発中との噂も。Siriの性能向上にも期待がかかる。

すでにAI技術は活用されている

世間的には一時のようなブームも落ち着いた気配がありますが、テック企業の開発は止まることなく、日々AIは進化し続けています。
 
大手テック企業の中でも、比較的距離を取っているかのように見えるAppleですら、独自の対話型AIを開発しているとの噂が聞こえてきます。
 
そうした中でティム・クックCEOが、英メディアの取材に対し「(AI)分野で雇用を続けている。投資を拡大する予定だ」と述べ、AI開発に携わる人員を今後積極的に採用していくとの展望を語ったことは、Appleの方向性を改めて明確にしたと言えるでしょう。
 
クックCEOはインタビューの中で、Appleが生成AI技術を積極的に開発していることを認めるとともに、すでに衝突検出機能やiOS17の自動修正(オートコレクト)機能改善などに、同社のAI技術が取り入れられていることを強調しました。

独自の「Apple GPT」を開発中と噂も

具体的に、AIを今後どのような機能とし用いるのかまでは明らかにしなかったものの、最も現実的なのは、音声アシスタント「Siri」への採用でしょう。
 
2023年4月には、AIを今後どのような位置づけにするのか、Apple社内で意見が割れているとの報道もありましたが、Web検索エンジンには進出しないとエディー・キュー副社長が述べていることを思うと、残された領域はSiriくらいしかないのが現状です。
 
なお、7月には独自のAIチャットボット「Apple GPT」を開発しているとの噂をBloombergが報じたほか、Appleで最高デザイン責任者(CDO)を務めたジョナサン・アイブ氏がOpenAIとコラボレーションするとの観測も出ており、数年内にApple周辺から何らかのAIサービスが登場する可能性は高そうです。
 
 
Source:BBC,MacRumors
(kihahci)


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