DJI、LiDARにより大規模の3D空間データを短時間で取得する新ドローン発表。地形調査・点検で活躍

2006年に広東省の深セン市で創設された商用ドローンメーカーのDJIは、産業向けの空中用オールインワンLiDARペイロード「DJI Zenmuse L1」をアップグレードさせ、高度なLiDARシステムを搭載した「DJI Zenmuse L2」を発表した。

なお、「DJI Zenmuse L2」の先行予約は、DJI Enterprise正規代理店およびDJI CAMP ENTERPRISE L1(基礎講習)キャンパス(L2基礎講習準備中)で受け付けるとのこと。製品の出荷は2023年10月末を予定している。

大規模の3D空間データを短時間で取得

「DJI Zenmuse L2」は空撮LiDAR技術を使用し、土地測量、マッピング、電力供給設備点検、森林・インフラ管理などの業務において、大規模の3D空間データを短時間で取得することが可能。

従来の手動での計測技術と比較して、作業量を大幅に軽減し、現場の計測時間を短縮させる製品であり、検知効率が向上している。

「DJI Zenmuse L2」の検知範囲は、250m(反射率10%、100klx)と450m(反射率50%、0klx)。前モデルと比較して30%増加している。現在、標準飛行高度は120mまで伸び、業務の安全性と効率性が著しく向上している。

絶対位置情報、速度情報、姿勢情報へアクセス

「DJI Zenmuse L2」に搭載している独自開発の高精度IMUシステムは大幅に進化しており、電源を入れるとすぐに使用することが可能。ドローンのRTK測位システムと組み合わせて使用すると、後処理中にデータを統合できる。

「DJI Zenmuse L2」は高精度の絶対位置情報、速度情報、姿勢情報へアクセスできることに加えて、IMUシステムが環境適応性が強化され、運用信頼性や精度が向上しているという。

細部まで豊かに、点群をカラー表示

「DJI Zenmuse L2」ではRGBマッピングカメラのセンサーに4/3型CMOSを使用。メカニカルシャッターを備え、ピクセルサイズが3.3μmと大きくなっている。

有効画素が20MPに到達しており、全体の画像性能が大幅に向上。より細部まで豊かに、点群をカラー表示することができる。

画像撮影の最小間隔は0.7秒まで短縮され、マッピングカメラのシャッター寿命は最大20万回で、運用コストが大幅に低減されている。

LiDAR点群データ収集が必要ない場合でも、RGBカメラで写真や動画を撮影したり、RGBマッピング用に画像を収集したりすることも可能だ。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000276.000015765.html

(文・Haruka Isobe)


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